コスメと児童労働がどのように関わっているのか、ご存知ですか?
写真©Terre des Hommes Nederland / Photo: Arie Kievit
キラキラ光っている板のようなもの、これがマイカ(日本名で雲母)と呼ばれる鉱物です。ファンデーションやフェイスパウダー、アイシャドウなどに配合されています。
では、このマイカがどのように児童労働と関わっているのでしょうか?
マイカには、「天然マイカ」と「合成マイカ」がありますが「天然マイカ」が問題を孕んでいるのです。
「天然マイカ」は名前の通り、自然界に存在する鉱物です。その採掘の際発生する児童労働が近年問題視されるようになりました。
天然マイカはインドや中国、ブラジル、南アメリカなど多くの国で採掘されています。
しかし、小さな採掘穴に入り鉱物を削るという工程が子どもに向いているから、家族の生計を立てなければいけないから、などといった理由で、特にインド東部の貧しい町の子どもたちが児童労働を強いられています。
子どもたちは学校に行かずに、死と隣り合わせの危険な採掘を、わずかな賃金のために行なっているのです。
現在、児童労働撲滅を目指し、サプライチェーンの透明化を進める組織の結成や天然マイカを使わないとした企業などができていますが、いまだに児童労働は無くなりません。
企業が取り組むだけでなく、私たち消費者一人一人が問題を意識して行動することができれば、より問題解決に近づけると信じています。
この記事を通じて、コスメの原料の背景にはどのような問題があるのか知っていただけたら嬉しいです。