2016/06/24 01:56

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『美しい根』

私たちも自然の一部で、自然の摂理で生きている

遠くから飛んできた種
ひょろひょろとした根を伸ばす場所を探しながら
必死に生きようとしている

土がなければ、根がなければ
文化は実らない、花もつけない

メディアを通して届けられるのは切り花で
その花には、産地が明記されなくても
確かに育った場所がある

花だけじゃなくて、根も幹も葉も楽しもうよ
育てる楽しみを味わおう

土からつくる豊かな文化

東京生まれ、東京育ちのその花を
私は遠いところで、目の前にあるかのように見ていた

その花が育った場所に来てみたら
そこには豊かで美しい根があった

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2016.6.23. 改正風営法施行

この映画で舞台としているクラブカルチャーと密接に関わっている風営法。
制作中に施行されることに縁を感じて施行の瞬間の0時に渋谷に行きました。
そこには渋谷のナイトメイヤー(*)とも言えるZeebraさんが。
ご挨拶した時に感じた、優しさや幸福感に深く感動しました。
そして、その周りの夜の街が一層美しく感じられました。

昨晩、感じた印象や今回の風営法改正の動きを見て感じたことと、
今回の映画制作にあたって考えたナイトカルチャーの意義を
シンプルな言葉にしたいと思って書いた文章が冒頭のものです。


行政と文化と経済は、三位一体で、かつ、三権分立的に自立しながら高め合うのが、理想なのではないかと思います。例えば、行政が土を作り、経済が水を与え、文化が花を咲かすような。

私は、約10年前、地方で行われる芸術祭などを撮影していました(**)が、それは行政とアーティストと企業と地元の方が一丸となって、地域の魅力になるものを生み出していたように感じました。今の渋谷の状況は、その時のそれに近いものを感じてますし、そうなっていってほしいと願います。

結局私は、ローカルな人と遠くから来た人が交わるマージナルな場に、強く惹かれるようです。

(施行直後にZeebraさんと。クラブで東京ローカルな人から聞く話が好きです)


そんなことを考えているうちに、このクラウドファンディングもあと6日。
マネージメント部門とマネー部門が圧倒的に貧弱なこの作品に、
あなたのマネーで愛の光を灯してもらえたら。

今を見渡して、今、見直すべきと思うことを、真面目に真剣に撮ってます。

お金が集まらない作品は、淘汰されるような経済中心の文化もあるかもしれませんが、CAMPFIREみたいな新たな経済のパラダイムに関心を寄せられている皆様ならば、たとえ、終了間際なのに、目標金額の15%も満たない情けない状況であっても、救済の手を差し伸べてくれるような懐の深さがあることを信じて止みません。(大真面目)

*ナイトメイヤーについてはこちら
http://www.timeout.jp/tokyo/ja/nightlife/fueihou
※この作品の構想時、昨年秋のTodaysArtで齋藤弁護士がナイトメイヤーについて語られていて、強い関心を持ったのをきっかけに、齋藤弁護士にはクラブカルチャーについてたくさんのことを教えていただきました。この場を借りてお礼を申し上げます。本当に齋藤弁護士のクラブ界隈、音楽の知識量や愛の量には感服でした。ありがとうございました。そして、風営法改正に尽力さえた皆さま、改正風営法施行、本当におめでとうございます!!!

**監督 野副が10年前に芸術祭などと共に撮影していたアートプロジェクトの映像
<日比野克彦氏の故郷岐阜でのアートプロジェクト”DNA AND・・・”>
https://www.youtube.com/watch?v=VB6JsLvnmYY