こんにちは。はじめまして。
EMERADA(エメラダ)の氏家尚希です。
EMERADAは自分が2017年福岡でスナックの間借りから始めたカレー屋です。
活動の場を福岡→京都→東京と移してきて今東京にいます。
不動産は持たずに可動産として活動してきました。
コロナ禍中ある企業と提携して店舗をやる事になり東京に来たのですが、ちょっと理不尽な物件トラブルがあって一カ月ほどで解散。流浪の身となりました。
東京にいる間もスポット的に活動してきましたが、やはり『自分達の店舗を持ちたい』と強く思うようになり今回クラウドファンディングへの挑戦を決めました。
今回支援をお願いするにあたって今回以下の様な構成で書かせていただきました。
少し長くなりますが読んでいただけると幸いです。
●自己紹介
●福岡での間借り
●京都に活動の場所を移して
●カレー以外の活動
●実店舗への想い
●リターンについて
自己紹介
カレー屋を始めたきっかけをよく聞かれるのですが
実は皆さんが思われている様なカレーに対する強い情熱があったわけではなく自分自身で何かをして身を立てたいと思い、その手段としてカレーを選びました。
ほぼ料理も未経験でしたしカレー屋を始めると決めてからカレーを作り始め、一ヶ月半ぐらいで店をオープン(スナック園の間借り)させたので周りからは頭のおかしい奴だと思われていました。
ただ自分の作ったものを売って生きていこうという強い想いはありました。
そういったことが真っ当に生きていくのに必要なんじゃないのかと思いました。
想いや感覚に技術をどうにか追いつかせていく、そういうスタートでした。
名前の由来もよく聞かれます。
EMERADAという名前には色々な意味を持たせているのですが最終的にはエメラダという架空の国の料理を作るという意味があります。
1人の人間には個人的な事情で生活していく事と人間全体の中の自分の役割をやっていく事。その両方があると思っていて、エメラダをやるという事はその2つを体現していくという事でした。
間借りの頃
いざ始めてみると自分の中に眠っていた職人性や創造性が目を覚まし色々なカレーを作り始めるようになりました。
創作、パキスタン、スリランカ、南インド、ビリヤニ‥。
よくリヤカー引いてました。
途中からは弟の氏家隆見も加わりました。
冗談みたいな話なんですが最初からカレーの達人でした。
スパイスカレーのブームが始まる前からネットの情報収集だけでデリーのカシミールカレーなどを再現していました。
食材の鬼で何歳の時どこで何を食べたかなど全部覚えています。
素人の兄貴がカレー屋をやっていると聞いて殴り込みに来たのがきっかけです。
究極のカレー2021年福岡版では準グランプリをいただきました。
究極のカレーという雑誌は関東版と関西版が既にありましたが2020年初めて福岡版が出ました。
一つの都道府県で一冊が出たのは初めてでした。
福岡といえばラーメンのイメージが強いかもしれませがカレーも熱いんです。
(たまたまですがこの雑誌の発売日に福岡での活動を終えました。)
京都の頃
天才ピカロアイスと鴨川との出会いがあり京都に移住しました。
緊急事態宣言真っ只中でしたので殆とんど活動できませんでしたが、やれるタイミングで清水五条にある五条ゲストハウスさんで営業させていたいただいていました。
ピカロアイスとはよく一緒にアイスを創作しました。それらも実店舗で出す予定です。
ほとんどウーバーイーツのバイトをして過ごしていましたが気づきの多い一年でした。それについては後ほど書きます。
溢れ出した想いは飛び火し活動はカレー以外でも多岐にわたりました。
紹介しきれないほど沢山の取り組みをしてきましたがいくつか絞ってご紹介したいと思います。
他も気になりましたらInstagramの投稿をご覧になってください。
【パンストック】
福岡一有名なパン屋パンストックさんとコラボ商品を作りました。
パンとスパイスの可能性を探りました。
エメラダスパイシーめんたいは一年ほどレギュラー販売されました。
【こなみ】
福岡のうどんの名店こなみさんとカレーとうどんの可能性を探りました。
普通のカレーうどんを作っても面白くないので当時福岡ではまだ認識の浅かった南インド料理のサンバルをメインに据えてみました。
南風(ぱいかじ)うどんと命名して、野菜料理なので出汁も植物性のものだけにしました。
ケララのチキンカレーをベースにしたうどん、イスラム料理のニハリを使ったうどんも作りました。
2回目は宗像(むなかた)の食材を使ってミールスもしました。
【政所(まんどころ)】
日本の古い唄に、宇治は茶所、茶は政所‥。というのがあります。
滋賀県の山奥に単にオーガニックや無農薬では片付けられないとてつもない茶所があります。
この山里がなくなる可能性があるかもしれないということで、政所の良さを伝える活動をささやかですがさせていただきました。
料理の面でもインドのベンガル地方では淡水魚のフィッシュカレーが有名なので日本のこういった清流の地域との相性を探りました。(山岳のイメージでネパールの要素も加えました。)
政所の茶縁むすびさんと開催した『政所に行く日』は素晴らしいイベントになりました。
政所はdancyuさんで巻頭で6ページに渡り紹介されました。
【IMAGINEZ大学】
ディスカバリーチャンネルのIMAGINEZ大学に講師として出演させてもらいました。
『気づき』という視点でクリエイター達が講義します。
司会は茂木健一郎さんとトラウデン直美さんです。
全4回で今のところ第2回まで放送されています。
第2回では味の基準について講義しました。
EMERADAの味の基準に官能のないものは作らない。というものがあります。
官能とはなんでしょうか?
