6年半前から始まった介護者の集い(月1回)は、途中で男性とレディースそして子ども世代の3つのグループに分けて実施してきました。その中で、男性配偶者(奥様を認知症で介護)の参加者は、延べ9名となり最近は月に1回3~4名が一緒に同席して実施しています。 ①最近の奥様のもの忘れや言動の状況と困っている事や心配な事 ②介護者としての楽しみや介護負担軽減を確認しながら、約2時間を少し深刻になりながらも率直に話し合い、帰られる時には気持ちが楽になり笑顔になり、又来月に!と言って帰宅されます。
この6年半で学んだ事や気づいた事を小冊子でもお伝えしたいと思っていますが、この男性配偶者の集いの事で、一段階概要をお伝えさせて頂きます。
1.男性介護者(60歳後半~89歳)は、真面目で一生懸命介護する方が多く誰にも相談せ ず、子供達や親戚にも伝えず一人で抱えて疲弊してしまうケースが多いのが現実です。
2.奥様の認知症が進行していく中で、どうしても以前の元気な時からの変化に理解や納得が出来ず、しっかりして欲しい気持ちが、怒りや罵声・最悪は暴言をはいたりしていく中で、奥様の進行が進むケースが多々あります。
3.特に進行が進むと1日に何回も同じ事を聞いてきたり、財布がない!お風呂に入らない!等から排せつや徘徊までの心配が出てきても真面目に一生懸命に介護をしていきます。 しかしながら疲れ果てて落込み、毎日の介護負担で疲弊し最悪は暴力をふるったり最悪心中まで考える事になります。
4.しかしながらこの男性介護者の集いで、認知症の病気を正しく理解し接し方や負担軽減の方法等を知り学ぶ事で、介護の大変さが少しづつ緩和され、お互いの仲間意識も芽生え、集いの終わりには、又来月に元気でお会いしましょう!になる。これは、数ヶ月で良い方向に変わる方もいるし、数年経ってもなかなか対応ができにくい方もいます。
5.良い事例は、集いで学んだ事を子ども世代(特に娘さん)と共有化して奥様と日々優しく対応する事で、本人も笑顔で安心かつ穏やかになっていきます。正に家族応援団の絆の糸が強くなり、症状が改善される良い事例です。
6.只、いつまでも認知症の症状を受け入れられず、日々喧嘩を繰り返す方もおられますが、少しづつ理解と日々の穏やかな実践をされながら、子ども家族の支援と共に変化してきて奥様の進行が遅くなっている事例も多々あります。
改めて、これを読んだ方は是非、周りに困っている方がおられたら先ずはケアマネジャーそしてご家族を支え、地域にある認知症カフェに参加したり、介護者の集い(全国家族の会)に参加をお勧めしています。 是非、一人で抱え込まず身近な人に打ち明けて、様々な介護保険サービス等を活用しながら乗り越えていって頂ければと思います。