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『ライオン丸』『タイガーセブン』『ザボーガー』昭和特撮フィルムを後世に残したい!

制作会社「ピー・プロダクション」が手掛けた特撮テレビ番組『快傑ライオン丸』『風雲ライオン丸』『鉄人タイガーセブン』『電人ザボーガー』4作品の、少年漫画誌「冒険王」のために撮影されたスチール写真のポジフィルム約2000枚分をデジタル化し、アーカイヴとして後世に残すプロジェクトです!

現在の支援総額

6,094,000

121%

目標金額は5,000,000円

支援者数

448

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2023/05/19に募集を開始し、 448人の支援により 6,094,000円の資金を集め、 2023/07/17に募集を終了しました

『ライオン丸』『タイガーセブン』『ザボーガー』昭和特撮フィルムを後世に残したい!

現在の支援総額

6,094,000

121%達成

終了

目標金額5,000,000

支援者数448

このプロジェクトは、2023/05/19に募集を開始し、 448人の支援により 6,094,000円の資金を集め、 2023/07/17に募集を終了しました

制作会社「ピー・プロダクション」が手掛けた特撮テレビ番組『快傑ライオン丸』『風雲ライオン丸』『鉄人タイガーセブン』『電人ザボーガー』4作品の、少年漫画誌「冒険王」のために撮影されたスチール写真のポジフィルム約2000枚分をデジタル化し、アーカイヴとして後世に残すプロジェクトです!

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※7/13 樋口真嗣監督のインタビュー動画をアップしました。

はじめまして

バリュープラス アーカイヴ プロジェクトです。
この度は昭和特撮フィルムを後世に残したい!というこのプロジェクトに興味を持っていただきありがとうございます!

 私たちはビデオテープやフィルム、制作資料といった、コンテンツ業界の貴重な資産を守るお手伝いをしています。
2022年、東京都現代美術館で開催された「生誕100年 特撮美術監督 井上泰幸展」に参加し、井上氏の遺した膨大なデザイン画や図面のデジタル化に協力しました。

 そして今回、昭和の時代を彩った制作会社「ピー・プロダクション」が手掛けた特撮作品のポジフィルムが発掘されました!

「ピー・プロダクション」の特撮作品は放送から50周年を迎え、フィルムの劣化や褪色が始まる時期が近づいています。
 今日まで保管されてきたスチール写真のポジフィルム(リバーサルフィルム)約2000枚をデジタル化し、後世に残すべくアーカイヴするとともに、作品やヒーローたちに再び光を当てることを目指すプロジェクトです!


プロジェクトの内容

 

 本プロジェクトは、制作会社「ピー・プロダクション」(以下「ピープロ」)が手掛けた特撮テレビ番組のうち、『快傑ライオン丸』『風雲ライオン丸』『鉄人タイガーセブン』『電人ザボーガー』以上4作品のスチール写真のポジフィルム約2000枚分をデジタル化し、アーカイヴとして後世に残すことを目的としています。

 かつて子ども向け雑誌「冒険王」を出版し、ピープロ作品を掲載していた秋田書店で、上記4作品のスチール写真(いわゆる「特写スチール」)のポジフィルムが約2000枚、所有・保管されてきました。
 これらは雑誌掲載用として撮影され、残されたフィルムの状態も良く、非常に精細な形でキャラクターたちや撮影現場の様子が記録されています。
 ピープロ作品は残っている写真が決して多いわけではなく、これだけの量が発見されるのは今回が最初で最後の機会かもしれません。

 これらのフィルムは、昔日のヒーローたちを魅力的に写し取っているだけではなく、作品の撮影当時の状況を記録した大変貴重な資料でもあります。しかしフィルムは遠くない将来に劣化する運命にあり、後世に残していくにはスキャンによるデジタル化が急務です。
そうした作業に必要な資金を調達するために、本プロジェクトが始動しました。


アニメ特撮アーカイブ機構 ミニチュアプロップ修復師:原口智生さん
今回発見されたポジフィルムについて、それぞれの作品や当時の思い出、デジタル化の大切さを語っていただきました。


【フィルムや関連資料の保存、デジタル化の意義とは?】

 本プロジェクトでデジタル化を目指すピープロ特撮作品の現存する写真資料は、紙にプリントされたものではなく、カメラに収め、撮影後に現像されたフィルムそのものになります。
 今日における「写真」は、撮影機材がスマホであれカメラであれ、デジタルデータで保存されることが一般的です。
撮影された写真を扱う際も、画像のデータをオンラインや記録メディア上で受け渡したり、ディスプレイで確認したりすることが多くあります。
しかしそうしたデジタル環境が整う以前、写真はフィルムに記録・保存されていました。