官能とはシンプルに考えれば字の如く官(かん)が能(のう)するということです。
官は官僚の官で様々な役割という事です。能は能力の能でやり遂げる力の事です。
身体の様々な機能がやり遂げた時、官能が起こります。
官能が起こる。つまり能(あた)うのです。
どうやったら食事をもって能えるのか。そういった事を常日頃考えています。
ネット上から視聴可能です。
あまり再生数が伸びていませんが情熱大陸に出られるような方達がテレビでは聞けないディープな講義を繰り広げていて本当に面白い番組です。
是非観ていただきたいです。
【note】
https://note.com/e_m_e_r_a_d_a
noteで有料記事を書いています。
食事の満足感はどこから来るのか。をテーマにカレーの作り方を発信しています。
カレーはカレーのことだけ考えていてもあるところからは上達しなくなってくると感じています。人間が普段意識できない無意識の領域に視点を当てています。
【dancyu】
様々な活動が評価されたのかdancyuさんの2022年9月号では無店舗の状態ですが
『その王国の名は、エメラダ。』
という特集記事を掲載していただきました。
最近の研究
最近の研究を書きます。
EMERADAのカレーは他のカレーと何が違うんだろう?
という問いの参考になるかもしれません。
多かったら飛ばしてください。
1、食事と振動
音楽の世界にはハイパーソニックエフェクトという理論があります。
人間の耳は20kH以上の振動の音は聞こえないようになっています。でも実験の結果実は20kHz以上の音は肌で感じていることがわかりました。
AKIRAなどの音楽を担当された大橋 力さんが発見されました。
耳と肌両方で聴くことでハイパーソニックエフェクトという現象が起こります。
脳の深いところの血のめぐりが良くなり、免疫機能の向上、ストレスホルモンの低下、リラックス効果が得られます。加えてその音楽自体をよりはっきり美しく聴く効果もあります。
自分は食事と振動にもこの様な関係があることに京都にいる時に気づきました。
(ハイパーソニックエフェクトには科学的な証拠がありますがこの考えには当然ですがまだ証拠はありません。)
食事の中に高い振動を取り入れることによって食事が違った体験になると考えて実践しています。
2、二次代謝物
スパイスの精油成分には香りと効果効能があります。
これら精油成分は二次代謝物と呼ばれています。
一次代謝物はタンパク質、糖、脂質等で欠乏するとすぐ生命の維持に関わってきます。
二次代謝物は欠乏がすぐさま命には関わってきませんが、生物の生存や繁殖力、美しさの維持に関わってきます。
なのでカレーを食べるという行為はこういったものを取り入れる健康的で美容的な活動でもあります。
森林は虫や菌から身を守るために揮発性成分を出します。これを浴びる事は健康の維持に良いとされています。これは我々が知っている森林浴と呼ばれる行為です。
これを屋内でも行えるようにしたものがアロマセラピーです。
スパイスの精油成分とこれら樹木や花の精油成分は同じものです。
つまりスパイスを摂取する事と森林浴やアロマセラピーを行う事は摂取方法は違えど本質的には同じ行為なんです。
最近はこの精油成分の効果効能を調査して更にどうやったら最大限それを効かせることができるか研究しています。
例えばこれはクローブ等に入っているベータカリオフィレンという精油成分です。
抗炎症作用などがあります。ホップにも入っているのでカレーに入っていればビールとの相性がいいことがわかります。二次代謝物を調べる事で最近流行りのペアリングの可能性を探ることもできます。
この2つの研究も先程の官能を作るという話に深く関わってきます。
実店舗への想い
実店舗を持ちたいとは常々思っていましたが、カレー屋として店を出したいかと言われればそこは中々踏ん切りがつかないところでした。。実店舗を今まで持てなかったのもそういう事が無意識に働いていたのかもしれません。
