はじめまして、「認定NPO法人女性と子ども支援センター ウィメンズネット・こうべ」代表理事の正井禮子です。
私たちは、さまざまな背景から困窮する女性や子どもが、「ここにしか」ではなく「ここに住みたい」と思ってもらえる共同住宅「六甲ウィメンズハウス」ををつくるため、クラウドファンディングを立ち上げました。
経済的困難や暴力など、住むことが難しい状況に直面する可能性は誰にでもあり得ます。
そういった課題に直面した際に、当事者の方に寄り添うのが「六甲ウィメンズハウス」。このクラウドファンディングは、そんな場所を「みんなでつくる」プロジェクトです。
なぜ今、この取り組みを進めたいのか。少し長くなりますが、お伝えさせてください。
ウィメンズネット・こうべは、1992年に発足。女性の人権を守り、ジェンダー平等社会の実現を目指して活動を始め、今年で30年になります。2004年からDV被害女性と子どものためのシェルター「ともだちの家」を開設。今までに約400件のサポートをしてきました。
2019年には居住支援法人の資格を取り、保証人がいない、所持金が少ない、子連れであるなど、さまざまな理由から住宅取得が困難な女性を対象に家探しを手伝っています。コロナ禍の影響もあり、相談件数は初年度が40件、一昨年は78件、昨年の相談は98件もありました。
相談に来られたお母さんの言葉です。
相談を受ける中で見えてきたことは、シングルマザーの場合、貧困+孤立の中での子育ては虐待のリスクが非常に高いという状況。
厚生労働省の「平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告」によると、子どものいる世帯の平均世帯年収が 約745万円 なのに対し、母子家庭の平均世帯年収は 243万円 です。おなじくひとり親でも、父子家庭の父自身の平均年収は420万円。母子家庭はその半分です。
さらに、私たちの相談者は暴力を受けた経験がある女性も多いのですが、
暴力から逃れ離婚や別居ができても、保証人がいない、所持金や収入が少ないといった理由から、「虫が入り、雨漏りする物件を紹介され自尊心が傷つけられた」経験をした方もいます。
また、コロナ禍が始まってからは、家族からの虐待などで家に居場所がない若年女性からの相談も増えています。
「住まいが先か、仕事が先か」と、よく言われます。しかし、安心して暮らせる住まいがあってこそ、働く意欲や学ぶ意欲も出て、健やかな子育てにも繋がります。
30年の支援経験のなかでも、安定した住まいがあって継続的にサポートを受けている方は、新しい生活に向けて歩み出せている度合いが高いです。
そんなさまざまな困難を抱える女性と子どもたちに、安心して暮らせる住まいを提供したい!
この強い思いから、「ウィメンズハウス」構想が生まれました。
この構想を初期の頃から一緒に考えつづけてきたのが、「ウィメンズハウス」を協働で運営する公益財団法人神戸学生青年センターです。
神戸学生青年センターは、留学生・学生支援を50年つづけてきた団体です。
外国人留学生や学生もコロナ禍以降は特に生活に困窮しているという現状を聞き、さまざまな背景を持つ女性たちが共に暮らす「相互補助のコミュニティ」をウィメンズハウスでつくりたいと思うようになりました。
さらに、地元企業の生活協同組合コープこうべが、自社の休眠状態だった建物を「ウィメンズハウス」に提供してくださることになりました!
