はじめに・ご挨拶
はじめまして。山越誠司と申します。普通のサラリーマンですが、8年がかりで博士(法学)を取得いたしました。社会人経験としては金融業界が長く、学問上の専攻は保険契約法になります。また、様々な分野に興味があり、現在、情報学も研究対象にできるか模索中です。略歴は次のとおりになります。
略歴
1968年札幌市に生まれる。1991年東洋大学法学部卒業、1993年東洋大学大学院法学研究科博士前期課程修了。その後、損害保険会社や外資系保険ブローカー、外資系損害保険会社、金融サービス会社などに勤務。転職は5回。そのうち1回はもと在籍していた会社に再入社。2020年日本保険学会賞(著書の部)受賞。2023年神戸大学大学院法学研究科博士課程後期課程修了、博士(法学)。
このプロジェクトで実現したいこと
書籍や雑誌などの媒体で社会人大学院の情報は入手できる時代になりましたが、より実態を把握し、大学院での学びの有用な方法論を検証するために本の出版と、社会人大学院の志願者および経験者による研究会あるいはコミュニティが必要だと考えました。また、その研究会には、大学教員も参加することで、社会人と大学教員をつなぐ機能も必要だと考えています。
研究会の立ち上げ費用はそれほどかからないと思いますが、その設立趣意書にもなり得る本の出版も含めると合計で80万円ほど必要になります。次の目次をご覧いただければ、概要は想定いただけるかと思います。字数は約6万字です。研究会への参加も含めてご支援いただけますようよろしくお願い申し上げます。
仮題『学び直しで「リモート博士」- 社会人が文系の博士号を取得する-』
1.はじめに
2.社会人がなぜ博士論文を書くのか
子どもの教育費を使い込んだ父親 / 平凡な社会人が博士号に挑戦する / 博士論文を書きはじめた発端 / 論文を書くためのインセンティブ / 論文執筆で「まっとうな仕事」にする
3.「論文博士」に挑戦して大失敗する
論文博士という裏技に挑戦してみる / 課程博士と異なる論文博士の水準 / 論文博士の挑戦には意味がある / 論文博士を活用する意外なメリット / 論文博士制度は廃止されるのか
4.社会人が大学院の博士課程へ進学する
大失敗の博士論文で奇跡が起きる / 社会人の大学院選びの特殊性 / 「ご縁」で決める社会人大学院 / 社会人博士課程の大学院入試 / 入学試験に合格するための秘訣
5.これからの大学院における博士課程
博士課程は「リモート博士」の時代 / 若い学生に大学院を占拠させない / 大学院重点化の失敗を逆手に取る / 社会人大学院では実学を学ばない / 修士課程を学術的に充実させる
6.社会人が博士論文を書くための知恵
社会人は2万字の論文投稿を継続する / 審査員の「ストライク・ゾーン」に投げる / 博士論文で「悪文」から卒業する /「ゲラ刷り」で見えてくる稚拙さ / 最後に迷う日本語表記の一貫性
7.社会人が博士号を取得するインセンティブ
労働者の「40歳定年制」のすすめ /「リスキリング」で得をするのは誰か / ジョブ型人材で業界に所属する / 博士も「先立つものは金」という現実 / 早期修了プログラムという裏技
8.スペシャリストの時代と大学院教育
ローマ時代と人工知能時代の比較 / DXで活性化するリカレント教育 / 高等教育への投資が国力の源泉に / 世界最古の大学から学べること / 高等教育の危機から次の展開へ
9.おわりに
出版や研究会運営については、合同会社AmazingAdventure(アメージング出版)にご支援いただく予定です。また、研究会の方向性については、本プロジェクトの「活動報告」にアップデートしていきますので、あわせて参照いただければ幸いです。
プロジェクトをやろうと思った理由
自分にとって大学院で論文を書くためのインセンティブは何だったのでしょうか。論文を書く前には、先行研究を調べる時間も必要で、書いているときもいろいろ試行錯誤し、書き直したり、構成を考えたり、最後には校正作業もあったりと、多くの時間が取られます。仕事をしながら、なぜそのようなことをするのか、無駄ではないのかという考えもあるでしょう。
私の場合の強烈なインセンティブは、自分のやっている業務を「まっとうな仕事」にしたいというものでした。この「まっとうな仕事」という表現に強い思い入れがあります。
