堂丸さんにはリターンにも入っている私の短編集の表紙をお願いしようとしていました。加筆修正してKindle化の予定をしていたからです。それが漫画の依頼になったのは、いくつか理由があります。あと「ご縁だ!」と思ったこともありますね。
彼との出会いは昨年の作家が集う会の忘年会でした。
その時は漫画の背景の仕事をされていて、これからご自身の漫画を描こうという動きをされている時でした。
こういった場で会うと名前とかすぐ忘れてしまいますので、すぐにTwitterで相互フォローしました。LINE交換より気軽にできていいものです。
Twitterを見ていると、忍者や侍の絵や漫画のネームもあげていらっしゃいました。
私の作品も歴史物が中心です。
戦国時代のものを書いているため、「どこかで絡めたらなぁ」と思いながらリツイートかいいねを押していました。
校正費用がかかるため、後回しにしていた歴史物のKindle化を進めようとした時に各短編で一冊ずつに分けようと思っていました。小分けにすると一発の単価を抑えられるからです。
そのうちの一つに『野火の銀八』がありました。
秀吉の四国攻めで一宮城の水場である「陰滝」を巡り、引退間近の小野銀八郎と長宗我部忍者、竹内虎之助と弥籐次が戦います。
この表紙を堂丸さんにお願いしようかなと考えていました。
そんな話を大学の先輩としていた時に、「どうせなら新しいものを出さないか」となったのです。
もっとバトル要素を強めにした銀八の戦いを作ろうとなりました。そして、小説より漫画のほうが良いとなったことがきっかけです。
翠嶺クラフティングでは漫画を扱ったことがありませんでした。
いつかはやろうと思っていたのですが、そのいつかを待っていては始められません。
もちろん、堂丸さんのスケジュールもありますし、私の作る話がツボにはまらなければ、この話も進まないでしょう。
ドキドキしながら2023年2月23日にDMを送りました。
結果として企画が通り、今にいたっています。堂丸さんがいなければ生まれなかった『GINPACHI』です。