活動しながら 実践しながら 図書館と共に成長していく【スタッフメッセージ③】サバイディー、おはようございます。クラウドファンディングも、あと残り1日を切りました!スタッフメッセージの最終走者は、スアイです。図書館活動から事務や経理、なんでもこなす、ラオス事務所の若手ホープです。*********************スパポン(スアイ)・ティッサニャー(勤続7年)学校の図書室開設支援で、図書の登録と分類方法を説明するスアイサバイディー、日本の皆さん。皆さんのご支援で、私たちのALC図書館が継続できることを本当にありがたく思います。私は、ラオスの北部フアパン県のサムヌア生まれです。地方から出てきた家族のこともあり、大学を卒業したら すぐに仕事をしたいと思っていました。でも思ったように就職ができず、3か月ほど中等学校のボランティア教員*をしていました。(*ボランティア教員:未資格の教員。教員の人手不足を補っていて、正規の教員同様、授業など指導も担当するが、お給料はほとんど支給されていない現状がある)そんななか、中等学校の奨学金事業を担当していたALCのスタッフから、新規職員を募集していることを聞きました。「いつでも来てください」という暖かい言葉に、まだ先生の仕事を始めたばかりだし…と悩みましたが家族と相談して、1か月後に入職しました。その時はCV(履歴書)の書き方やEmailの出し方もよく知らないぐらいでした。故郷のフアパン県での学校図書室開設でALCに入ってすぐに、図書室整備プロジェクトの出張があり、沢山の学校や村が対象になっていたので、自分も即戦力として活動を任されました。図書室の運営業務や本に親しむアクティビティなど、先輩スタッフのやり方を見ながら学んだり、ALCが作成した図書館活動の本をチェックしたり、と夢中で仕事を覚えていった感じです。ALC図書館にやって来る子どもたちには、どういうふうに接したらよいのか、最初はよく分かりませんでした。平日は他の先輩スタッフがいてくれますが、土曜の開館日は持ち回りで担当するので、1人になります。当番の日は、どんなことをしようか、子どもたちはどんなことをしたいかな、どうしたら楽しいかな、と前もって考えるようになりました。子どもたちにとって、「親しみやすいようにする」ということをいつも心がけています。土曜のお昼。子どもたちが持ち寄った袋麺で、スアイが煮込みラーメンに。ここで仕事をしている間に、ALC図書館にある本はたくさん読みました。物語の本は、もうほとんど読んだと思います。ハンドブックの本も読みます。図書館活動をしていくうえで、たくさんの本を読んでおくのは必要だと思うし、なにより自分の知識が増えるのも嬉しいですし。ここに来てから、本を読むのがもっと好きになっていきました。仕事を通じて、私自身も 図書館に成長させてもらった感じがします。*********************先日の図書館応用研修で自分で調べて考えて、自分の意見を持って、仕事にあたっていくスアイ。そんな彼女は、今やラオス事務所を支える欠かせない存在です。先週まで約1カ月間、5回にわたり中等学校の先生たちに図書館応用研修を実施した際にも、回を重ねるごとに説明やファシリテーションが上達していく彼女をみて、まだまだ成長していく頼もしさを感じました。スタッフが図書館を通じて活動・実践していく中で成長し、それが図書館の成長にもつながり、図書館の成長がさらにスタッフを次のステップへと導いていく…そして図書館にやってくる子どもたち、地域の人たちと、一緒に図書館を育てていく…皆さまからの応援をいただいて、そんなともに成長していく図書館を目指せるのではないかと思っています。ネクストゴールまで、あともう一歩!最後まで頑張りますので、どうか応援よろしくお願いします!!
