リターンについて発送の遅延、また皆様へのご連絡もなくご不安な思いをおかけしてしまい申し訳ございません。
現在の状況ですが、昨年末に納入のご報告をさせていただきました「アルミ缶充填機」で多くの不具合が発生したため導入した設備を廃棄し、新たな「アルミ缶充填機」を導入しました。先日、設備の動作セットアップが完了しリターンの発送の目途がついたため、皆様へご報告できた次第でございます。
リターンの目途ですが、完成しておりましたビールが賞味を過ぎ廃棄したため、新たにビールをつくります。ビールができ次第すぐに発送させていただく予定でございます。
お届けが遅くなったことで、受取りができない方もいらっしゃると思います。
もし返金をご希望される方は、大変お手数ですが以下の返金先情報へ追記いただきCAMPFIREのメッセージにてお送りください。
●振込先
銀行名:
支店名:
口座種類:普通・当座
口座名義:
口座番号:
以上となります。
今まで進捗に関して確定事項をお伝えする事ができず、不信感をもたれたかと思います。
ご迷惑をお掛けしてしまい大変申し訳ございませんでした。重ねてお詫び申し上げます。
今もビールが届くことを楽しみにしていただけている方へ、いち早くビールをお届けできるようそして喜んでいただけますようスタッフ一同 尽力して参ります。
どうぞよろしくお願いいたします。
ベクターブルーイング スタッフ一同
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■こちらから以下の文章は設備の詳細です。
■これから「アルミ缶充填機」の導入を検討されている同業の方などへの情報提供となります。
当初、私たちが導入した設備は「JKM Brewtech社」の「JKM CF911」でした。
結果は「充填量が不十分」、「溶存酸素(dissolved oxygen:DO) が不適合」、「充填スピードが記載の数値の半分以下」という内容でした。
新に導入した設備は「Cask Global Canning Solutions社」の「NanoACS」という充填設備です。
アルミ缶へ充填する際に重要なことがあります。ビールに含まれる酸素量が限りなく少ない状態であることです。当初私たちが期待していた溶存酸素(dissolved oxygen:DO) の基準値は30~50という数値でした。しかし「JKM CF911」では再現することは叶わず大きく数値を上回りました。原因はビールを充填した後に蓋を投下しSEAMING(巻締め加工)を行うまでの空気にさらされている時間が長いことでした。充填方法に「カウンタープレッシャー法」を採用していたので、ビールのフォーム(泡)の調整が困難なことに加えて、フィラー(充填棒)が1本だったためスペックシートに記載されている数値を再現することができませんでした。結果、この状態ではビールの劣化が早く商品化は不可能という判断になり「JKM CF911」は廃棄することとなりました。
その後導入した「Cask Global Canning Solutions社」の「NanoACS」 では期待していた溶存酸素(dissolved oxygen:DO) の数値を計測することができました。まず、設備が届いてからは電気工事、コンプレッサーの接続、エアドライヤーの接続など立上げ作業を行います。その後、ビデオミーティングで現地のエンジニアの指導のもとパーツの角度調整など細かなセットアップを行います。ビールのフォーム(泡)の調整やアルミ缶の胴体と蓋の巻締め(Seaming)調整なども含めてビールを約300L(アルミ缶約900本分)を流すことになりました。この作業を怠ると充填量が不足したり溶存酸素(dissolved oxygen:DO) の数値が規定数値を超えてしまう恐れがあります。作業中はただ流れていくビールに何とも言えない気持ちになりますが、この調整は必要不可欠でした。
アルミ缶への充填に限らず、瓶などビールの充填には溶存酸素(dissolved oxygen:DO)の計測が重要です。私たちは「アントンパール社」の「複合型CO₂/DO濃度計:CboxQC」を使用し計測することで、数値悪化の原因を探り日々改善を行っています。
日本のクラフトビールシーンがより盛り上がることを願い、これから缶充填機を導入される方々に少しでも参考になれば幸いです。
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設備導入までサポートして下さった「Cask Global Canning Solutions社」 のエンジニアの方、導入までの様々アドバイスをくださった営業の方。本当にありがとうございました。
また設備導入の前に相談にのって下さった「NOMCRAFT BREWING」の皆さん。本当にありがとうございました。