2020/02/17 19:20

こんにちは、監督の亀山です。

2月なのに暖かすぎる日が続いて、なんだかとっても変な気持ちがしている今日この頃です。寒くないのは過ごしやすくてありがたいと思いつつも、夏のことを思うと今から憂鬱…。これも「変化」なんでしょうか…。


さて気を取り直して。
本日より、本作のサブキャストズの紹介を兼ねたインタビュー記事を更新してまいります!
トップバッターは、ミヨリ役の夏目志乃さん!!

夏目さんは亀山組作品に出演されるのは2回目。彼女が『12ヶ月のカイ』に感じていることや、お芝居の工夫、現場の仲間との様子などなど対談してきました。
ぜひ最後までお読みください。



▼【ミヨリ役】 夏目志乃|なつめしの

5月17日、神奈川県生まれ。
2019年に亀山睦実監督「追いかけてキス」にも出演し、今作は亀山組作品2度目の出演となる。
ほか出演歴は、
CM|JR東日本、JCBカード、JINS
TV|TBS『人生最高レストラン』、Netflix『全裸監督』
映画|『左様なら』(2018年・石橋夕帆監督)、など



ーーまず、ミヨリ役の話が来た時に感じたことは?

そもそも今の時代、AIに対しての関心度はそこまで上がっていないので、どんな話なのかはまだイメージが湧かなかったです。
『追いかけてキス』で亀山監督と一緒に撮影をして、そのシリーズが好きだったので必ずやろうという気持ちはありました。けど、ストーリーに対しての「どうなるんだろう?」という疑問は大きかったです。

ーーまとめて撮影するんじゃなくて季節ごとに撮影してるんですが、その撮影スタイルについてどう思いました?

すごい新しいと思ったし、短期間だとその期間だけその役に集中すればいいけど、時間をかけて撮影しているので、その時(話の続き)に戻る作業が大変でした。
すごくプレッシャーも学びも大きかったです。

ーー繋がりとか大変ですよね(笑

キョウカとカイに対する先入観もない状態でお芝居をしたくて、AIに関する知識もそこまでいれたくなくて、ミヨリに関する抜粋台本だけを見るようにしています。
だから尚更、今(ふたりが)どうなっているのか…ドキドキって感じです(笑)

ーー普通長編撮る時って一冊丸ごと台本を渡されるから、お話が見えるじゃないですか。っていうことを、今作の友人たちにはしていなくて。普通に友人から話を聞いたり情報を与えられるくらいの知識で(お芝居をしてほしいなと)

それくらいの方が、逆に私もお芝居しやすかったです。
全部入っちゃうと、キョウカの(友人たちと会っていない時の)心情も感じてしまうんですけど、今作のやり方だと感じない状態で台詞がもらえるので、自然な状態で反応できるなと。その面ではすごくやりやすいです。


ーー相手が何考えてるか分からないっていうのが、活かされてる?

私は、そうですね。


ーーそう言っていただけて何よりです(笑)『追いかけてキス』の時と『12ヶ月のカイ』とで何か違いは感じましたか?

『追いかけてキス』の時よりも監督の本気度が違うなって。『追いかけてキス』はわりとアットホームな空気で撮ってたんですけど…


ーー私がカメラもやるし、あと愛ちゃん(スチルカメラ)しかスタッフいなかったしね。(シーズン1第3話撮影時)

『12ヶ月のカイ』の方はピリつく時もあり、いい意味で背筋が伸びる気がします。


ーー他のキャストとの関係性はどんな感じですか?

皆ここで初めましてなんですけど、その後撮影現場かぶることもありました。そこでも「キョウカ」って呼んでしまっていて(笑)


ーー期間長いからね、キョウカとして浸透しちゃってるのかな。ご自身とミヨリとで、距離を感じる部分・感じない部分などありますか?

ヒューマノイドに対して先入観があるっていうミヨリの特徴が、なんとなくわかる部分もあって、ミヨリの信念に私も集中するように演じています。ミヨリは芯がしっかりしていて意見も線引きもはっきりしている人間なので、そこは自分とは切り離して演じるように努力しています。
自分と違う人間だからこそ、演じやすかったです。


ーー中垣内さんと工藤さんの組み合わせ、どう感じました?

いい意味でふたりともすごくエロティックだなと(笑)特報を見ただけでそれが伝わってきて、すごいなと。
同じ現場に入って思うのは、ふたりともお芝居がとても好きな人。とってもまっすぐでストイックだなと感じました。


ーー夏目さんが特に気になっているキャラクターやキャストはいますか?

(まだキャストは解禁になっていないんですが)シンというカフェ店員の方がいて、立ち居振る舞いや役作りの考え方が気になりました。撮影中に本を読んでたんですけど、それは「店員役」として読んでいたのか、それとも読みたくて読んでいたのか…?
気になります。


ーー今後「人間とヒューマノイド」という関係性は現実にあり得るようになると思いますか?

人間とロボット、人間と人口知能との恋愛って日本映画では少ないですが、人間が年月をかけて想像できるようになったってことは、あり得るのかなと思います。
あとヒューマノイドが現実的になったら、人間の格差は広がるのかな?と少し思います。
便利ってなんだろうって。


ーー今後どんな映画が日本映画で生まれたら面白いと思いますか?

韓国のサスペンスドラマがもともとすごく好きで。短絡的な表現だけで終わらない、心理的にエグるようなストーリーが増えたらいいですね。
日本ではタブー視されている「政治」「経済」に関する作品が増えたら、もっと考えることが広がっていいんじゃないかな、とも。
高校の授業で少し習うだけで、ずっとカタいイメージがあって…


ーー結婚式や葬式と同じくらい選挙もメジャーなものになってもいいよね。

それで映画が、それらに関心を持つきっかけの1つになったらいいなって思いますね。


ーーじゃ、選挙コメディとか撮ろうかな(笑)

えっいいかも!(笑)