スタッフメッセージ の付いた活動報告
「よみきかせ」との出会いが、図書館と そして子どもとの トビラを開けてくれました! 【スタッフ メッセージ②】クラウドファンディングもあと数日で1か月を迎えます。日々の皆さまからのご支援に、ラオス事務所の現地スタッフからも感謝のメッセージが届いています。今日は、そのなかから ラオス事務所のベテランスタッフ、チャンシーのメッセージを紹介します。チャンシーは、当会で一番長く働いているスタッフ。絵本の「よみきかせ」については、他のスタッフや学校の先生たち 誰もが「名人」と認める腕前です。********************* チャンシー ヴァンナポン(勤続24年)ALC図書館で、絵本のよみきかせをするチャンシーサバイディー、みなさん こんにちは。ラオス事務所スタッフの、チャンシーです。日本の皆さん、私たちのALC図書館のためにご支援下さり 本当にありがとうございます!私は、1998年からALCで勤務してきました。でも実のところ最初の頃は、子どものことがそんな好きでもなかったんです。本や図書館のことも良く知りませんでした。「なんで、子どもたちがこんなに図書館にやってくるの?どうしてそんなに本が好きなの?」って不思議に思っていたぐらいです。そんななか、絵本の「よみきかせ」の研修に、自分もお手伝いとして参加することになりました。講師の方が、よみきかせの際の方法や工夫を教えて下さって、聴いてる子どもたちがとっても楽しそうにしている様子をみて、自分が子どもだった頃、父が寝る前に私たち姉妹に昔ばなしを聴かせてくれたことを思い出しました。あの頃、父がしてくれる色んなお話がとっても楽しみでした。それが、目の前でキラキラした目で絵本の読み聞かせを聴いている子どもたちと重なりました。それからは、「お話読んで~」と図書館で絵本を手にして言ってくる子どもたちに、自分から「よみきかせ」をやってみるようになりました。「よみきかせ」は、ただ一方的に本を読んでいるのではありません。目の前の子どもたちの表情をみながら伝えていく、キャッチボールのような双方向の交流です。絵本や紙芝居をよみきかせしながら、子どもたちがどんどんお話に夢中になっていって、もっともっと聴きたい知りたい…というようになっていくのをみていると、自分と子どもたち、そして図書館との距離がグッと縮まったように感じました。今では、子どもたちによみきかせをしていないと、何だか物足りなく感じてしまうくらいです。※↑小学校での出前講座でチャンシーが『おおきなかぶ』を読み聞かせをしているときのようす(動画 クリックしてご視聴下さい)そこには、自分が想像していた仕事をはるかに超える 図書館の姿 がありました。絵本や紙芝居を通じて、子ども達は学校の授業では得ることのできない、知識や興味、ワクワクする気持ちを持つことができます。それが、子ども達が成長していくチカラになります。自分が母となり子育てをするようになって更に気づきましたが、子どもが夢中になったときに発揮するチカラは、とてつもなく大きなパワーを持っています。図書館はそういうモノに出会い、そのワクワクを育める場所なんだと思います。図書館に来た子たちと一緒にお話を読む最近、ALC図書館を訪れた3歳の男の子がいました。連れてきた叔母さんは「この子は言葉を喋らない」と言っていました。両親が仕事で忙しく、構ってあげる時間がほとんどなかったこともあったようです。はじめて訪れた図書館で、男の子は 日本の絵本『11ぴきのねこ』を見つけました。私は、お話を読んであげました。その子は、じっと食い入るように絵本を見つめていました。帰りがけ、その子はその絵本を借りていきました。それから、その子は叔母さんに連れられてまたやって来ました。叔母さんによると、このネコの絵本がとっても気にいったから、もっと読んでみたいんだと。そして、その子は『11ぴきのねこ』の別のお話を借りていきました。そうやって、その子は何度も何度もやってきて、そのたびに『11ぴきのねこ』のシリーズを借りていきました。全部のシリーズを読み終わるころには、叔母さんの手を引っ張って図書館の扉まで駆けてきました。『11ぴきのねこ』が置いてある本棚のところに飛んで行って、絵本を広げる「メォ!メォ!(ねこ!ねこ!)」と私に見せるように、指をさして言ってくれました。片言でつぶやきながら、ページをめくっていき、自分なりにストーリーをお話してくれているようでした。少し前まで、家ではほとんどしゃべらず表情も硬かったこの子が、とってもイキイキと嬉しそうに絵本を手にお話ししている様子をみて、叔母さんは目を丸くしていました。図書館では、こういうことが起こります。絵本もそして子どもも大きなチカラを持っているのです。*********************「こんな嬉しいことがあってね…」と『11ぴきのねこ』の男の子の話をしてくれたチャンシー。よみきかせだけでなく、おりがみや工作を習得して活動をしたり、授業での図書活用を先生と一緒に考えたり、現在も新たに挑戦し続け、図書館の可能性をどんどん広げていっています。子どももスタッフも ともに成長していく図書館、引き続き皆さまのご支援をお願いします!