 フィルムで記録された画像(あるいは映像)は、意外にも膨大な情報量を保持しています。適切な形でデジタル化することで、多様な形で活用することが可能となります。
 近年は、特に映像の分野で、フィルムで撮影された過去の作品を高解像度でデジタル化したり、レストア(修復)したりすることによって、よりハイスペックな形式で作品を鑑賞できるということも珍しくなくなってきました。
 特撮の分野で言えば4K版『ウルトラセブン』や「ゴジラ」、「大魔神」シリーズなどが挙げられますが、これらは大容量のデータ処理が可能になったデジタル技術の進歩だけではなく、元々フィルムに記録されていた色彩やディティールなどの多くの画像情報があってこそ実現したプロジェクトだと言えます。

 2010年代以降、日本ではアニメ・特撮分野における制作資料の保存や利活用を目指す活動が徐々に根付いてきました。
写真資料もまた、撮影現場の様子や作品の制作過程を分析・研究するための一級資料として位置づけられ、各作品の写真集も多く出版されてきています。
それらを可能にしたのも、貴重な写真資料が保存され、デジタル化されてきた成果です。

 しかしフィルムはその性質上、時間経過とともに物質が劣化し、記録情報が失われることが避けられません。高温多湿な場所など保存状況によっては変形したり、ガスやカビが発生してしまったり、最悪の場合は融解し、写っている画像そのものが消失してしまうこともあります。
 こうしたフィルム資料を保存するための早急な手段のひとつは、スキャンなどによるデジタル化です。これが実現すれば、仮にフィルムが劣化や火災などの事故によって物理的に喪失してしまったとしても、そのフィルムに残されていた情報自体は別の形で保存することができ、劣化を伴わない半永久的なアーカイヴも可能となります。

 また、仮にフィルムが劣化した状態のものであれば現物やデータ上でのレストア(修復や補正)作業が必要となり、これにはフィルムを取扱う技術や、その性質の知識が必須となります。
 数十年後にはロストテクノロジーともなりかねない職人技も、今ならばその灯は残っており、適切な作業を行えば撮影当時の情報を限りなく引き出すことも可能です。
 さらにこうしたフィルムによる写真資料を一般に公開する際にもデジタルデータは不可欠であり、これがなされることで写真資料は初めて自身に秘められた価値を発揮することができるのです。

ライオン丸、タイガージョー、タイガーセブン、大門豊、ザボーガー……日本特撮史にその名を刻んだ彼らの雄姿を、これらからの未来に残すために。どうか、皆様の力をお貸し下さい!


特撮美術監督:三池敏夫さん
作り手ならではの視点からポジフィルムをご覧いただき、未来に向けて残す活動の重要さについて語っていただきました。


【リターン品について】

ご支援いただいた皆様に、デジタルパンフレットをお届けします。
今回デジタル化するフィルムの内容から、多くの書籍/雑誌で執筆するタルカスの五十嵐浩司氏によるピープロ解説テキストなど、見ごたえある内容に仕上げたいと思っております。
内容については下記を予定しています。

~デジタルパンフレット掲載予定内容~
・今回のプロジェクトの経緯について
・ピープロ解説テキスト 執筆:五十嵐浩司(タルカス)
・各作品の紹介
・デジタル化したフィルムの画像を一部掲載
・Twitter投票にて一番人気を獲得したフィルムの画像
・スタッフ、関係者クレジット
・ご支援いただいた方々のお名前クレジット

ブロマイドコースでは、今回デジタル化したポジフィルムの中から、MonoMax「ビームス特撮部」連載中の久芳俊夫氏が16枚をセレクトしました。
また、その他のリターン品には「マンガート ビームス」とコラボして、フィルムをプリントしたTシャツやトートバッグ、さらにはブロマイドを作品ごとに収納して飾れるオリジナルのフォトアルバムをご用意しています。

【5月26日リターン追加】
私たちは「井上泰幸展」のアーカイヴ業務に参加し、まず膨大な資料のリストアップを行いました。
実際にスキャンをする前の、このリストアップ作業に膨大な時間を要しました。
今回のデジタル化でも、スキャン作業の前に全てのフィルムを調査し、リストを作成する必要があります。
このフィルム調査/リストアップ作業に参加できる権利を、新たなリターンとして追加します!
まずは、合計2000枚弱のフィルムに、一枚一枚通し番号を付与します。
(この通し番号がデジタル化した画像のファイル名になります)
次に、文献などを参考に写っているキャラクターや話数を特定し、リストに記載していきます。
この作業にご参加いただけるリターンは、限定20名様を募集します。
3~4名ほどに分かれていただき、東京都内のフィルム保管場所で複数回の調査を実施します。
資料でも特定のしにくい内容は、貴方の記憶が頼りになるかもしれません。

そして5名様限定のコースでは、実際にフィルムを保管している場所(東京都内)までお越しいただき、じっくりご覧いただきながら「あなただけの1枚」をブロマイドにできるコースとなっております。

【マンガート ビームスとは】

マンガやアニメのみならず、ゲーム、アイドル、演劇、テレビなど、ポップカルチャーやエンタテインメントを対象に、ものづくりやブランディングを幅広く手掛けるプロジェクト。ポップカルチャー全方位において、BEAMSが培ってきた独自の目線で編集する様々な企画で、アーティストやクリエイターが作品に込めた熱量や興奮を、広く発信していきます。


