国宝瑞龍寺で「ヒカリズム2023~医と禅と芸術の融合」を2023年9月9日、重陽の節句に開催いたしました。開催に先駆け、仏殿で奉納舞踊。31世瑞龍寺住職 四津谷道宏様のお立ち会いのもと、「天女」を披露させていただきました。久乗おりんと美しい歌声、ピアノの音色が仏殿いっぱいに響き渡り、天女の創作舞踊は、まるで空を飛んでいるような、とても美しい舞。素晴らしい奉納舞踊になりました。→動画はこちらから第1部 トークセッション「医と禅と芸術の分野から、音楽・アートの新しい可能性を探る」◆座長・新藤恵一郎 光ヶ丘病院リハビリテーション科部長◆パネリスト・新藤悠子 光ヶ丘病院リハビリテーション科部長「病院での音楽とアートの実践〜ひかりプロジェクト」 ・藤井進也 慶應義塾大学環境情報学部 准教授 「音楽と心身の健康」・岩波久威 西方病院神経内科部長 「音と色と脳」 ・四津谷道宏 31世瑞龍寺住職 「禅と音・リズム」 山本県議会議長様、角田ゆうき高岡市長様にもご挨拶いただき、ありがとうございました。大茶堂には、入りきらないほどの方がいらして下さり、熱気に包まれていました。トークは大変興味深かった!という声が多数でした。ご参加いただいた皆様、暑い中、本当にありがとうございました。第2部 芸術鑑賞 おりんと創作舞踊 「瑞龍のこだま~いにしえと未来を繋ぐ音」作詞・作曲 松井千代子(キャスト)ピアノ 松井千代子、 歌 納村真紀子、 舞踊 岩波佳江子 おりん 新藤悠子山口さんには久乗おりんについてお話しいただきました。久乗おりんは音階になっていますが、どの音を奏でても調和していくので、不協和音にはなりません。ひかりプロジェクトの目指す、「子どもから高齢者まで垣根を超えてみんなが居心地よくつながる世界」に繋がりました。第3部 リズムワークショップリズム(ドラム)サークルとは?参加者が輪になって即興の打楽器のアンサンブルを奏でます。ヒカリズム2023では、それにさまざまな高岡銅器を組み合わせました。→動画はこちらから参加者は、小さな子から高齢者まで、150名以上の大きな輪ができました。ファシリテーターと呼ばれるガイド役は松井千代子先生。手の動き、目の動き、指の動きでみんなをリードしていきます。自己への気づきや創造性・自主性、またコミュニケーション能力の向上、ストレスケアなどの効果の他、心身のバランスをとりやすくなると言われているドラムサークルの高岡銅器バージョンとなりました。ひかりプロジェクトのコンセプトである、垣根を超えてみんながつながる、一体感を最後に感じていただくクライマックスです。瑞龍寺という高岡の誇る素晴らしい場所で、さまざまな高岡銅器を用いて高岡を発信しながら、参加者の皆様に体験していただきました。高岡銅器は、宮津商店さんの銅鑼、能作さんの風鈴やハンドベル、シマタニ昇龍工房さんからはおりん、山口九乗さんからは、九乗編鐘をご提供いただきました。又、新藤悠子と司会の工藤優子さんが着ていたお着物はモメンタムファクトリー・オリイさんの高岡銅器の着色のものでした。松井先生のリードのもと、どんどん夢中になっていき、皆様で一体になり大いに盛り上がりました。国宝瑞龍寺という素晴らしい場所で、2023年9月9日に集まっていただいたメンバーでのリズムサークル、大変心に響く素晴らしい時間となりました。ご参加いただきました皆様、素晴らしい時間を共有していただき、本当にありがとうございました。ご後援していただきました、北日本新聞や富山新聞、Yahoo newsにも大きく取り上げていただきました。ありがとうございました。また瑞龍寺の長い回廊には、当法人で作成された患者さんやお子さんの臨床美術の作品がずらりと並びました。このヒカリズムは高岡市民共創チャレンジ事業の補助金を使って実施しました。高岡銅器を医療や予防、介護において活用していけたらと思います。この「ヒカリズム 2023」はたくさんの皆様のサポートのおかげ様で大変素晴らしい会となりました。この場をお借りしまして、心から御礼申し上げます。ありがとうございました。
