※このクラウドファンディングは、僭越ながらスナック「BOSS」常連客を代表し、品川エリアのニュースを日々インターネットで届ける品川経済新聞編集長で有限会社ノオト代表の宮脇淳が代理で立ち上げました。BOSSの綾乃ママはネット全般が不得手のため、ご本人にご提案＆ご了承を得た上で、企画・実施しています。

BOSS 2号店「uta. BOSS」オープンの背景

スナック「BOSS」の開店は2015年9月、ちょうど真下の物件に「食堂とだか」がオープンした8日後でした。私は品川経済新聞の取材をきっかけに、平均週3回ほど食堂とだかに通うようになり、そのカウンター席で、店を開ける前に軽く食事していたBOSSの綾乃ママと知り合ったのです。

「うち、この真上でスナックやってるからさ、よかったら来てね」

酒場好きの私は、馴染みの居酒屋やバーは何軒かあったものの、スナックは地元で父に連れられて入った経験しかありませんでした。後日、意を決してBOSSの扉を開けた……のですが、実はあまり当時の記憶がありません。おそらく、スナックに一人で入るのが初めてだったため、酒の力を借りながら勇気を振り絞って突撃したのでしょう。気づけば、かれこれ8年近くBOSSに通っています。

五反田ヒルズは、東急池上線五反田駅すぐ隣、飲食店が所狭しと並ぶ飲食街ビルです。殆どのお店は5坪・カウンター8席程度の広さなのに、酔っ払いの常連客たちがふざけて「五反田ヒルズ」と呼び始め、数年後にはビルの看板に記されるようになりました。近年はドラマ「MIU 404」「エルピス」などのロケ地にもなり、昭和の雰囲気ただようスナックが生き残っています。

スナックといえば、カウンター奥の棚にキープボトルが並び、見知らぬ客のカラオケを聞きながら、夜な夜なおじさんたちが酔っ払う、そんなイメージではないでしょうか。しかし、BOSSにはカラオケがありません。もちろん、カラオケで盛り上がるのはスナックの醍醐味なのですが、いつも気配りと笑みを絶やさないママ、そんな彼女を慕うチーママたち、そして隣り合わせたお客さんたちと他愛もない話をしながら酒を飲めるBOSSは、私にとってとても居心地が良かったのです。

実は、綾乃ママは元保険会社のセールスレディでした。現役時代はトップクラスの成績を残していましたが、定年退職後の人生を考え、いつでも友達や知人が来てくれるようなスナックを始めることにしたそうです。ただし、会社は副業禁止だったので、当初はごく親しい上司や同僚、友人・知人にしかお店の場所を教えませんでした。

「でもね、いざオープンしてみたら、初日から上司とかさらにその上の偉い人たちがぞろぞろ来てくれて、このカウンター8席がずらっと埋まっちゃったんだよね。『お前、バレたら怒られるのに、しょうがない奴だな。会社には内緒にしておいてやるよ』なんて励ましてくれて（笑）。ほんと、ありがたいよね」

このエピソードだけでも、綾乃ママの人柄や良好な対人関係が見えてくるのではないでしょうか。その後、綾乃ママは定年退職し、スナック経営1本で生計を立てることになりました。現在はコロナ禍の苦しい時期を乗り越え、店は少しずつ活気を取り戻しつつあります。

BOSSに通い続けて7年が過ぎた冬のある日、私は綾乃ママから唐突に相談を受けました。

「隣の『小料理 ゆたか』さん、閉店するんだって。『西浦』のママも先月引退しちゃったし、コロナきっかけでこのビルもシャッター閉じたままの店もいくつかあるでしょ。それでね、私も先のこととかいろいろ考えちゃったんだけどさ、そこ借りてカラオケスナックを始めようかなって。どう思う？」

私自身も小さな会社の経営者として、コロナ禍の深刻なダメージを間近に感じてきました。アフターコロナを見据え、条件の良い2号店を構える事業拡大は興味深い選択肢ではありますが、綾乃ママの年齢や安定したこれからの生活を第一に考えると、リスクはとても大きいと感じました。

「何人かに相談したら、やればいいじゃんって、みんな賛成してくれたんだよね。止めといたほうがいいんじゃないかって言ってくれたの、宮脇さんだけだわ。でもね、チーママも増えたから、将来的にはあの子たちの誰かに任せられるような店を作っていきたいっていうのもあるのよね」

BOSSに通っているお客さんたちの中には、日常の何気ない会話だけにとどまらず、綾乃ママと深刻な人生相談をする仲になっている方もいます。短期的な損得だけで人生の道を進むのではなく、周囲の大切な人たちの人生を包摂し、5年先10年先を見据える綾乃ママを改めて尊敬しました。

私が50歳の誕生日を迎えた夕方、綾乃ママから「隣のお店やることにしました」というLINEが届きました。店主の高齢化で進む五反田ヒルズの飲食店の世代交代、コロナ禍で働く機会が減ったチーママたちの働き口、そして常連さんたちが帰ってこられる居場所づくり。悩みに悩んだ結論だったのでしょう。綾乃ママは、貯金を切り崩してでも新しい挑戦の道を選んだのでした。

2号店の店名は「uta. BOSS（ウタ ボス）」です。私は、この綾乃ママの決断を自分ができる範囲で応援したいと考え、店内改装費用や当面の運転資金などを金銭的にサポートする策として、クラウドファンディングの活用を持ちかけました。綾乃ママ本人はインターネットに詳しくないため、私が5年前に実施した下記クラウドファンディングのように、代理でプロジェクトを立ち上げさせていただくことになりました。