【資金の使い道】

・ポジフィルムスキャン(デジタル化)作業費…約70万円
・フィルム輸送費、調査費等…約90万円
・リターン品制作費、発送費等…約250万円
・CAMPFIRE手数料…約90万円


【今後のスケジュール】

2023年7月17日 募集終了
2023年9月中旬 デジタル化作業
2023年10月下旬 リターン品発送予定
2023年11月以降 デジタル化した画像の利活用を企画検討 


【本プロジェクトページをご覧いただいた皆様へのお願い】

このプロジェクトは、All-or-Nothing方式です。
期限内に目標金額を達成した場合にのみ、集まった金額がファンディングされます。
目標を達成しなかった場合、全てのご支援はキャンセル扱いとなり、デジタル化を実行することはできません。
フィルムの劣化や褪色が進む前にデジタル化する最後のチャンスです。
どうか皆さんのお力を貸してください!
※もし本企画にご賛同いただき、有意義なアクションだと感じていただけた方は、ぜひ周囲の方に本プロジェクトのことを広めていただけますと大変嬉しく思います。



「ピー・プロダクション」とは?

 戦後まもなくから1950年代にかけて人気漫画家として活躍したうしおそうじ(本名・鷺巣富雄)が、60年に設立した映像製作会社が「ピー・プロダクション(P-Production)」です。戦前は東宝に線画係として勤務した経歴のあるうしおは、ピープロをアニメ、実写、そして特撮と多ジャンルを股にかけて活動する制作会社に成長させました。

 60年代前半は、主に企業PR映画や劇映画の作画合成を請け負い、日本初の70ミリ映画『釈迦』(61)、巨匠・川島雄三の代表作『しとやかな獣』(62)などに参加しました。うしおにとって東宝時代の恩師である「特撮の神様」円谷英二からも依頼を受け、『キングコング対ゴジラ』(62)にも作画合成で協力しています。

 64年には、初の自社制作となるテレビアニメ『0戦はやと』を制作しました。同年にはうしおの旧知だった手塚治虫からの依頼を受けて、日本最初の本格連続テレビアニメ『鉄腕アトム』(63~64)の後半放送分を下請け制作しています。

 66年には、ピープロ初の特撮テレビ番組にして日本最初の連続カラー特撮番組でもある『マグマ大使』を制作し、初代『ウルトラマン』と共に第一次怪獣ブームを牽引しました。翌67年には『怪獣王子』の企画・特撮パートを担当し、自社でもパイロットフィルム『豹マン』『ゴケミドロ』などを企画・制作しました。『ゴケミドロ』は翌68年に松竹が『吸血鬼ゴケミドロ』として映画化し、特撮パートをピープロが担当しました。他にも『時代活劇シリーズ 風』でも特撮を担当しています。

 71年に特撮番組『宇宙猿人ゴリ』を制作しました。この作品は『宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン』『スペクトルマン』と改題しつつ人気を博し、『帰ってきたウルトラマン』『仮面ライダー』と共に第二次怪獣ブームや変身ブームを代表する作品となりました。

 翌72年、時代劇と特撮ヒーローを融合させた『快傑ライオン丸』を、翌73年には後番組として、西部劇要素も取り込んだ『風雲ライオン丸』を制作しました。さらに74年にかけて『鉄人タイガーセブン』を制作し、『豹マン』以来のネコ科をモチーフとした特撮ヒーロー作品を作り続けました。これらの作品はハードな作風や『快傑ライオン丸』に登場したタイガージョーをはじめとするキャラクター性、大河ドラマ的な要素を持ったドラマ性の高さなどが今日でも評価を受けています。

 74年には特撮番組『電人ザボーガー』を制作しました。人間とロボットのコンビをメインに据えて、アクション要素やメカニック描写が充実したヒーローアクション活劇を展開しています。この作品も玩具の売り上げなどが好調で、成功を収めました。そして75年に5分間の帯番組『冒険ロックバット』を制作しましたが、これを最後にピープロはテレビ番組の制作が途絶えました。

 80年に特撮作品『シルバージャガー』のパイロットフィルムを制作するも企画としては実現せず、以降はアトラクション運営を中心に活動を続けました。その後、2004年にうしおそうじが死去。06年には『快傑ライオン丸』のリメイクとして深夜特撮番組『ライオン丸G』が放送し、11年には『電人ザボーガー』が劇場用映画としてリメイクされて公開されました。ピープロは原作や企画、監修としてそれぞれに関わり、以降も作品の制作は行っていません。

 現在、ピープロ作品は『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(21)、『シン・仮面ライダー』(23)などの庵野秀明が代表を務めている株式会社カラーが著作権を管理しています。そしてうしおの実子であり、「エヴァンゲリオン」シリーズなどで音楽を担当している音楽家・鷺巣詩郎が、現在のピープロの社長を務めています。


「冒険王」とは?

