西成WAN天神ノ森駅舎の下り駅舎,2023年9月21日昼過ぎに完成しました。今回の参加アーティストは,KANEONEさん。わざわざ神奈川からお越しいただきました。西成WANは地域の歴史や事情,アート現場周辺の状況などをアーティストにお伝えして,アート内容については,いつもアーティストに一任しています。アート作業初日,KANEONEさんは,駅舎周辺を歩いて,駅舎から天神ノ森天満宮の森をしばらく眺めてから,下書きすることもなく,勢いよく描き始めました。作業を見ていると,壁に彫刻しているかのような,絵を削り出しているような印象を受けました。出来上がったアートは,スプレー缶で描く長所を活かして,微妙な陰影とはっきりとしたラインが織り交ざったもの。まるで能舞台の背景にある松のような,屏風絵のような,和風で力強く生命力あふれる作品に仕上がりました。ストリートアートならではの,この場所でしか成り立たないような作品で,さすがはKANEONEさんだな,と感激しました。アート作業中に声をかけてくださった地元の人によると,金・銀・銅の色が,夕暮れから夜にかけてとても映えるとのことでした。ぜひみなさん,現場へ作品を見に行ってください。最寄り駅は,当然,阪堺電車天神ノ森。南海の岸里玉出駅からも徒歩数分です。
西成WAN実行委員長 松村嘉久