孤立・孤独から抜け、安心や信頼を得る
ウィメンズハウスでは、サポ―トグループや読書会といったイベントなど、さまざまな試みを企画しています。
多様な世代や環境の女性たちが共に暮らすことで"つながり”が生まれ、孤独で不安な状況が安心・信頼できる状況に変わります。そして、困難を抱える女性たちが自信や未来への希望を持てるようになることが期待されます。
子どもたちの健やかな成長へ
地域で孤立しがちなシングルマザーの子どもたちにとって、多世代の人たちと共に暮らすことは互いに大きな学びになります。
私たちは長年の支援の現場を通して、信頼できる大人と出会うことが子どもたちの心身の健やかな成長に大きく影響することを実感してきました。特に、留学生や学生といった親でも先生でもない人たちとの出会いは、経験の少ない子どもたちの世界観を広げることにつながります。
困ったときは、すぐにつながれる
ウィメンズハウスでは、DVや虐待等に理解のある支援者が常駐することを予定しています。
とりわけ、さまざまな困難を抱える若年女性は、支援者が常駐している環境で生活することにより、困った時にはいつでも心理的なケアを受けられることになります。また、就労支援などのサポートを受けることによって、これからの人生を歩んでいくうえで自立が促進されます。
この六甲ウィメンズハウスの改修工事費には、1億8,000万円の資金が必要です。
国土交通省の「令和4年度 住まい環境整備モデル事業」に採択され、総工事費の3分の2は国が負担する予定です。残り約8,000万円は、ウィメンズネット・こうべと神戸学生青年センターの2団体で負担します。各団体で寄付を集めていますが、まだまだ足りません。団体負担額を減らすため、
今回のクラファンでは 3,000万円 を皆さまのお力をいただいて集めます!
改修工事費:2,600万円
手数料:約400万円 (9%+税 & 早期入金オプション 5%+税)
・2022年11月~12月 合同クラウドファンディング実施
・2023年6月~12月 建物改修工事
・2023年6月~ セミナー / シンポジウム開催
・2023年12月 現地見学会、オンライン内見
・2024年4月 六甲ウィメンズハウス オープン予定
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
リターンは6種類ご準備させていただきました。
本プロジェクトはAll-in方式で実施のため、目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
~リターン詳細~
・オープニングセレモニー
時期:2024年春(3月頃)開催予定
場所:兵庫県神戸市内
・「ウィメンズハウスでこんなことしたい!アイデア会議」
時期:2023年度中、複数開催
場所:オンライン(Zoomを予定しています)
・DIY体験
時期:2023年6月以降(まだ日程は確定しておりません)
場所:神戸市内
ご支援者の交通費や宿泊費等は負担致しかねますので、予めご了承くださいませ。
認定NPO法人女性と子ども支援センターウィメンズネット・こうべ
1992年に発足以降、女性や子どもが安心してのびやかに自分らしく生きられる社会を目指し活動しています。
~ウィメンズネット・こうべの事業~
・相談事業(電話相談、メール相談、面接相談)
・民間DVシェルター、ステップハウス運営
・同行支援、家庭訪問支援
・居住支援
・困難を抱える女性やシングルマザーと子どもの居場所(WACCA運営)
・DV・デート DV 防止教育事業
公益財団法人神戸学生青年センター
1972年4月、新会館がオープンし「財団法人神戸学生青年センター」として活動を開始。「開かれた出会いの場」として長年にわたり活動を展開しています。
~神戸学生青年センターの事業~
・セミナー活動
・日本語ボランティア教室運営
・留学生への奨学基金事業
・古本市事業
今年2022年は、神戸学生青年センター設立50周年という節目の年であり、今後50年を見据えて、センターは何をすべきか、何をしなければならないかについて議論を重ねてきました。
センターの活動の一つである学生支援事業として学生寮の建設を検討していたところ、2021年夏、ウィメンズネット・こうべ様よりコープこうべ旧女子寮の再利用計画をご提案いただき、参加することになりました。「困難を抱える女性が安心して暮らせる六甲ウィメンズハウス」事業です。
「人間の営みは、いつも場所を媒介として行われます。思想的、政治的なものから家庭の営みにいたるまで。ですから、いつの時代でもおおよそ支配者が自らに批判的な人の集まりを弾圧するとき、それは場所の破壊、場所からの追放として現れました……」
この文章は、神戸学生青年センターの最初のカラーパンフレットに書かれた辻健牧師の文章の一部です。日々、事業を続ける中で「場所」の大切さを実感しています。センターの活動の原点でもある「場所」を創り上げる事業だと考え、参加を決心しました。
DVや親族からの虐待を受けている女性、シングルマザー、非正規・低収入の女性の多くは所持金が少なく、保証人もなく、住居の取得が困難である場合が多く見られます。近年のコロナ禍において、経済的困難に直面する学生・留学生の急増、虐待により家に居場所がない女性が増えています。コロナ禍での減収に物価高が追い打ちをかけ、今後さらに生活に困窮し困難を抱える女性が増えると予想されています。六甲ウィメンズハウスでは、このような女性たちに助け合いながら生活の再建を目指せるような居住空間を提供し、新しい人生の実現をサポートしたいと考えています。
2024年春の開館を目標として計画を進めております。この新しい事業である「六甲ウィメンズハウス」に、皆さまのご協力とご関心をお寄せいただけましたら幸いです。今後ともよろしくお願いいたします。
こちらから、このプロジェクトに寄せられた応援メッセージをご覧いただけます!