 1949年から83年にかけて秋田書店が発行していた漫画雑誌です。子ども向け漫画の連載で非常に人気を博し、70年代以降は変身ヒーローブームの時流に合わせて、特撮・アニメ作品の掲載もスタートしました。「仮面ライダー」シリーズやそのほかの東映作品、そして『スペクトルマン』や『快傑ライオン丸』をはじめとするピープロ作品など、多くの特撮作品が特集・紹介されました。映像を繰り返し視聴することが容易な現在と違い、当時のテレビ番組に関する情報は紙媒体以外に常時参照できるものがなく、こうした雑誌展開が特撮文化・子ども文化に与える影響は絶大でした。

 これらの特撮作品は漫画版も多く連載され、ピープロ作品では一峰大二による『宇宙猿人ゴリ(スペクトルマン)』『快傑ライオン丸』『風雲ライオン丸』『電人ザボーガー』などがありました。アニメ作品でも桜多吾作の作画による『マジンガーZ』などの「マジンガー」シリーズ、松本零士による『宇宙戦艦ヤマト』など、当時の話題作を広くカバーしていました。

 本プロジェクトでデジタル化を目指すピープロ特撮4作品のポジフィルムは、この「冒険王」に掲載するために撮影されたスチール写真です。「冒険王」自体は83年に誌名を「TVアニメマガジン」に変更後、翌84年に残念ながら休刊となりましたが、フィルムは保管されていたのです。


作品紹介
『快傑ライオン丸』

1972年4月1日~73年4月7日放送。全54話。

 戦国時代の日本で、妖術を操る「大魔王ゴースン」が日本征服を企む中、日本最高の忍者である果心居士は、その弟子である若き戦士・獅子丸に「金砂地の太刀」を授け、ゴースン打倒を託す。ゴースンの放った刺客によって果心居士は倒れるが、獅子丸は太刀の力で「忍法獅子変化」し、ライオン丸へと変身。迫りくる刺客たちを、同じ果心居士の弟子である沙織と小助と共に撃退し、ゴースンを倒すために戦う。

 『スペクトルマン』で人気を博したピープロが、その次回作として制作した特撮時代劇。うしおそうじが『豹マン』などで温めてきたネコ科ヒーローの最初の到達点がこのライオン丸である。その強烈なビジュアルと本格的な時代劇アクションの融合は、従来の特撮番組には無い圧倒的な個性となった。

 しかしこの作品最大の魅力は、なんといってもインパクト抜群のキャラクターたちであろう。主人公側のライオン丸に変身する獅子丸や沙織、小助といった人間のキャラクターもさることながら、悪役であるゴースン怪人たちの存在感は絶大だった。一見すると忘れられないビジュアルやモチーフの組み合わせ、それぞれ多彩な性格や信条を持つその豊かなキャラクター性は、今日の目線から見ても唯一無二の特長である。その決定版が、日本特撮史に残る名キャラクターである虎錠之介/タイガージョーだった。彼の登場をきっかけに、連続ドラマとしての精度も高まっていき、当時の特撮ヒーロー番組としては類を見ない見事な完成度のストーリーを展開した。

 本プロジェクトでも、多くのキャラクターたちを克明に写したスチールが多数発掘されている。完成映像における優れた構図を彷彿とさせるような画で撮られたものもあり、一枚の写真として美しい写真が多い。


『風雲ライオン丸』

1973年4月14日~73年9月29日放送。全25話。

 戦国時代、西日本の地下に潜伏するマントル一族は、日本征服を果たすべく各地で人々を襲っていた。若き忍者・弾獅子丸は、マントル一族に殺された兄の影之進の復讐を果たすべく、父から伝授された秘術・ロケット変身でライオン丸に変身。道中で出会った志乃・三吉の姉弟と共に、戦いと復讐の旅へと向かう。

 『快傑ライオン丸』のヒットを受けて後番組として制作された、2作目の「ライオン丸」。主人公である「弾」獅子丸は、前作の獅子丸とは別人という設定である。第9話に前作のライオン丸が登場し武器を授けたり、第11話からレギュラーキャラクターとして前作のライバルである虎錠之介/タイガージョーに酷似した弟の虎錠之進/タイガージョーJr.が登場したりと、『快傑』との繋がりも無くはないが、「精神的続編」といった表現が適切だろう。

 舞台設定など『快傑』と同様に時代劇としての要素は踏襲しつつも、近代兵器の登場や「ロケット」を使用した変身など、時代劇に囚われない自由なスタイルが特徴の作品だ。主題歌や、志乃と三吉の乗る幌馬車「ビックリ号」、獅子丸の着用するポンチョ、そして『快傑』以上に極めてハードな作風など、特にマカロニウエスタンの要素が色濃く注入されている。前作ほどの人気は得られず全25話で終了したが、容赦なく殺される登場人物や、獅子丸を襲う葛藤の数々、そして主人公の勝利に終わるもののビターな後味を残す結末など、ヒーローをとことん追い詰めた容赦のない展開の数々は忘れがたく、根強いファンも多い。