あるとき、子どもの家庭の経済的な格差が、教育を受ける機会の格差につながるということを論じた書籍を読む機会がありました。そして、次のような記述に出会います。それは、貧富の差に関係なく、あらゆる子どもが教育を受けて「まっとうな仕事」を得られるようにすべきというものでした。何かこの表現に違和感があったのですが、それが何かに気がつきました。
この「まっとうな仕事」の表現の裏には、「まっとうでない仕事」があるということになりませんか。しかし、「まっとうでない仕事」が世の中にあるでしょうか。職業に貴賤はありませんので、どんな仕事もまっとうなはずです。高等教育受けたり、資格を取得したりしなければできない仕事もありますが、そうでなくても就ける職業はいくらでもあります。そして、それらは、すべて「まっとうな仕事」です。
そして、私がこの「まっとうな」という表現を使うなら、自分のまっとうでない仕事を、まっとうな仕事に変えるという時にだけ、この言葉を使いたいと思ったのです。
少々迂遠な説明になりましたが、今後、大学院で学び直そうと考える人は着実に増えると思います。自分の仕事の質を上げる、顧客の満足度を上げる、社会に貢献している実感を得る、というような動機で、学術的な研究もして、日々の業務を補完し、質を上げたいと考える人は増えるでしょう。ただ、普通の社会人にとっては大学院の情報量が少なく、なかなか思い切った挑戦ができないのも事実です。そして、そのハードルを少しでも下げるお手伝いができるのではないかと思ったのが、本プロジェクトをはじめようと思ったきっかけです。
これまでの活動
過去に専門書を2冊出版しました。また、今年は博士論文を書籍として出版いたします。幸運なことに、いずれのケースも自己負担なしで実現できたのですが、一般書は違います。よりハードルが高いことを知りました。まずはそこを克服しなければなりません。
過去の著作の実績は次のとおりです。
〔単著〕
『先端的賠償責任保険:ファイナンシャル・ラインの機能と役割』(保険毎日新聞社、2022年)
『先端的D&O保険 : 会社役員賠償責任保険の有効活用術』(保険毎日新聞社、2019年)
『一市民の「コロナ終息宣言」』(アメージング出版、2021年)
〔共著〕
『D&O保険の先端Ⅰ(成長戦略と企業法制)』(共著)(商事法務、2017年)
『独立取締役の基礎知識』(共著)(中央経済社、2012年)
〔主な論文〕
「社外役員のリスクと特化型D&O保険」商事法務2290号(2022年)
「会社補償とD&O保険の発展の方向性」商事法務2261号(2021年)
「サイバー攻撃に対する保険の検討」商事法務2243号(2020年)
「D&O保険と会社補償制度の相互補完」商事法務2168号(2018年)
「D&O保険における事故のおそれの判断基準」損害保険研究78巻4号(2017年)
「雇用慣行賠償責任保険の実用的価値」損害保険研究79巻3号(2017年)
「専門業務賠償責任保険の機能と新たな展開」損害保険研究77巻4号(2016年)
「金融機関専門業務賠償責任保険の有効性と限界-銀行業の事例を想定して-」損害保険研究 7巻2号(2015年)
「座談会 役員責任の会社補償とD&O保険をめぐる諸論点〔上〕〔中〕〔下〕」山下友信=山下丈=増永淳一=山越誠司=武井一浩(共著)商事法務2032-2034号(2014年)
資金の使い道
出版費用: 550,000円
研究会立ち上げ費用: 100,400円
クラウドファンディング手数料: 149,600円
(内訳:〔CAMPFIRE掲載手数料 (12%)96,000円+決済手数料(5%)40,000円〕+消費税(10%)13,600円)
目標額合計: 800,000円
リターンについて
・3,000円:出版予定の本1冊
・10,000円:出版予定の本1冊、SNS上の非公開グループへ1年間ご招待
・30,000円:出版予定の本1冊、SNS上の非公開グループへ1年間ご招待、オンラインセミナーへの招待(11月開催予定)
・100,000円:出版予定の本1冊、SNS上の非公開グループへ1年間ご招待、対面型少人数セミナーへの招待(12月開催予定、〒104-0061 東京都中央区銀座7丁目13番5号 NREG銀座ビル(予定) )
実施スケジュール
2023年
5月末: 最終稿作成終了
6月: 編集
7月: ゲラの校正作業
8月: 製本・印刷
9月: 出版・流通
10月: SNS上の非公開グループによる研究会立ち上げ
11月: 第1回オンラインセミナー開催
12月: 第1回対面型少人数セミナー開催
2024年以降
SNS上の非公開グループの中で、活動方針や実施方式を検討していきます。ぜひご意見をください。