子どもの頃の「ALC図書館」との出会いが、今の僕につながっています!【スタッフ メッセージ①】サバイディー、みなさん こんにちは。7月までラオス事務所で駐在をしていた渡邉です。ついに、ラオス事務所のクラウドファンディングがスタートしました!今回、クラウドファンディングに踏み切ったのは、ラオス事務所スタッフひとりひとりの図書館に対する強い「想い」があったから。財政難で「図書館の閉鎖」を迫られるなか、この図書館をどうして守りたいのか、なぜここで続けていきたいのか、現地スタッフのみんなが駐在の私に語ってくれた想いを、皆さんにお届けします。********************* ①バンロップ オンプヴィライ(勤続9年)子どもの頃、お気に入りだった絵本を見返すバンロップ僕が今ALCでこうしているのは、子どもの頃にALC図書館に出会って、絵本の面白さ、図書館の楽しさを知ったから。中学2-3年生のとき、僕の家は貧しくて 友達5、6人とメコン川沿いに落ちてる空き瓶を拾ってお金に換えていたんだ。その帰りがけに、ALC図書館があるのを見かけて(当時は、今よりもっと街中のシーホム村で活動していました)、土曜日にもう一度自分一人で訪ねてみた。そしたら、当時はまだ白黒の本が多かったけど、たくさんの絵本があって、今までそんなの見たことも触ったこともなかったから、本当に楽しくて夢のようだった。本を開くと、たちまちお話の世界に行けるからね。それからは、毎週土曜日に図書館を訪れるようになった。その時、お気に入りだった本を今でも覚えているよ。タイトルは、『どうしてフクロウはグーフクグーフクと鳴くの?』。とっても好きだったから、借りて学校に持って行って、学校の先生や友達に見せたぐらい。仲のよかったフランス語の先生とは、そうやって色んな絵本のお話をしたなぁ。子どもの頃 通っていた 前ALC図書館高校卒業後は、仕事をしながら、夜間大学で社会開発について学んだ。お酒を売る仕事をしていたのだけれど、ずっと心のなかで「子どもたちとかかわる仕事がしたい」と思っていて、ALCがスタッフ募集をしているのを聞いて、「僕のしたいことはこれだ!」ってね。今のALC図書館は、かつてのシーホム村の図書館を思い出すよ。子どもたちと一緒にいる時間は、とっても嬉しいし楽しい。ALC図書館に来る子どもたちは自分の弟や妹みたいなもの。あの子たちにも、自分が子どもの頃に体験した、図書館や絵本に触れる楽しい幸せな時間を、いっぱいいっぱい味わって、大きくなってほしい。そのためにも、この図書館は絶対になくしたくない。ロップ兄さん!今日は何するの?*********************スタッフのなかで、バンロップは、人気者のお兄ちゃん的存在。「ロップ兄さん!今日は何して遊ぶ?」ALC図書館で彼の周りには、いつも子どもたちの輪ができます(特にいたずらっ子の男子たち!)。学校図書室支援のプロジェクトで、数年前に開設した地方の学校を再訪した時には、「今日は、ロップ兄さんは来てないの?」と子どもたちから尋ねられることも。子どもたちと一緒に紙芝居や劇をしたり、ゲームや歌を詠唱したり…イキイキと活動している彼の姿をみていると、この仕事が本当に好きなんだなぁ~と感じます。子どもたちを夢中にさせるのが得意なバンロップ家では毎晩寝る前に、子どもたちに絵本の読み聞かせをしている優しいお父さんでもあるバンロップ。子どもの時にALCに出逢い、本の楽しさ、図書館の大切さを知った彼が、おとなになって、今度は自分が多くの子どもたちに、本の楽しさ・面白さを伝えています。今のALCの活動を支えてくれるラオスの人たちのなかには、彼以外にも子どもの頃ALC図書館に遊びに来ていたり、ALCの絵本に親しんでいた人たちが、実はたくさんいます。ALC図書館を拠点にして、本に出会う子どもたちが増え、その子たちが成長し、さらに次の世代につないでいく…この大切な場を守っていきたい!そんなスタッフの熱い想いをかたちにすべく、こちらの活動報告では 引き続き 彼らの声を日本の皆さまにお届けしていきます。ピー(お化け)が来るぞ~ 夏休み、電気を消して怪談ばなし