こんばんは!中の人です!
遂に1次ラウンド、最終戦を迎えました。
FC刈谷は1勝1分け、延岡は1勝1敗でこのゲームを迎えます。
互いに勝利すれば、突破の可能性がある最終戦。
地決らしい、お互い勝たなければ次に進めない戦い。
最高に痺れる(本当に心臓に悪い)シチュエーションで最終節を迎えました。
延岡の選手の平均年齢は22.8歳。全社枠として出場し、非常に若く、勢いのあるチームです。
我々、FC刈谷も若いチームですが更に若く、ラウンド進出をかけて死にものぐるいで襲いかかってくるでしょう。
しかし、我々だって勝利を目指す理由は同じです。
全てを尽くした戦いになること間違いないありませんでした。
少し曇り空の中、キックオフ。
前半4分、早速ゲームが動きます。
岩永選手のロングボールに反応し、川西選手が右サイドを突破、PA内でフリーの齋藤選手へ冷静にクロス、絶妙なコントロールで前に置いた齋藤選手の足に相手選手の足がかかり、PKを獲得。
キャプテン佐々木選手が右隅に沈め、1-0。
FC刈谷は幸先のいい立ち上がりを見せます。
前半6分、刈谷は最高の崩しを見せます。
相手のプレッシングを幅を使い回避し、齋藤選手の絶妙なワンタッチパスで川西選手へ届け、延岡のCBと1vs1に。
川西選手、PA左隅45°からゴール右隅へ極上のコントロールショット。
ゴールに吸い込まれていき2-0。
止まらない刈谷は前半16分、川西選手の献身的な守備から佐田選手がボール奪取。
この瞬間に刈谷の選手は前線に4枚。この枚数の多さが今年の刈谷の真骨頂。
右サイドでフリーの鈴木選手が右足を振り抜き、3-0。
そして迎えた前半20分、スプリントでマークを外し、左サイドでフリーになった野村選手が佐田選手からパスを受け、PA前でプレスに来たGKの脇を抜くシュートテクニックで、ゴールに沈め4-0。
前半の20分で4得点。攻撃も守備も素晴らしく噛み合い、ゴールを重ねました。
しかし、試合時間は残り70分。ここで心が折れるような相手ではありません。延岡にもここまできたストーリーがあります。諦める理由はないはずです。
直接FKなどのピンチもありましたが、4-0で前半を折り返します。
後半、延岡が刈谷に牙を向きます。
後半1分、刈谷から奪ったボールを素早く前線へロングフィード、延岡11番に裏を取られた刈谷はGK兒島選手と1vs1。
ボールを11番に先に触られてしまうとわかった兒島選手はPA外でプロフェッショナルファール、一発退場となります。
野村選手とGK白井選手が交代し、刈谷はFPは9人になりました。
残り時間は44分+AT。FC刈谷は約50分を10人でプレーしなければいけなくなりました。
そして後半13分、中盤右サイドでボールを奪われ、11番に背後を取られ白井選手と1vs1。
冷静に決められて4-1。延岡11番は本当に速く、厄介な選手です。
このゴールからFC刈谷は本当に長い長い、耐える時間を過ごすことになります。
後半21分、GKのゴールキックを跳ね返したところ右サイドで延岡の選手に拾われ、中央に切り込まれ、11番にスルーパス。
11番は狭いCBの間で受け、ゴール左隅に突き刺されてしまい2-4。
2点目のゴールを取られた後の刈谷の選手は既に20分守備をし続けており、疲労の色が見えるような振る舞いでした。
上に行くためにはそれでも耐えなければいけない。
過酷な状況は拍車をかけて、FC刈谷に襲い掛かります。
村田監督は25分にMF佐田選手を下げて、DF秋本選手を投入。守備を固め、逃げ切りを図ります。
文字にするのは簡単ですが、25分間守備を続けることは本当に心を削る選択です。
ですが、選手にそのメッセージが伝わり「もうゴールやらない、何があってもこのまま終わらせる」という意志が統一されました。
しかし、本当の地獄はここからでした。
延岡の猛攻。25分CK,37分の左サイドからのクロス、39分から42分の間のシュートの雨。
赤い戦士が声を上げ、身体を張り決死にゴールを守りました。
尾崎選手から関戸選手に交代したタイミングで表示されたアディショナルタイムは5分。
FC刈谷を応援してくださる皆様にとって「世界一長い5分」の始まりです。
完全に自陣に篭り、とにかくボールを蹴り出し、ゴールから遠ざける。相手のクロスを跳ね返す。必死にマークについていき、身を挺してシュートをブロックする。数的不利の中、地を張ってでも次のラウンドに進むという覚悟が見えました。
「1秒1秒がこんなに長いなんて。」
と思ったことでしょう。僕もです。
延岡の攻撃を凌ぎきり、50分を回り、最後の攻撃を白井選手がキャッチし、タイムアップ。
両チームの半分の選手が倒れ込む激闘。
中0日での3連戦をFC刈谷は2勝1分で突破しました。
引き分け、逆転、逃げ切り。予選ラウンドで多くの局面を経験しました。
アクシデントによる退場でGKの交代を余儀なくされました。
10人で50分間プレーし、相手の攻撃を凌ぎつつけました。
全ての方々の応援が選手に届かないと乗り越えられない状況ばかりでした。
しかし、ここからなのです。
23日から熊谷で行われる決勝ラウンド。
ここで2位以内に入るために我々は戦ってきたのです。
勝利の余韻は今日までにして、明日からはまた戦いの準備です。
1次ラウンドから決勝ラウンドに襷は繋がれました。
あと3試合。
皆さん、行きましょうよJFL。
どうか、より多くのご支援とこの熱の拡散をよろしくお願いいたします。
未来へ、まっすぐ。