臨床美術 の付いた活動報告
大変暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。2023年8月1日、光ヶ丘病院は、回復期リハビリテーション病棟(50床)を開設しました。脳卒中や骨折後の回復期リハビリテーションを積極的に行い、機能回復を助け、自宅に帰る支援を行っていきます。【光ヶ丘病院の回復期リハビリテーション病棟の特徴】1.歩く可能性や食べる可能性を追求する~リハビリテーション科専門医によるマネジメント~2.先端リハビリテーションの導入3.心のケアとなる音楽療法や臨床美術(アートセラピー)・園芸・農活動の実践1.歩く可能性や食べる可能性を追求する~リハビリテーション科専門医によるマネジメント~リハビリテーション科専門医がかかわることにより、積極的で効率的なリハビリテーション医療を提供することができます。たとえば、下肢装具を適切に処方することによって歩ける可能性を追求します。脳卒中や誤嚥性肺炎などのために、食べられなくなってしまった方に対して、積極的に嚥下造影検査や嚥下内視鏡検査を行っています(年間250件以上)。また、言語聴覚士は複数名おり、管理栄養士、看護師らとチームでアプローチをしています。2.先端リハビリテーションの導入 上記2名のリハビリテーション科専門医は、脳卒中後の神経リハビリテーション(ニューロリハビリテーション)で医学博士を取得しており、さまざまな臨床経験・研究実績があります。2023年7月に外来リハビリテーション室の改築が終わり、以下のような先端リハビリ機器を導入しました。いくつかを紹介いたします。1)C-Mill(歩行分析計) 体を天井からつるして足への負担を減らし、安全性を確保しながら、歩行訓練を行います。足元に投影したイラストの通りに歩いたり、よけたりする課題は楽しく、難易度を調整することができます。同時に、歩行能力を評価しつづけており、歩行の改善を数値化できます。2)EsoGLOVE(能動型展伸・屈伸回転運動装置) 空気圧で動作する手指にあったロボティックグローブで、自然な動きを再現します。他動的に指を動かしたり、自分の指の動きを助けたりするモードがあり、まひした指の機能回復を助けます。また、画面に、指の状態を視覚的に表示することで、さらに脳を刺激します。3)ReoGo-J(能動型上肢用他動運動訓練装置) 脳卒中などによる、肩や肘の関節の固さや、運動まひを改善することを目的とするロボットです。運動まひの程度に応じた5つのアシストモードと、多彩な訓練課題を組み合わせることによって難易度を調整し、個々の状態に合わせたプログラムを提供します。4)HUR(空圧式筋力トレーニングマシン) ヘルシンキ工科大学のバイオメカニクス研究から開発された空圧式トレーニングマシンで、日本を含む世界60ヵ国以上で採用されています。人間工学に基づいたデザインで、リハビリテーションや高齢者のエクササイズに適切な負荷を提供します。3.心のケアとなる音楽療法や臨床美術(アートセラピー)・園芸・農活動の実践脳卒中患者の約3割がうつ状態になるといわれ、また、認知症のある患者が少なくないことから、身体の機能訓練だけでなく、心のケアも重要と考えています。当法人では、2020年から、介護領域(介護老人保健おおぞら・デイケア光ヶ丘など)を中心に各活動を実施し、入所者や利用者の方々に大変好評を得ております。また、「リハビリファーム」では「農」を通じたリハビリテーションの実践や地域とのつながりの場として利用しています。リハビリ室も素敵に改修され、大変明るくなりました。そして、たくさんのとても明るいリハビリスタッフが関わっています。これからも皆さんが笑顔になる環境づくりを目指していきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。インスタグラム・FBでは、新しい情報を発信しております。ぜひフォローをよろしくお願いします。