BIWASE CUPには2014年から2019年までナショナルチームの監督として帯同しました。UCIレースではないため、成績を求めに行くというよりは女子選手の強化合宿の意味合いが強く、この大会でステージレースの走り方、考え方を身につけた選手は日本だけではなくアジアの女子選手にも多くいます。
日本国内で開催される女子のレースでは個人で戦い、脚力だけでレースの勝敗が決まることがほとんどです。BIWASE CUPではチームで戦い、自分たちの力を結果に反映させるために考えてレースを組み立てていきます。個人総合、ステージ優勝、山岳賞、ポイント賞、団体総合などチームにより狙うものは異なります。他のチームと駆け引きしながらチームで戦うことは日本の現在のレース環境では経験する機会はありません。
タイ、カザフスタン、マレーシア、インドネシアなどアジアで継続的に女子強化を進めている国や、開催国ベトナムからは強豪プロチーム2チームをはじめ複数のクラブチーム、また韓国などのアジアのクラブチームの選手らに所属するナショナルチームで活動する選手も多く参戦します。アジア選手権やTOUR OF THAILANDといったアジアで開催されるUCIレースとは異なり、各チームがトレーニングレースとして攻撃的なレースを仕掛けてくるステージが多く、挑戦するチャンスが毎日あります。
レベルの高い選手も複数名参加しますが、レース自体のレベルが高すぎることはなく、日本の女子選手がロードレース、ステージレースで必要な技術、レースの考え方などが多くを身につけられる大会です。平坦ステージ、厳しすぎない登坂ステージ、クリテリウムなど様々なステージがあり、自分の現在の力、課題の把握する機会になるのはもちろん日本のレースでは感じることが出来ないロードレースの新たな楽しみ、または厳しさを選手は感じることが出来る10日間になります。
多くの方々の賛同が得られ、日本の女子チームのBIWASE CUP参加が可能になることを願っています。