◎いつも地元を含め、国内外の着物ファンの方々にお世話になっています。
熊本で代々、着物屋を営んでいる「着物のこう吉」です。
(写真 着物のこう吉 新店舗 骨董品と着物のお店 「吉水庵」入り口 ホームページはこちら)
(写真 吉水庵内 着物展示場とおかみ 店内画像)
(写真 「吉水庵」 茶道具と骨董品展示場)
熊本で着物屋を営んでいる「着物のこう吉」です。
創業200年以上、現在の当主で九代目です。
着物に限らず様々な活動や事業を行い、その活動は国内外を問いません。
常に古き良き時代の物と感性を、新しい時代に紡ぎ、繋げて行くことを考えています。
▼このプロジェクトで実現したいこと
結城紬、大島紬、米沢紬、手書き友禅など、リサイクル着物の中にも新品の時は、かなり高額の逸品の着物も数多く見られます。
しかし、シミやヨゴレまたはサイズが足りないなど、せっかくの高品質の逸品でも、着用できない状態のものがしばしば見られます。
そこで、こう吉は考えました。
これらの着物を2枚使用して、綺麗な状態の部分の生地でおしゃれな半身違いのTWO TONEの着物を作りたいと。
そしてそれはかつては高品質だった逸品の着物をよみがえらせることにも繋がります。
そのためには、数多くの高品質の着物を集めて、それを洗い張りし、また仕立て代や裏地など、いろんな加工に関する経費が見込まれます。
それをご支援いただくプロジェクトです。
▼TWO TONE KIMONOとは
TWO TONE KIMONO (ツートーン着物)とは、
「2枚の柄違いの着物生地を半身づつ使用して製作した着物」の事です。
(以下写真参照 写真の着物はサンプルです)
2枚の着物を1枚に仕立て上げることにより、上前に目立つ汚れがある、片方の袖にシミができた、着丈が小さい着物が2枚あるがなんとか着れないか・・・など、その状態では着られなくなった着物が、粋でおしゃれな着物に再生できます。
また、2枚を合わせて作ることにより、世界で1枚だけの「特別な着物」を手に入れることができます。
祖母から受け継いだ、大切な人にいただいた、高額で購入したけどサイズが合わくなったなどの着物をTWO TONE KIMONOとして仕立て直すことにより、手芸素材以外の用途から着物を助けてあげることができます。
(以下 イメージ写真)
▼プロジェクトをやろうと思った理由
着物業に代々携わり、私の代でも30数年になります。
現在、完全に定着したリサイクル着物、当店も10数年前より、リサイクル着物も扱っておりますが、リサイクル着物にも限りがあります。
リサイクルの中には、未着用の美品などもありますが、シミやヨゴレなどで着用不要になったものも少なくありません。
(下写真参照:紬の着物ですが洗い張りをしても取れないようなシミがあります)。
(下写真参照:こちらは小紋の着物です。こちらも襟と袖に致命的なシミがあり、着用には向きません)。
写真のように、洗い張りしても取れない着物は、染め直してそのヨゴレを見えなくするしか方法はありませんが、染め直しまで行うと2~3万から上を見ればキリがないほど費用がかかります。
そのため、多くの呉服屋やリサイクル着物屋などでは、たとえ逸品のものであっても廃棄か、リメイク用素材として捨て値で取引されます。
ですが、それを繰り返せば、多くの逸品の着物が、海の藻屑のごとく、この世から消えていくのです。
私達は「せっかくの逸品が、このまま埋もれていくのはもったいない!」という思いと同時に、これらの着物を作り上げた職人さんにも申し訳がないと感じ、それをなんとか再生できないものかと思いました。
現在は、リサイクル着物の中でも、着用不能になった着物を解体し、様々な品々に作り変える手芸なども盛んですが、着物業に携わっていると、やっぱり着物として再生したい・・・と感じるのです。
また、逸品の着物に使用されている生地は、現在では作られていないものもあり、大変貴重です。
(下写真参照:長年の保管でヤケてしまった紬の着物。こういったものもTWO TONE KIMONOなら生地を使う部分を選ぶことができるので、着物として再生可能です)。
「物にも魂がある」
日本の付喪神という考え方がありますが、和の文化を重んじる私たち着物屋はまさにその日本の伝統的な考え方と、その精神を大切にしなければならないと日々感じます。
特に肌身に身につける着物は、母が子への思いを込めて贈られるものも多く、そういった思想から様々な着物に関する逸話などが生まれているのが、日本の良い所です。
それだけ、当時の日本には着物に対する感情が強く、どれだけ密着していたかがわかります。
そして現代、洋服が主流の中であっても、その思想を誇りに思い、大切に伝えなければなりません。
着物にも魂は宿っていると考え、その為に、使用できなくなった着物を再生し、さらに受け継いでいけるようにしたい・・・。
そんな気持ちでこのプロジェクトを進行しています。
ご賛同よろしくお願いいたします。
また、TWO TONE KIMONOだけではなく、様々な活用法の模索に取り組んでいます。
(下写真 少し難ありだった袋帯を細帯に仕立てなおしたもの)
※細帯とは:普段使いの帯として羽織下や浴衣などによく使わる帯です。
豪華な袋帯やしゃれ袋帯を細帯や半巾帯に仕立て直すことにより、豪華で遊び心のあるものが生まれます。