 残されたポジフィルムの数は特に膨大で、キャラクターの詳細のみならず、撮影の様子、殺陣の一部始終など多岐にわたる。


『鉄人タイガーセブン』

1973年10月6日~74年3月30日放送。全26話。

 サハラ砂漠で考古学調査を行っていた滝川博士。彼の息子である滝川剛は、ムー原人によって殺害されてしまう。父によって人工心臓SPを埋め込まれて甦り、お守りのペンダントを託された剛だったが、調査隊が封印を解いたムー原人たちの手によって今度は父を殺されてしまった。人類への復讐と地上制覇を企むムー原人に対し、剛はペンダントの力で鉄人タイガーセブンへと変身する力を身につけており、父の仇を討つためにムー原人と戦うことを決意する。剛を襲う過酷な戦いの火蓋が切って落とされた。

 3作目となったピープロのネコ科ヒーロー。今作は舞台を現代に移し、オートレーサーを目指していた主人公、タイガーセブンのまたがるオートバイ・スパーク号など、比較的キャッチーな設定で作られている。しかしこの作品の何よりの特徴は、前番組の『風雲』以上のハードなストーリー展開であろう。悪役のムー原人が醸し出す怪奇性も相まって、シリアスさで言えばピープロ特撮でも屈指の内容である。

 主人公の剛はタイガーセブンであることを支援者の高井戸博士以外に隠しているが、それによる不信や疑惑によって、特にレギュラーキャラクターの北川史郎とことあるごとに衝突。剛に好意を寄せる女性は原人に殺され、以降の剛は形見のスカーフを纏うことになる。他にも、これでもかと主人公を追い詰め、試す展開が連続する。第23話で、コールタール原人を発見し、変身のために剛がスパーク号から飛びあがったところ、無人のスパーク号が少年を轢いてしまう展開は今も語り草である。最終二部作の展開も驚きの一言である。

 ヒーローものの「お約束」を逆手に取り、ヒーロー自身の根幹をとことん揺さぶるストーリーの数々は、放送当時はそこまで人気は得られずに全26話で終了してしまったものの、現代の視点で見ても非常に挑戦的だ。ネコ科のビジュアルと共にハード路線を追求するピープロ特撮ヒーローは、この『タイガーセブン』で一つの到達点を迎えた。

 残されたポジフィルムには、第1話のアクションシーンやスパーク号の三面写真など貴重な資料写真が目白押し。また本編の撮影ではなく撮影会と思しき一幕を写した写真群には、NG版のギル太子のマスクなどが確認でき、完成映像とはまた違ったイメージの『タイガーセブン』を目のあたりにすることができる。


『電人ザボーガー』

1974年4月6日~75年9月28日放送。全52話。

 秘密刑事としての訓練を終えて日本に帰国した大門豊。彼の父はあらゆるものをサイボーグとして生き返らせる新エネルギー「ダイモニウム」を開発した大門博士だが、犯罪組織Σ(シグマ)団によって殺害されてしまった。怒りに燃える豊は、父によって体内に埋め込まれた電極回路の力と、父の残したロボット・電人ザボーガーによって、Σ団の繰り出すサイボーグやメカアニマルたちに立ち向かう。

 5分間の帯番組だった『冒険ロックバット』(75)を除くと、昭和期にピープロが制作した最後のテレビ特撮番組。制作協力に友映が入り、主要スタッフにも外部の人材が多く、それまでのピープロ作品と比べるとスタンダードなヒーロー作品の色も感じさせる作品である。第39話からは副題に「電人ザボーガー対恐竜軍団シリーズ」が付き、敵組織もΣ団に代わって恐竜軍団が登場、レギュラーキャラクターも一部交代した。

 主役が、人間の大門豊・ロボットのザボーガーのコンビであることがまず斬新である。豊は演じる山口暁の熱演がひときわ目立ち、空手アクションのダイナミックさは群を抜いている。ザボーガーもバイク形態であるマシーンザボーガーに変形したり、体の各所から小型メカを内蔵したりと個性抜群。「恐竜軍団」編以降は別のオートバイであるマシーン・バッハと合体しストロングザボーガーへと強化された。豊にとってはただのロボットを超えたまさに「相棒」で、人間に接するのと変わらない態度でザボーガーと共に戦い続けた。ザボーガーもどこか人間臭い身振りが可愛らしく、このコンビは絶大な魅力を誇っていた。

 もはや伝統ともいえるピープロ特撮の魅力ある悪役はこの『ザボーガー』でも健在で、多様なロボット・サイボーグが次々登場する。特にΣ団のレギュラーキャラクターであるミスボーグはこれまた演じる藤山律子の熱演が素晴らしく、インパクト絶大な退場劇もあって今もなお人気が高い。リメイク版の映画で、このミスボーグがヒロインとして据えられていたのも納得である。中盤から登場するライバルキャラクター・秋月玄も存在感のある名悪役で、孤児の少女によって悪の道から抜け出す結末など、驚きの展開も用意された。