▼あの立ち退きから1年。五反田で再オープンした「立喰すし 都々井」をお祝いしたい！（CAMPFIRE）
https://camp-fire.jp/projects/view/71906

カラオケスナック「uta. BOSS」支援のリターン

支援のリターンとして、ドリンク飲み放題チケットなどを用意します。ただし、BOSSのフードメニューは、スナック菓子やフルーツなど、ちょっとしたものしかありません。そこで、五反田ヒルズの飲食店「食堂 とだか」「すし処 都々井」「美亭」の店主に相談したところ、食事の出前セットを提供いただけることになりました。

●スナック「BOSS」初入場チケット
@3,000円
カラオケのない1号店「BOSS」のチャージ＋1ドリンク
※お得なペアチケットは500円割引で販売いたします。

●カラオケスナック利用チケット
@5,000円
カラオケスナック1時間歌い放題・飲み放題＋BOSSママと1曲デュエット権
※お得なペアチケットは1,000円割引で販売いたします。

●スナック「1日チーママ」体験
@9,500円
スナックで働いてみたい！という方向けの特別体験！　※詳細はご相談ください。

●「すし処 都々井」特上にぎり出前セット
@10,000円
カラオケスナック1時間歌い放題・飲み放題＋都々井さんの特上にぎり
※お得なペアチケットは2,000円割引で販売いたします。

●「美亭」スペシャル出前セット
@10,000円
カラオケスナック1時間歌い放題・飲み放題＋美亭さんの料理
※お得なペアチケットは2,000円割引で販売いたします。

●「食堂とだか」ごちそう出前セット
@15,000円カラオケスナック1時間歌い放題・飲み放題＋とだかさんの料理
※お得なペアチケットは3,000円割引で販売いたします。

●BOSSママ同伴出勤＆人生相談チケット
@50,000円
※お店オープン前に、BOSSママと五反田近辺のお店で晩ごはんを食べつつ人生相談してみてください。
※カラオケスナック2時間歌い放題・飲み放題付き

●カラオケスナック3時間貸し切りチケット
@100,000円
※貸し切りの利用人数：8名様まで推奨、最大10名様

（！）上記のリターンにつきましては、各リターンの注意事項をご確認ください（！）

お食事出前セット提供店のご紹介

●すし処 都々井
人気の立ち食い寿司店。5年前、五反田駅ガードしたから五反田ヒルズに移転しました。

▼五反田ヒルズで「立喰ずし 都々井」復活　4月プレ、GW明けから本格営業へ
https://shinagawa.keizai.biz/headline/3041/

●美亭（よしてい）
五反田ヒルズの隠れ家居酒屋。気さくなお店で、芸能人・有名人がお忍びで来店することも。

▼五反田の小料理店「美亭」が五反田ヒルズに移転　5坪にダウンサイジング
https://shinagawa.keizai.biz/headline/2822/

●食堂 とだか
予約2年待ちといわれる創作居酒屋。店主・戸高さんの軽快なトークも大人気です。

▼西五反田に和食店「食堂とだか」　店主自ら元スナックを改装
https://shinagawa.keizai.biz/headline/2444/

資金の使い道

店内改装・カラオケ導入
費用当面の運転資金etc.

※新店舗は綾乃ママの自己資金で立ち上げますので、その一部をご支援いただければ幸いです。

今後のスケジュール

6月27日（水）　クラウドファンディングの申し込み期限
7月〜　順次、リターンの利用開始をご案内

※詳細は追って「最新の活動報告」でお知らせいたします。
※リターンの有効期限は、2024年3月末です。あらかじめご了承ください。

募集方式について

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

最後に

3年に及ぶコロナ禍によって、閉店してしまった飲食店は少なくありません。とにく、五反田ヒルズの飲食店はママが一人で切り盛りするスナックが多く、いくつかの店が去り、新しい店が誕生しています。そんななか、今年4月に65歳になったBOSSの綾乃ママは、スタッフやお客さんのことを考え、リスクを取ってその居場所を作ろうとしています。

BOSS常連客のみなさまは、いつもの飲み代にプラスしてリターンでご支援ください！　スナックに入ったことのない方々は、ぜひこの機会に、カラオケスナックデビューにチャレンジしてみませんか？　偶然居合わせたお客さんとのカラオケもまた楽しい時間です。

余談ですが、つい先日、五反田のカラオケスナックに入った時の出来事です。サラリーマン2人組がご機嫌でカラオケを楽しんでいて、ボン・ジョヴィの「Livin' On A Prayer」を入力しました。イントロが始まり、歌わないサラリーマンの方が「すみません、こいつメチャクチャ下手なんですけど、一生懸命歌いますんで」と前フリをした直後、歌い始めたサラリーマンの方が見事なまでに音程を外しまくって一同大爆笑。その場にいた全員がサビを大合唱し始め、大いに盛り上がりました。まるで、ボンジョビおじさんを目撃した気分になりましたね。

※上の写真はイメージカットです（別のカラオケ店で、同僚が歌う「赤いスイートピー」に無理やりかぶせてきた有限会社ノオトの社員）。

＜参考資料＞
▼ボンジョビ熱唱おじさんの現在やその後は？地下鉄と公園で大合唱！
https://super-myfavo.com/undergroundrockstar-3043

いやぁ、スナックって、本当にいいものですね。ぜひみなさんも、五反田ヒルズにご来所ください。このたび、新しくオープンするカラオケスナック「uta. BOSS」は、みなさまが安心してご利用いただける素敵なお店になるはずです！