今残っている絵の具が落ちてしまわないよう、「剥落止め」という作業を行う様子
土佐光起の描いた「紫式部図」は修理が始まっています。修理は滋賀県大津市の坂田墨珠堂さんにお願いしました。
坂田墨珠堂さんは石山寺に伝わってきたこの作品を、どうすれば後世に伝えられるか、作品の調査を重ね、修理の方法を考えてくださいました。
解体修理が始まり、現在は板の上に絵の描かれた本紙が貼り込まれています
掛軸のおおまかな構造
絵が描かれている部分を本紙といい、「紫式部図」の場合は本紙が絹です。
裏が透けるほど薄い素材である絹は、裏から紙を打つことで補強され、周りに表装裂や風帯などをつけ掛軸に仕立てられています。修理では表装裂を取り外し、本紙を補強する裏打紙も取り除かれます。
大変時間のかかる作業です。
修理の状況は、今後も修理完了までこちらの活動報告にてご報告いたします。