 『ザボーガー』のポジフィルムは数こそやや少ないものの、Σ団の各キャラクターやロボット・サイボーグとの特写、ザボーガーのメカニックなど要所がばっちり写されている。そして何より、山口暁が演じる大門豊の、超人的生身アクションの数々も克明に記録されており、ファン必見である。

(文・馬場裕也)


本プロジェクトの実施に際し、もし当時「冒険王」で本作品の写真を撮影されたカメラマンの方がいらっしゃいましたら、「メッセージを送る」からご一報いただけますと幸いです。


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  • ご無沙汰しております。昨年のクラウドファンディング成功から9ヶ月、この度発見されたポジフィルムすべてのデジタル化と一部のレタッチが終了いたしました。そしてこの度、4月6日(土)にオンラインストア「ピープロアーカイブストア」を立ち上げました!ご支援くださった皆様へのご報告が遅れてしまったこと、深くお詫び申し上げます。本プロジェクトに限らずアーカイブ事業を推進していく私たちは、このデジタルデータの保管がアーカイブの終わりではないと考えております。時代を通して人から人へ作品が引き継がれてこそ"アーカイブ"をする意義があると考え、このクラウドファンディングにご支援くださった皆様や日々応援してくださる特撮・ピープロファンの皆様がデジタル化した写真を見て楽しんでもらいたい!そして、ピー・プロダクションの作品がもっと世の中の人に知られることで未来へと語り継がれる作品になってほしい。という思いから商品化を目指すことにいたしました。皆さんの温かいご支援によりデジタル化されたポジフィルムを活用した商品は「ピープロアーカイブストア」にて4月29日(月・祝)まで販売中です。またDNPイメージングフォトジャパンが運営するオンラインストア「Imaging Mall」では、レタッチが終了した一部の写真、約300枚を見ながら自分の好きな写真を選んで作る「フォトブック」と全16種類の「ポスター」を販売しております。写真を選ぶ際に、300枚すべての写真を見ることができます!ぜひこの機会にご覧いただきながらご自身のフォトブックを作ってみてください。各サイトには以下からアクセスいただけます!■ピープロアーカイブストア URL:https://valuemall.site/collections/p-proarchivestore 販売期間:2024年4月6日(土)12:00 ~ 2024年4月29日(月・祝)23:59      ※販売商品はすべて受注生産■Imaging Mall URL:https://imagingmall.com/vp_archive 販売期間:2024年4月6日(土)12:00 ~ 2024年7月7日(日)23:59 もっと見る
  • こんにちは!バリュープラス アーカイヴ プロジェクトです。本日はリターン品の進捗状況について皆さまにご報告させていただきます。 長らくお待たせいたしましたが本日ついに、すべてのリターン品の発送が完了いたしました!ビームスクリエイティブ様とのコラボリターン品や各作品のブロマイド等、発送されるリターン品があるコースをご支援いただいた方に関しましては、数日で皆さまのお手元に届くと思われますのでぜひお楽しみにお待ちください。お礼メールとデジタルパンフレットはCAMPFIREより、メールにてお贈りいたしました。デジタルパンフレットに関しましては当プロジェクトのストーリからピープロ作品について、さらに活動報告にも掲載しました、ご協力いただいた方々のインタビュー記事を集約したかなり読み応えのある内容となっております!またデジタルパンフレットに掲載の画像は、すべてスキャンしたデジタルデータに色補正を加えたものになります!以前X(旧Twitter)にて皆さまに投票いただいたフィルムも大きく掲載しておりますので、ぜひご覧ください。当プロジェクトもリターン品の発送をもって一旦一区切りとなりますが体験型のリターン品にご参加予定の皆様はどうぞよろしくお願いいたします。そして、今後さらにピープロ作品を盛り上げていくため、ポジフィルムを適切に保管するために我々のアーカイブプロジェクトとしての活動はまだまだ終わりません。ぜひご期待ください!バリュープラスアーカイヴプロジェクト もっと見る
