公演→映画→フェス→イベント(口演+トーク)→公演
2ヶ月間に渡ってこのラインナップは「浪曲の街・福岡」として誇っていい反面、こんな機会は2度と福岡では起こらない、と思います。まず映画なんてなかなか、制作自体がレアだし、それが地方で上映されるなんてこともレアケース。また、うちの今回の公演は「学ぶ浪曲」としては福岡初。しかも、時間のない中終演後の懇親会を設けて、演者と「触れる浪曲」これも福岡初!ジャンルを愛好してもらうには「見る」だけでなく「学ぶ」「触れる」機会が必要と考えているのですが、まず「学ぶ」をテーマにすると例えばワークショップ的な公演も当然、ライト層にはハードル高くなっちゃうわけですね。
一方の「触れる」機会ですが、懇親会的なものはコロナ禍がおさまってる今、物理的に開催は可能なんですが、夜公演の場合は宿泊と言う追加負担が発生。翌日は移動だけに時間を取ってしまい、演者さんの仕事を考えたら、無理してでも日帰りしてもらわないと・・・と言う事で今回も日帰りです。一泊させてあげたかった!また、翌日昼公演できればいいんですが、2日連続公演のリスクを全て自分が背負うのか。まして人に委ねる=リスクを押し付ける、そんな詐欺みたいな行為もできないし。なので頭でわかっていても、10月のような「学ぶ」「触れる」公演の実施はなかなか容易ではありません。今度の懇親会は短い時間(60〜90分)でバタバタにはなりますが、ぜひ素顔の浪曲師・曲師と直に接してもらい、色々お話頂けたら幸いです。次はいつできるのかわかりませんよ!それとこんな機会が2度とない最大の理由は、需要に対して供給が多過ぎる事。自分の力不足で十分な集客ができないまま、利助オフィスさんが事業として公演を始め(赤字公演なら即撤退だそうです(T_T)、そこにたまたま映画が重なったのが9月10月。
供給過多に関しては、心苦しいですが自分の公演を減らす事で自分自身の出血も抑えなくてはいけないし、利助オフィスさんも隔月隼人会が成功しないと以降、浪曲公演の開催は消滅・・・威勢のいい事言って始めた「浪曲の街・福岡」ですが、その現状はかなり危機的であり、だからこそ今回のチャンスは2度とないかもしれないし、この機会を逃してはいけない!と思うのですが・・・来年以降はこのクラファンと12月の公演でなんとか公演継続の目処をつけて、細く長く地道に、初心に立ち返って浪曲の魅力を伝えていくのが「浪曲の街・福岡」作りのあり方なんだと思います。浪曲に詳しくない人にも、福岡ゆかりのエンタメが福岡で消えようとしている現実だけでも共有して頂けると幸いです。