特にフォーマル用の袋帯を使用したものは、半巾、細帯といえども、それなりの場面で着こなしても十分通用する仕上がりです。
小紋の着物などを名古屋帯に・・・。
(下写真参照:小紋や紬を名古屋帯に仕立てなおしたもの)。
着物の小紋や紬を使うことにより、また違う雰囲気を持つ名古屋帯が生まれます。
また、着物用の生地ですので、やわらかく使いやすくなります。
道中着や羽織でも作ることが可能です。
裄や丈の合わない道中着や羽織などでも作り直すことができます。
2枚の柄の違う羽織を使ってリバーシブルの名古屋帯などに・・・。
▼リターンについて
1 試作品をリターンとして
発送:プロジェクト成立後順次発送
※各項目における支援額はリターン項目にてご参照ください。
現在、すでに試作品として制作しているTOW TONE KIMONOをリターンします。
同じものは作れませんので、各着物とも1枚づつの在庫になります。
◇紺&芥子 真綿紬 Two Tone着物 (袷)
◇鴇色&紫鳶 米澤織真綿紬 Two Tone着物 (袷)
◇黒地小紋(左前)&黒無地半身仕立て着物(袷)
◇黒地小紋&黒無地半身仕立て着物(左前)(袷)
◇泥染&藍染大島紬 Two Tone着物 (袷)
上記3品、詳細はリターン画面にてご確認ください。
2 TOW TONE KIMONOのオーダーメイド
発送:プロジェクト成立後、メールによるリスティングが終了次第、お仕立し、発送。
(写真:洗い張りした着物の例)
こちらで洗い張りした反物の中から、お好きな2反をお選びいただきます。
プロジェクト確定後、こちらから支援者様へメールで好みと身長をまずはお聞きいたします。
シックな雰囲気や個性的な雰囲気、華やかな雰囲気など、お答えいただいた後、その好みに合う反物の写真を数反お送りいたしますので、その中から2反お選びください。
仕立て方は2種類用意いたします。
a ハイテクミシン仕立て
ミシンを使うことによりお仕立て代がお安くなります。ミシンですが、和裁専用のミシン仕立てなので、精巧で綺麗な仕上がりです。
b手縫い仕立て
数十年の経験を持つ和裁のプロが丹念に手縫いで仕上げることにより、微妙な生地加 減が可能になります。ハイテクミシン仕立てより割高ですが、仕立てにこだわりを持つ方にオススメです。
※一つ一つ、要望を聞いて、仕立ててお届けとなります。そのため、プロジェクト成立後から順次、一人ずつお品を手配することになり、発送が2~4ヶ月後になる場合がございますのでご了承ください。
※各種詳細はリターン画面にてご確認ください。
3 洗い張りした着物や羽織で名古屋帯のオーダーメイド
発送:プロジェクト成立後のメールによるリスティングが終了次第、お仕立てし、発送。
※商品イメージ写真1
※商品イメージ写真2
洗い張りした着物や羽織で名古屋帯をオーダーメイドいたします。
プロジェクト確定後、こちらからメールにてTWO TONE KIMONOの場合と同じようにお客様の好みとサイズをお聞きいたします。
その後、好みに合わせた生地を数種類提示いたしますので、その中からお好きな柄をお選びいただいて、名古屋帯を制作いたします。
※一つ一つ、要望を聞いて、仕立ててお届けいたします。そのため、プロジェクト成立後から順次、一人ずつお品を手配することになり、発送が2~4ヶ月後になる場合がございますのでご了承ください。
※各種詳細はリターン画面にてご確認ください。
4 チノばかま「Sサイズ」
※リターン画面のキャメルの色は、画像の色よりももう少しベージュに近い色です。
以前、キャンプファイヤーにて制作の支援プロジェクトをお願いしていたチノばかま「Sサイズ」。
プロジェクトは成立しませんでしたが、その他ご要望が多かったので、今回、制作に踏み切りました。
このTWO TONE KIMONOのプロジェクトで、リターンとしてお出しします。
たとえば、上前に、シミなどができて着ることができなくなった着物でも、このチノばかまの上衣として使用すれな、よごれの部分はチノばかまの中に入り隠れてしまうので、着用することが可能になります。
(写真の縞柄の上衣も、そういった着物を着用して写真撮影したものです)。
これもまた、着物の再生と言えます。
今回、Sサイズはブラック、ネイビー、キャメルの三色になります。
※各種詳細はリターン画面にてご確認ください。
▼最後に
私達、着物屋は衰退する着物文化を新しい世代へ残すため、努力しなければなりません。
それが今まで多くの着物を世に送り出してきた者の使命だと感じます。
着物は、大切な大切な守るべき「日本の文化」です。
そのためには、いついかなる時も進化し、その時代とニーズに合わせた形を模索していくことが、最大の難問であり最高の手段であると思います。
活動を続けていけば、一人、また一人と興味を持つ人が増え、和が広がる・・・。
たったそれだけですが、途方もない作業です。
でも続けなければなりません。
着物は民族衣装でもあります。
着物文化は他国が羨み、憧れる日本の伝統です。
プロジェクトが成立するしないに関わらず、こういった場で情報を広げていくことがとても大切な事だと日々感じます。
ご賛同いただければ、支援だけではなく、シェアしていただけるだけでも感謝いたします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
心より感謝いたします。
コメント
もっと見る