最後に
これからの時代、仕事の質を上げて、人に満足してもらうためには、学び続けることが必要です。誰でも人生で情熱を注げるテーマがあるはずです。一生かけて探求してみようというテーマです。そして、その分野の第一人者となった人たちが横につながることで、社会の進歩に貢献できるような大きな成果も出すことが可能になると思います。ぜひ本プロジェクトが、多くの人にとって気づきのきっかけになることを願っています。どうぞよろしくお願い申し上げます。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
もっと見る「バタフライ効果」を期待しつつ YouTube をやってみる
2024/07/15 18:12社会人が大学院に行く意義と魅力をお伝えします!『なぜ社会人大学院で学ぶのかⅠ』発刊記念著者座談会、開催しました!https://www.youtube.com/watch?v=cK0yt7EKJvEこのような活動が意味があるかわかりません。でも最近「バタフライ効果」という概念を知りました。アメリカのエドワード・ローレンツという数学者で気象学者がいった言葉ですが、「ブラジルで一匹の蝶が羽ばたくと、テキサスで竜巻が起こる」 というもの。簡単に説明すると、方程式を解いても答えが決められないということを説いた言葉です。なぜ答えが決められないかというと、最終的な計算結果が方程式に代入する初期値に大きく依存するからです。地球上のどこかで羽ばたく蝶や動きをすべて把握すのが不可能なのと同じように、温度や対流の強さなど初期値を完全に知ることはできません。小さな初期値の差異で計算結果が大きく変わるので、未来の予想は不可能ということです。今の技術では現実的に不可能なのではなく、原理的に未来予測は不可能ということになります。そして、現実の世界は「カオス」なわけです。カオスな世界ではXとYの因果関係等は明確ではありません。ブラジルで羽ばたく蝶のような現象が無数に存在するのがこの世です。ですから未来の予想など当たるはずがない。自分の未来に不安を感じても仕方がないとも解釈できますね。そう考えると気楽になります。よって、バタフライ効果も期待しつつ、ムダかもしれない活動もやってみるということでしょう。この YouTube が前向きな結果をもたらすように。 もっと見る
昭和の「お願い営業」(6月14日まで)
2024/06/08 11:12リンクの「予約注文支援プログラム」で150部以上の注文をいただきました。6月14日まで延長しておりますので、ぜひご興味のありそうな方も含めてご案内いただきご支援いただければ幸いです。ちなみに、目標は200部ですが、すでに単行本での出版作業を進めております。https://amaz2adven.thebase.in/items/85578551社会人になりたての頃、自社の保険商品を顧客にお願いして購入してもらうことを「お願い営業」といっていました。お願いしないと売れないものなら売らない方がいいと思っていた自分ですが、数字をやるためには自分の本音を横に置いてお願い営業をしていました。世の中、こんなふうにできて企業は利益を出しているのかと30年以上前の自分は思っていたのですが、こうやって平気でお願い営業ができる人間になっています。図々しい、あるいは逞しいといった方がポジティブでしょうか。いずれにしても最後のお願いということでご容赦ください。内容はバランスよくまとまった構成になっていると思います、どうぞよろしくお願い申し上げます。山越誠司 もっと見る
情報科学芸術大学大学院で取り上げていただきました。
2024/05/16 16:22共著者の浅田仁志さんが所属している情報科学芸術大学大学院で『なぜ社会人大学院で学ぶのかⅠ』を紹介いただきました。潜在顧客に届くといいのですが。 https://www.iamas.ac.jp/activity/why-study-at-the-graduate-school-for-working-adults/このように教育機関でも取り上げていただくことも大切だと思います。ニッチなゆえに、爆発的に売れることはありませんが、小さな活動が少しずつ大きくなっていくことが重要だと思います。ちなみに現在、約110部の予約注文が入っておりますので、興味のありそうな方にご案内いただければ幸いです。山越誠司 もっと見る
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