こだわりを持って料理をやっていく中でカレーというカテゴリーの価格帯では自分達の表現したいことが難しくなっていくのを感じていました。
今自分の中でカレーという言葉を解体したい。という想いがあります。
スパイスカレーの流行が始まってから10年以上が経ち、色々なカレーが出そろってきました。
明日カレーを食べに行こう。と言った時。もう全員が昔の様に1つのカレーライスのイメージを共有する事はなくなりました。
カレーという言葉を掲げる事で自分達カレー屋は大した説明もなくお客様に出向いてもらえる事ができていますが、カレーという言葉でその価格帯に縛られてもいます。
カレーという言葉をある意味で解体する事で原価、労力、価格帯、営業の形態の枷(かせ)が外れてもっと新しく、古く、自由になれると感じています。
新しくなる事それは安易にヌーベルキュイジーヌの様な西洋の形態に料理を寄せることを僕の中では意味しません。
アジア料理はアジア料理のままで圧倒的に力強く前衛的だからです。
カレーを解体するとは新しさが込められた響きに聞こえますが、カレーが解体されることでカレー以前の純粋な食事の体系が見えてくるということもあります。
その古さは自分達にとっては新しさになると思います。
いつも古代や原始の発見は自分達の認識を新しくしてくれます。
スパイスやハーブをふんだんに使ったアジア圏の料理は今はまだ眠れる巨人のような存在です。
あまりに形態が複雑な為に海をわたって尚その食事の形態を引き継ぐのは難しく、他の国でも一品物かジャンクフードでしかその姿を表現することができなくなってしまっているという現状があります。
こういった料理の体系は一度目を覚ませば世界を席巻する様な力を持っていると感じていますしかしそれには色々複雑な条件が必要だとも感じています。
横のコース料理
ちょっと長くなりますが今店舗を持った時にやりたい事の1つミールス(ミールズ)について紹介させてください。
ミールスはもっと別の言い方では、タミル語でVirundhu(ヴィルンドゥ)と言います。
これはベジミールスという料理の形態でヨーグルトやギーを抜けば植物性のものだけで作られています。
このバナナの葉っぱの上に乗っている料理はカレーの様に見えるものもありますしそう見えないものもあります。カレーという言葉ではくくれない料理達です。
ミールスはこれを時間的に言えば同時に近い状態で食べていきます。
自分はこれを横の時間軸のコース料理と考えています。
縦の時間軸のコース料理は西洋料理などでお馴染みの形態で料理を一品ずつ食べていきます。
1つの料理が次の品への期待感を高め、一品一品食べ終えていき最終的な満足感にたどり着きます。
横のコース料理ミールスはこれとは全く違った食体験を提供します。
せっかくなので創作の1つの考え方にも触れてみたいと思います。
冒頭に書いた様に自分は何の料理に対しても素人ですから、未知の料理を作る時はその分野の傑出したシェフの気持ちになりきって考えます。
その人は存在するかどうかもわからないので完全な妄想です。
普遍的な感覚を持っているけれど、既存の枠に囚われず、構造に精通している様な人です。
妄想は妄想なんですが、自分はこれをオーセンティックな妄想と呼んでいます。
料理を同時、混ぜて食べるということで気をつけなければいけないのはお互いがお互いの味の邪魔をしない事だろう、とその人は考えます。となればその人はただ単に料理を配置する事はしないだろう、
もう一つ考えを進歩させるなら同時、混ぜ合わせた時の方がもっと美味しい状態を作る事を目指していくはずだ。そして一品も無駄なものがなく、それが最大限発揮される形で表現するはずだ。
導入はこんな感じなのですが、いつの間にか自分に切り替わっていきます。
五味?8味?
