これからキベラA-GOALリーグの舞台であるキベラスラムについてシリーズでお伝えしていきます。
第1弾はキベラスラムの生活環境について。
キベラスラムはアフリカ東部ケニアの首都のナイロビにあります。皇居2つ分の敷地内に、100万人とも200万人ともいわれる人が住んでいるアフリカ最大のスラムです。人口密度は高く、バラックが密集しています。家は一間しかなく、そこで料理をし、ご飯を食べ、眠る。そんな家庭が多くあります。
よく聞かれるのがインフラです。水はパイプを通って公共の給水場に運ばれ、人々の手にわたります。キベラを歩くと、身体と同じくらいの大きなポリタンクを持った子どもたちをよく見かけます。
しかしここはスラム。その水がきれいかというと、そうではありません。水を運ぶパイプは所々に穴が開いており、汚染した川の水が中に入ってきます。キベラの人はその水を煮沸もせず飲みます。見ているこっちが心配になるのですが、キベラ生まれのコリンズは「俺たちは免疫力が強いから問題ない!」と言って大笑いします。
次に電気。キベラスラムにも電気が通っています。しかしそれは違法に盗まれたもの。キベラにはキベラパワーというメカニック集団がおり、彼らがケニアの電力会社、ケニアパワーの送電線から電気を盗み、キベラに送っています。ケニアパワーに毎月払うと2000~3000円かかるのですが、キベラパワーはたった500円ほど。キベラの人々がキベラパワーから電気を買うのもうなずけます。以前キベラパワーの人と話したら「俺たちはソーシャルビジネスをしているんだ」と胸を張っていました。
キベラには線路が通っており、そこが少し丘になっています。その線路から見るスラムは絶景。屋根が赤茶色に錆びたバラックが密集し、遠い先まで続いています。この景色から現地の人は、キベラスラムをチョコレートシティと呼んでいます。
ここがA-GOALリーグの舞台です!