今回の絵本には、チルチルの妹のミチルが登場します。チルチル、ミチル。名前の由来っていったら、もうお察しの通りです!【 青い鳥 】です。青い鳥の童話は昔から好きで、あの「幸せは遠くにあるんじゃなくて近くにある」っていう考えが妙にしっくりきて、大切にしているんです。チルチルを作ったとき、アレルギーっ子にも「身近な幸せ」に気づいてほしいという想いがありました。もちろんこれは親のエゴです。いいんです。親ですから。子に幸せになってほしいと思って何が悪い!偶然なのか、意図してなのか、アメリカでのアレルギーを示すカラーはターコイズブルー(Teal Pumpkin Projectはこのターコイズブルーからきているようですよ)大きなくくりで「青」!(雑に無理やりw)アレルギーは今日明日消えるものではありません。卵アレルギーの息子が、明日カスタードクリームを食べられるわけではない。けど、知ってほしいのは、カスタードクリームのおいしさではなく、ほかにもたくさんおいしいはあるし、楽しいはあるし、幸せはあるということ。チルチルは小麦 卵 乳製品が食べられないけど、たくさんの幸せに囲まれてほしいという意味が込められています。そして、ついに登場のミチル。ミチルにはアレルギーはありません。お兄ちゃんが大好きで、お兄ちゃんのアレルギーのことはしっているけど、気にしていない。ちょっと生意気なところが愛らしい。THE★妹キャラ!のミチル。ぜひ超かわいいチルチル ミチルを楽しみにしてほしいです♪余談:チルチルの英語表記ってなんだろう、とイラスト書いてくれているパチコさんと夜中にチャットしていた時。青い鳥がフランス文学だと気づき、チルチルの英語表記がChiruChiruじゃなく、Tyltyl だと知りなぜか爆笑した前回。完全に深夜ノリの爆笑だったな、と反省しております。
絶賛絵本製作中!今回チルチルはお母さんにケーキを作るわけですが、最後のお母さんへのセリフがまったくもって決まらなかったのです。チルチルはどんな想いでお母さんのこと思っているの。チルチルはどんな気持ちでケーキ作ったの。ぐるぐる頭が駆け巡ってもなーーーんにもでてこない。そんな時ふと、息子から夏くらにもらった手紙を思い出しました。こんなにもいっぱいのありがとうを想ってくれていたんだと。当たり前になっていた、アレルギーの確認も、息子はしっかり見ていてくれてたんだと。自分が親として日常となっていたことに、ありがとうの言葉は本当に花を添えてくれました。そして、「一緒にご飯つくりたい」の文字。あぁ。。そうか。チルチルはきっと、次はお母さんと一緒にご飯作りたいんだね。そう思いました。チルチルのセリフ。チルチルからお母さんへの言葉。みなさんの「チルチル」はどんな言葉を紡ぎますか?
2020年に製作した青カボチャの絵本。これはお菓子を配るハロウィンというイベントに、アレルギーっ子がどういう気持ちでいるのか、そしてどういう風にしたら一緒に楽しめるのか、というのをテーマに製作しました。青いカボチャとオレンジのカボチャが一緒に楽しめる。どちらか一つではなく、一緒に遊べることの楽しさを絵の中で一番表現したい、というのが裏テーマだったのを覚えています。(実際イラスト書いてくれているパチコさんには、色をとにかく指定していました)そして、今回。チルチルとありがとうのサプライズ(仮)のテーマは「ありがとう」実はこの絵本にいくまでに、いろいろと瞑想していたんです。みんな一緒の食事を食べられることがいいよね、というテーマにするかみんな違う食事でもいいじゃない!をテーマにするか給食を舞台に学校でのアレルギーっ子の日常を表現するか。。。でもいろんな人の話を聞いていると「みんな一緒がうれしい」という声もあれば「みんな違って別にいい」という声もあり、根本的にその両価値を提示するのは大人のエゴでは!?!忘れてはいけない本質は別なのでは!?と思ったのです。そんな悶々とした日々を1年くらいすごし、今年の私の誕生日を迎えました。その日に、アレルギーがある長男が、サプライズにホットケーキ(卵不使用)を焼いてくれました。「いつもありがとう!」という言葉と一緒に。その時、「あ。これだ!」って思いました。「ありがとう」作ってくれてありがとう。いつもありがとう。ありがとうは両想いだな、って思ったのです。そしてそれはアレルギーがあるからとか、アレルギーがないからとか作る立場、食べる立場、一緒の食事を食べるとき、バラバラの食事を食べるとき、すべての「食」において、絶対に忘れてはいけない本質だ!って思ったのです。今回、チルチルはケーキを作ります。教えてくれるシェフにありがとう。応援してくれるオーナーにありがとう。いつもチルチルのごはんを作ってくれるお母さんにありがとう。いつもチルチルを楽しませてくれるお父さんにありがとう。一緒にケーキをつくってくれる妹のミチルにありがとう。チルチルはいっぱいのありがとうに包まれていきます。そしてそのありがとうは、チルチル自身にも向けられるのです。食物アレルギーっ子が活躍する、ありがとうがいっぱいつまった絵本。ぜひ手に取ってほしいな、って思います。