横のコース料理は縦のコース料理にはない要素で縦とは別の緻密な計算がいります。
カレーの特徴は複雑さにあります。
それを一品ではなく何品目にもすることでもっと大きな宇宙の様な複雑さを作ることができます。
カレーが惑星だとすればミールスは銀河みたいなイメージです。
スパイスを調合して複雑な香りを生み出すことは広く知られていることですが、それ以外のいくつかの複雑さにも注目する事ができます。
例えば意外な盲点ですが、味覚です。
味覚は五味と言われます。甘味、塩味、酸味、苦味、うま味。
自分達はこれに痛覚の辛味。渋さを感じるしゅうれん味、最近発見された脂肪味を加え認識を8味まで拡大しました。
そして計算を重ねシナジー(相乗効果)を形成したまま今のところ最大16品目まで増やすことができました。
カレーは一品料理としてロマンがありますが、ミールスには一品料理では絶対表現できない世界観があります。
もちろん肉を使ったミールスもあります。ノンベジミールスと言います。
ベジミールスとは違った難しさがあり、こちらも只今研究中です。
写真は会員制の焼き肉屋『赤身にくがとう』さんでの間借り営業の時のもの。
にくがとうさんの貴重な熟成肉を使わせていただきました。
熱海でのアートイベント
作り手にも難解な世界観。これを食べ手にどう伝えるか。
自分はアートの力を借りる事にしました。
飲食の世界では消費者の半歩先を行け、というのがあります。つまり1歩先でも早すぎるという事です。
しかしアートとして表現すれば10歩先を行っても早すぎることはないはずです。
賛同してくれたアーティストの皆さんと熱海のホテルニューアカオのアートイベントに参加させてもらいました。
数万本のピアノ線で岩盤に固定されているという凄まじい建築でした。
15階が入り口で泊まる部屋は普通のホテルとは逆で下にあります。
既にコロナ禍中にホテルとしての役目は終えていて、レジデンスアートというアーティストが滞在しながらアート作品を作るという取り組みをされています。
発表の場は壮大な2階のメインダイニングでした。
アオイヤマダさん
ミールスを僕が具体的な食材と抽象的な概念に分解し、アオイさんが音楽、歌詞、ダンスとしてとして再構築してくれました。
僕が後ろからバナナリーフを渡しアオイさんが葉配していきました。
味覚と嗅覚を使える、本当に五感で感じることのできるアートを作ることができました。
コムアイさん
自身のインドの旅の録音を元にミールスを食べる時の音楽をDJの金子さんと作ってくれました。
この曲をかけながらミールスを配膳し食べたもらいました。
会話や街の雑踏の音からインドの古典音楽に自然にフェードインしていく感じが最高です。
曲は今でもNTSラジオから聴く事ができます。是非食卓で流しながらインド料理を食べてみてください
ミールスを綿密にこだわって作ると3人か4人がかりで半日はかかります。
そういった料理は今までのカレーの価格帯では材料的にも労力的にも作る事はできません。
こういった事も表現できて経営的にも成り立つ店舗を持ちたい。
そういう想いがあります。
目的来店を優先としたお店にしたい
経営の目線に立つと飲食店には2つの来店があります
『機会来店』と『目的来店』です。
機会来店は『たまたま』『通りすがり』『なんとなく』で来店することです。
なので衝動来店ともいわれます。
目的来店は読んで字の如くそのお店に最初から目的があり、そのお店を目指して来店することです。
エメラダの活動も短くはありませんが機会来店で来ていただくという事はほとんどありませでした。
自分達を試すように料理を作る、結果お客様の方でも自分を試されているような感覚になり何故か独特の緊張感に空間が包まれてしまう‥。
そういう事を狙ってたわけでは全然ないのですが何故かどうしてもそうなってしまいました。
でも食べた後の皆さんの緊張の緩和が起こる瞬間が必ずありその瞬間がとても好きでした。
機会来店もある開かれたお店に憧れはあったのですが自分達兄弟が店に立つ限りそれは難しいとわかりました。
ならいっそうわざわざお店に来てくれる人達を最大限喜ばせることができるお店にしよう考えています。
場所
このページを作成しながら神宮前の物件を交渉中でしたが不成立となりました。引き続き東京都内で継続して物件を探しています。
目的来店ですから無理して路面の様な所に出す必要はないと思っています。目立たないけれどもアクセスはなるべく良いそんな場所にしたいと思っています。
具体的にどんな食事を出すか
基本的にスパイスやハーブをふんだんに使った予約制の夜のコース料理のお店にしようと思っています。今まではゲリラ戦の様に色々な厨房を渡り歩いてきましたが初めて自分達の為に厨房を持つ事で思いもしなかったやり方や料理が生まれくるのでないかなと思っています。
先程書いた横のコースのミールスの他にも縦のコース料理にも挑戦したいと思います。
慣れてきたところでランチ営業の解放日も作ろうと思います。
ドリンクという課題
ドリンクへの取り組みはカレー業界全体の課題であります。