本プロジェクトは、神戸学生青年センターとの共同クラウドファンディングになります。しかし、本プロジェクトへのご寄付は二団体を代表して「ウィメンズネット・こうべ」に入金となり、当団体が寄付金の受付及び領収証発行を行います。このプロジェクトの寄付は寄付金控除の対象になります。
「ウィメンズネット・こうべ」は2015年3月に認定NPO法人の資格を取得しました。
ご入金いただきました寄付金は、 個人・法人どちらも確定申告をすることで税金の控除が受けられます。個人のご寄付の場合、税額控除の割合は、寄付金から2,000円を引いた額の40%になります。
「寄附金控除」をお受けいただくためには、確定申告の際に、ウィメンズネット・こうべが発行した領収証をもって確定申告をしていただく必要がございます。税額控除の詳細につきましては、内閣府ホームページ「寄付に伴う税制上の優遇措置」もあわせてご覧ください。
※寄付金受領後、GoodMorning又はCAMPFIREではなく、認定NPO法人女性と子ども支援センターウィメンズネット・こうべより「寄付金受領証明書兼領収書」を発行いたします。
※「寄付金受領証明書兼領収書」は、2023年2月に順次発送予定です。お早めにお送りが必要な方は、下記お問い合わせ先まで、メールにてご連絡ください。
六甲ウィメンズハウスプロジェクト
Email:rokkowomenshouse@gmail.com
最新の活動報告
もっと見る物干し設置完了!
2024/11/08 16:16六甲ウィメンズハウスは、六甲ウィメンズハウスでは、建物の構造上ベランダがありません。そのため洗濯物を干すのは自身の室内のみ。室内で洗濯物を乾かせるように、と設計で改善を目指したり、共有ランドリールームに乾燥機を設置いたしました。とはいえ、洗濯物が多い日もありますので、住まわれている方の生活環境の向上のため、このたび元ボイラー室に物干し竿を設置しました!さっそく活用していただき、好評の声をいただいています。六甲ウィメンズハウスでは、このようにオープン後もアップデートし続けています!応援よろしくお願いします。 もっと見る
ハロウィン工作
2024/11/01 21:56六甲ウィメンズハウスでは、ボランティアさんを中心に託児タイムを9月から設けています。その中で、ハロウィンの工作をしました!個性豊かなジャックオランタンは今、六甲ウィメンズハウスのパブリックエリアに飾られています。にこにこ笑顔のおばけちゃんのように、六甲ウィメンズハウスに住んでいるみなさまが笑顔になれるように日々運営してまいります。 もっと見る
初めての秋
2024/10/25 14:22六甲ウィメンズハウスのオープンは夏の始まりでした。それからもうすぐ5ヶ月、初めての秋が始まっています。夏の間は稼働していたエアコンも今はオフ、自然の風がとても心地よい季節です。六甲ウィメンズハウスでは、キッズスペースに子どもたちの遊ぶ声が響いています。スタッフやボランティアに見守られながら少しずつ成長をしています。賑やかな声は子ども達だけではありません。虫の声も聞こえてきています。六甲ウィメンズハウスはこれから初めての秋や冬を迎えます。寒さはどのくらい寒いだろうかとドキドキしておりますが、入居者の方が快適に過ごせるよう準備を進めております。 もっと見る
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