  • こんにちは、バリュープラス アーカイヴ プロジェクトです。ピープロ作品の写真のフィルムを発見した、秋田書店で編集者を務める髙橋圭太さんと、編集プロダクション「タルカス」の代表を務めている五十嵐浩司さん。そんな二人に対談いただき、前回の記事(https://camp-fire.jp/projects/645633/activities/492160#main)では発見に至る経緯を中心に語っていただきました。今回の記事では、より詳細なフィルムの保管状況についてや、秋田書店・「冒険王」とピープロとの関係について、そしてお二人がかつて携わった一峰大二先生による漫画作品『スペクトルマン』の復刻版に込めた思いなどを語っていただきました。──これだけ多彩な写真が、しかもどの作品も網羅的にカラーで撮影されていたという事実は、1970年代という当時の時代を考えても改めて驚異的なことだと感じます。髙橋 撮影した写真を使ってその後長らく商業利用するという考えも、当時はあまりない時代だったと思うんですね。秋田書店ではこうした写真を活用した書籍ですと1960年代後半~1970年代前半くらいにかけて「写真で見る世界シリーズ」を出していましたけれども、これも一作品あたり何巻も出すようなものじゃなかった。でもそういう状況にも関わらず、この「冒険王」におけるピープロ作品の写真は、作品の後半に至るまで結構カメラが入っていた感じに見受けられますね。五十嵐 そうなんですよね。初期1クールで撮影をやめちゃう、みたいなことにはなってないです。──『電人ザボーガー』だけ序盤の4話くらいまでで写真が途切れています。もしかしたらその続きも?五十嵐 撮影していた可能性はありますね。髙橋 当初は保管していたポジフィルムが他にもあったのかもしれません。フィルムが保管されていたファイルにも、謎のナンバーが入っていますからね。五十嵐 このファイルのナンバー、たまに番号が飛んでいたりするんですよね。写真を拝見していても、全てがナンバリング通りの順番に入れられている訳じゃない。──ファイルの番号は話数順・撮影順に沿っているものが多いですが、ファイルの中身を見ていると写真自体は順番が入れ子になっているものが多いですね。例えば『快傑ライオン丸』ですと、初期3話の手袋が赤くないライオン丸の写真と、中盤以降のエピソードの写真が同じファイルに複数混ざって入っていました。五十嵐 そうですね。髙橋 推測ですけど、当時の編集者はオタク的なものではなかったと思うので、特に順番などのこだわりなく、空いているところとかに撮影したポジフィルムをバシバシ入れていく、というような感じだったのかもしれませんね。発見されたポジフィルムのファイルに記載されたタイトルには、数字の飛んでいるものも散見される──ファイルの番号がいくつか飛んでいるのは、まだ見つかっていないポジフィルムの入ったファイルが存在する、と考えることもできるのでしょうか?髙橋 だといいのですが、もう隅々まで探したので、その可能性は低いと思いますね…。飛んでいる番号のファイルに関しましては、もっと以前に紛失してしまったのか、あるいは誰かが編集部での作業に持ち出したまま戻しておらず、そのままどこかで破棄されてしまったのか。編集プロダクションに貸し出したままの可能性もあると思います。現状では、今回のプロジェクトの対象となっているポジフィルム群が、秋田書店に残されたピープロ作品の写真の全てだと言えると思います。株式会社秋田書店 漫画編集者の髙橋圭太さん(右)株式会社タルカス 代表取締役の五十嵐浩司さん(左)──当プロジェクトで保存の対象となったポジフィルムだけでも、約2000枚の写真が残されています。秋田書店さんでは、なぜこれだけ多くの写真を撮影されていたんでしょうか?五十嵐 当時は変身ヒーロー作品や怪獣ものが、ものすごいブームだったわけです。雑誌にもそういう作品の写真を載せることで、もう部数が取れる。そういう時代だったんですね。だから「とにかく掲載権を取って来い!」みたいなね。髙橋 秋田書店には漫画の世界では非常に有名な壁村編集長という方がいたんです。──壁村耐三さんですね。「週刊少年チャンピオン」の黄金時代を築いて、手塚治虫さんの『ブラック・ジャック』を世に出したことでも有名です。髙橋 その方、「冒険王」の編集長だった時期もありまして、仮面ライダーを大々的に掲載して一気に部数を伸ばしたんだとか。そこでそれまでの漫画雑誌から特撮やアニメなどテレビ作品をメインに掲載する雑誌に転向した、と聞いています。ちなみに壁村さんはその手腕を買われて「週刊少年チャンピオン」の編集長になりました。そして後々伝説となる数々の逸話を残すことになるわけですね。五十嵐 「少年チャンピオン」にも一峰先生の『宇宙猿人ゴリ』が一時期連載されたこともあったわけですよ。「冒険王」にも掲載されているけれど「少年チャンピオン」でもやろう、みたいな。一峰先生は両方合わせて月産ページ数100を超えているけど大丈夫か」みたいな状況もあったとか。 当時はそれくらいのブームだったということですね。「怪獣が載ると部数が取れる」みたいな時代です。──雑誌としても、その時代にうまく反応していたわけですね。五十嵐 当時の秋田書店はピープロとがっつり組まれていて、少なくとも『宇宙猿人ゴリ』から『電人ザボーガー』までは必ず長編の漫画が「冒険王」に載っていました。他誌では権利の関係で載ったり載らなかったりして、「テレビマガジン」か「テレビランド」のどっちかには載っている……みたいな話もあって、読む側の子どもが困った。当時の僕も困りました(笑)。そういう意味では、「冒険王」はピープロとがっつり組んで関係性の良さがあったから、これだけ写真が撮りに行けたのかもしれないですね。髙橋 何よりピープロの社長のうしおそうじ先生は、漫画家だった時代に古くから「冒険王」で作品を描かれていましたから。