【中村京蔵連載企画】連載31回
「三島由紀夫からフェードルそしてNINAGAWAマクベス」
ーフェードル上演までの軌跡ー
その翌月号だったか?「演劇界」に郡司先生がサロメ米国公演記を寄稿され、
「京蔵はやっと吹っ切れた」と書いてくださいました!
報われた思いでした。
ホッとしたのも束の間、翌年9月、両国のシアターΧで、
今度は原始かぶきと銘打って、
郡司正勝作・演出の舞台が掛かることになりました。
題して「青森のキリスト」!
青森県二戸には、キリスト渡来伝説があり、十字架の墓跡まであります。
私のマグダラのマリア、舞踏の和栗由紀夫さんのキリスト、
坂東みの虫さん(三津之助)のユダ。
またまた、郡司先生はスゴい要求の連発でしたが、
郡司免疫が出来ている私は凹まずに大丈夫でした(笑)
只、ラストで岩手毛越寺の老女の延年の舞を鼓一丁で舞え!と云われ、
資料映像を観て稽古したのですが、ずっと腰を屈めたままなので、
腰痛になり掛けて往生しました!(涙)
この舞台は、でも先生の戦争体験と思いが凝縮されており、
演っていて胸がキュンとなりました……。
師雀右衛門も、舞台稽古と楽日前の2度も観に来てくださいました。
朝日新聞に初日の劇評が大きく出て、
それを読んだ勘九郎さん(18世勘三郎)が、
翌日早速観に駆け付けてくださり、みの虫さんが出ているので、
9世三津五郎ご夫妻と八十助さん(10世三津五郎)も観に来てくださいました。
この舞台は郡司先生追悼で再演したいと思いますが、
なかなか、そう簡単には参りません………
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【中村京蔵 爽涼の會『フェードル』公演概要】
作:ジャン·ラシーヌ
翻訳:岩切正一郎
演出:大河内直子
出演:池田努 中村京蔵 須賀貴匡 植本純米 青山達三 景山仁美 小林亜紀子 中村梅乃 醍醐晴
公演日程:2023/8/19(土)18:00・20(日)12:00/17:00
会場:国立劇場小劇場 (東京・半蔵門)
『フェードル』公式twitterはこちらから
【チケットのご購入につきまして】
■『フェードル』公演日時
2023年8月19日(土) 18時開演
2023年8月20日(日) 12時・17時開演
■会場 国立劇場小劇場
■入場料¥10,000(全席指定) ※
■5月1日より前売り券の販売を開始しております
【チケットのお申込みはこちらから】
※クラウドファンディングにてご支援を頂いた方は、
チケット1枚につき1,000円の御値引をさせて頂きます。