インドスタートアップの現状とポテンシャル
今回の活動報告は「インドのスタートアップのポテンシャルと現状」についてお届けします。
空前のスタートアップブームが巻き起こり、「インドがアツい」「次はインドだ」と耳にするものの、実際にはどの程度の盛り上がりを見せているのでしょうか。
「投資額・サービスのトレンド・主なVC・世界との比較」の4点について、数値データを含めて追っていきたいと思います。
2015年の投資額
参考:YOUR STORY
YOUR STORYをよると、去年のインドにおけるスタートアップの投資総額は合計$9.0B(約9900億円)。
Q3が特出して多いのは、後述するEコマース分野へのLate Stage投資が増えたことがあげられます。
次に2009年からの推移です。2011年から2013年にかけて投資額は半減していましたが、2013年-2014年にかけて261%増を記録しました。2014年から2015年にかけても約230%成長となっています。
日本でも2007年以降下降の一途をたどっていたVCからの投資額ですが2013年に上昇に転じました。
2014年には1,000億円を超え、2015年には1,532億円まで成長していますが、この数年でインドと日本のスタートアップの資金調達額は10倍ほどの差が開いています。
参考:Entre Pedia
サービスのトレンド
分野ではオンラインコマースが人気で全体の30%を占めています。2位にオンデマンド、3位にFinTechが来ていることからもわかる通り、インターネット普及率が高いインドでは既存事業のオンラインへのリプレイスが盛んです。
なおインドにはユニコーン(時価総額10億ドル以上の未上場企業)が7つあり、分野の内訳はeCommerceが4社 On-Demand1社、FinTech 1社、Social 1社となっています。
参考:CB INDIGHT
インドに投資をする主なVC
参考:YOUR STORY
2015年における主な投資家を見るとSequoiaが一歩抜き出ているのがわかります。
その次にTiger Global Management,Accel Partners,IDG Ventures Indiaと続いており、上位はUS系のVCが台頭しています。またインドで活動するVCの数は2015年で約490社とも言われています。
スタートアップのエコシステム都市別ランキング
バンガロールは15位にランクインしています。
アジア地域で見ると1位のTel Aviv(イスラエル),2位のシンガポールについでバンガロールは第3位です。
下の得点内訳に注目すると、Funding 6位、Performance 10位と健闘しており、最下位のMarket Reachが今後伸びることでさらなる上位進出が期待されます。
参考:e27
インドの今後
現在インドには3,000以上のスタートアップ企業があると言われています。そしてこの数は2020年までには11,500まで増加し、スタートアップに携わる人口は250,000人以上になるのではないかと試算されています。
また、インドの人口は2026年には16億人で中国を抜き世界第1位になると推測されており、GDPにおいてはインドは2050年までに米国を抜いて世界第2位の経済大国となる可能性も指摘されています。
参考:PwC
今回はインドのスタートアップにおける概要についてまとめましたが、私たちが尊敬する先輩である、河野優人さんのレポートはとてもわかりやすいです。これを見ずにインドには行けません。
次回以降の活動報告ではその優人さんへのインタビュー形式も勝手に企画しています。
現地で感じることや、普段からインドのスタートアップエコシステムで動いている中でしかわからないことなどをお聞きしたいです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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