五十嵐 そもそもホームグラウンドでしたね。髙橋 もちろんピープロ作品の漫画を描かれた一峰大二先生とのつながりも重要ですけれども、うしおそうじ先生は秋田書店にはやっぱり欠かせない存在だったんです。当時の社長ともすごく親しくしていたという話も聞きましたし、その辺が大きかったのではないでしょうか。──「冒険王」や秋田書店にとって、ピープロ作品はそれだけ重要な存在だったということですね。五十嵐 おそらく差別化というか、雑誌ごとのカラーが必要なこともあったのではないでしょうか。講談社の「テレビマガジン」は『仮面ライダー』で、小学館の「小学一年生」などの学年別雑誌は『ウルトラマン』、みたいな意識があったところで、秋田書店の「冒険王」はピープロっていうような傾向もあったんだと思います。「冒険王」は一時期「別冊冒険王(副題:映画テレビマガジン)」もあって、「冒険王」と名の付く雑誌を毎月2冊も出していたすごい時代もありました。その両方で『快傑ライオン丸』『風雲ライオン丸』『鉄人タイガーセブン』を連載するといったこともやっていて、今考えてもすごいことですよね。ピープロ作品は、基本的には土曜夜7時というゴールデンタイムでやっていた番組ですから注目度も高かった。しかも7時半からは『仮面ライダー』でしたから、続けて一緒に観るので視聴率も高かったわけです。──先ほど一峰大二先生のお話も話題にあがりました。一峰先生は『宇宙猿人ゴリ(スペクトルマン)』から『電人ザボーガー』まで、ピープロ特撮作品のほとんどで漫画を描かれましたが、お二人は一峰先生に関する書籍を手掛けられていますよね。髙橋 一峰先生と最初にお仕事をご一緒したのは『ウルトラTHE BACK-ウルトラマンの背中-』(2013年、秋田書店)ですね。五十嵐 そうですね。その本では僕も一峰先生にインタビューしました。髙橋 『ウルトラTHE BACK』で絵を描きおろしていただいたり、インタビューをさせていただいたりしたことが、一峰先生との最初のご縁だったと思うんですね。そもそも僕は昔から、一峰大二先生の『スペクトルマン』の復刻をずっとしたかったんです。いち怪獣ファンとして、復刻して自分でも読みたかった。当時は僕もちゃんと全部を読んだことはなかったんですよね。角川書店さんから1999年に復刻されたものもあったんですけども、結構な高額になっていたと記憶していて。五十嵐 角川書店の復刻版では、まだ全話は収録されていませんでしたよね。──2000年に同じく角川書店から出版された『快傑ライオン丸』第1巻に「脳波怪獣 ディサイドマン」が収録され、ようやく全話が復刻されるという状況でした。髙橋 そういうこともあって復刻をしようと。──その結果、2018年に秋田書店から「AKITA 特撮 SELECTION」として『スペクトルマン 冒険王・週刊少年チャンピオン版』が全5巻で復刻されました。五十嵐さんも編集協力で携わっていますよね。五十嵐 そうです。この『スペクトルマン 冒険王・週刊少年チャンピオン版』は単なる復刻ではないんですよ。角川書店による復刻の時は生原稿が無い状態で、多分出版されたコミックスから版を起こすなどしていたんです。それが『スペクトルマン 冒険王・週刊少年チャンピオン版』では、これはもう髙橋さんの功績なんですけど、そこから元の生原稿をあちこちからちゃんと発見して、可能な限り生原稿を直接デジタルスキャンしたものでコミックスを作った。これは素晴らしいことだと思います。髙橋 それまでは単行本未収録だったエピソードも結構あったんですよ。それも全部収録させていただいて。五十嵐 扉絵も全部入れて。髙橋 なかなか楽しい仕事でしたね。五十嵐 前の角川書店の復刻版は「サンデーコミックスの復刻」的な空気でしたけれども、『スペクトルマン 冒険王・週刊少年チャンピオン版』は本当に誌面の復刻をやろうということで作り上げた。だからこそ原画にもこだわった。髙橋さんの漫画編集としてのスキルが活かされたものでした。──一峰先生の作品やピープロ作品の仕事に力を入れてきたお二人がこのフィルムを見つけるというのも、運命的なものを感じます。髙橋 本当にそう思います。見つけて欲しかったのかなって思いますね。五十嵐 本当に偶然ですからね。「大河原邦男展」に関わらなければ、このフィルムは見つかったのかどうかわからないと思いますので、これも不思議な縁ですね。──このピープロ作品の写真資料に限らず、その価値を理解する人間が見つけなければ、破棄の憂き目に遭うこともありますよね。五十嵐 「なんだこりゃ」「ちょっと捨てちゃったよ」みたいな話をよく聞くわけですね。髙橋 そうやって歴史的に価値があるものも、きっと人知れずどんどん失われてきたわけですよね。今回はそうなる前に救出できて本当に良かったですし、もっともっと未来まで、末永く色々な人に見ていただけると良いなと思います。僕もまたピープロ作品の書籍化とかで動いてみたいですね。聞き手・構成:馬場裕也 もっと見る

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