今回初めて絵本の英訳に携わらせて頂きました。
主人がプロの翻訳者なので正確な訳は彼に任せて、私は子どもたちに語りかける雰囲気を出せる表現をどんどん入れ込みたいと思っていました。
普段、親子英語サークルで英語の読み聞かせもしているので、子供たちの前で読み聞かせをする事をイメージしながら。
子どもたちが静かに聞いてそれを受け取って感じてもらう読み聞かせも良い。でもわたしは巻き込み系の、受け身ではない読み聞かせをしたかったんです。そしてそこから森のワクワク感を伝えたいと思ったから。
黄色い木の実が手のひらから出て来たり、カエルが客席にいたり、落ち葉を降らせたり‥
絵本の中の世界が飛び出してくるイメージで。
子供達のイマジネーションには敵わないけど、初めて英語のリズムや音に触れる子もいるかもしれない。
とにかく楽しい思い出を持って帰ってもらって次は森に行ってみたいと思えるひとときになればと思っていました。
佐倉市での原画展当日は、娘や息子の友達やはじめましての子たちまでたくさんの子どもたちが来てくれました。
飽きずに楽しんでくれて、最後には初めての子も前に出てきて一緒に輪になって歌ってくれた事はとても大きな喜びでした。
大人の方々も手遊びに一緒に参加して下さり、会場が一体になった気がして温かい気持ちになりました。
作者対談もとても興味深く聞かせてもらいましたし、仲間とのポストカードワークショップも大盛況で、とても充実した二日間になりました。
豊かな時間を提供してくださる印旛沼探検の皆さんに心から感謝しています。
リアルもりのじかんにも普段から我が子達と一緒に参加しています。
虫が苦手だった下の子も少しずつ触れる虫が増えて来て、「足がたくさんあるだんご虫やアリは今でも苦手だけどカエルやバッタなら捕まえられる」と誇らしげに言っています。
その季節にしかない花や実を見たり触れたり、枯れ葉のシャワーを浴びたりする事は近くの公園では味わえない特別な体験。
身近なところでそんな体験ができるなんて本当に贅沢な環境です。
ひとりひとりを温かく包んでくれる森に囲まれて、これからもすくすくのびのび育ってほしいと思います。
英語はコミュニケーションの道具でしか無いので、それ以上に自分はどんな人間なのか、どんなことを考えているかが大事。
人間としての根っこの部分を森で育ててもらい、どんな国のどんな背景にある人をも受け入れられるようなおおらかな人に育ってくれたらいいなと思っています。
(文:マキカナメ)