カレーにハマる方々は下戸が多い傾向にあります。お酒の代わりにスパイスの精油成分で酩酊に近いものを味わいます。誰も悪くはないのですがこの構造がカレー業界の経営を難しくしています。
ノンアルコールドリンクの開発やペアリングの提案などはディナーの営業をやっていくには必須で、今までやってこなかった分野ですが取り組んでいきたいと思います。
スケジュール
2023年 12月 クラウドファンディング開始
2024年 1月 クラウドファンデイング終了
2024年以内 物件取得
資金の使い道
機器を含む内装工事費、物件取得費ためのに使わせてもらいたいと思います。
内装工事費 約400万円
物件取得費 約150万円
運営費 約100万円
CAMPFIREさんへの手数料が17%+消費税なので仮に800万円集まったとすると
CAMPFIREさんに支払う合計は
手数料合計+消費税で150万円となります。
目標金額に届かなかった場合
目標金額未達成の場合でも実店舗実現に向けて活動していきます。
リターンも必ず履行しますのでご安心ください。
最後に
店舗を持ちたいという想いに比べたら不純な動機に聞こえるかもしれませんが自分の店舗を成功させることによってこの業界を変えたいという想いもあります。
僕達の業界でカレー屋は目指してなるものではなくなってしまう職業だという言葉があります。
色々持ち合わせた個性がどの職場でも合わず、どんな職業も選べなくなり炊飯器と鍋と個性だけで始められるこの職業につくしかなくなる。という皮肉です。
ですがカレー屋で経営的に勝つという概念があるとしたら、それはほとんどの場合ランチの時間になるべく多くの食数を出すという方法しかありません。
それはセンシティブな感性が原因で仕事をやめてカレーを作り始めた人達にとってあまりマッチした働き方だとは言えないと感じています。
こだわったカレーを少数だけ出すやり方もありますが、やっぱり価格は『カレー』なので段々ボランティアみたいな内情になってきます。本当はこだわって手間暇かけて作ったものはそれに見合った価格でださなければなりません。
でも自分が創作したものを褒められるのはとても嬉しいことですし安いほど喜ばれるのでそれでやってしまうんです。尊敬だけで胸とお腹を一杯にさせようとしてしまう実情があります。
もう一つ僕達が仲間内で使う皮肉があって、
お前、そのやり方で夢見れんのか!
というのがあります。僕はこの皮肉がすごい好きです。
カレーに関わる人間が薄利多売だけでなく色々なやり方で夢を見れる時代が来てほしいと強く思います。
自分達が今までにない働き方を見せることでこの業界が少しでも多様な働き方ができるようになればいいなと思います。
それはコントロールできるようなスケールのもではないのでどちらかというと望外な望みになりますが大事な事なのでこの機会に書かせていただきました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
せっかく読んでもらえるならnoteの有料記事、IMGINEZ大学の講義の続きの様な内容で、読んでいて少しでも楽しんでいただける内容にしたいと思いました。
このページを全部読んだ上で賛同してくれる方がいらっしゃいましたら是非支援のほどよろしくお願いいたします。
リターンについて。
レトルト等のリターンで法律的に設備が必要で逆に赤字を出してしまった等の同業者さんの話を良く聞きます。
自分達の経済的負担、時間的負担、体力的負担のバランスを考えた上で楽しんでもらえるようなリターンを考えました。
具体的な物品等はキャンプファイヤーさん側に支払う手数料もありますので相場の様な価格でやらせていただくと逆に赤字が発生してしまうなどの事態が発生してしまうこともあります。
例えばTシャツの真っ当な金額を3000円と考えてみます。
これには原価、デザインの依頼料、送料、キャンプファイヤー側に払う約20%ほどの手数料がかかり売れなくても何十枚かは必ず発注しなければなりません。
3000円の応援に対して相場が3000円の物をお送りさせていただくとこの様に赤字かそれに近いものを出してしまう可能性が出ます。
あくまで応援に対する返礼、という考えで見ていただくとお互いに誤解がない関係でいられるのではないかと考えております。
冷凍のビリヤニ、お食事券などは比較的コストパフォーマンスが高い内容になっているのではないかと思っております。
実店舗開店後から返礼させていただきたいと思います。
申し訳ありませんが物件に対する具体的なスケジュールはまだ決まっていませんのでリターンの予定を全て2024年の12月の設定にさせていただきました。
繰り返しになりますが2024年の東京都内での実店舗オープンを目指しています。
是非よろしくお願いいたします。
※本プロジェクトはAll-in方式で実施します。 目標金額に満たない場合も、計画を実行し、お返しをお届けします。
推薦文
【norm tea house】
台東区でお茶屋をしています、normの長谷川と申します。友人からの差し入れでエメラダさんの二色のビリヤニを初めて食べた時、過去のビリヤニ又はカレー体験がひっくり返る衝撃を受けました。箸が止まらない!頭なのか胃なのかわからないけど無性に食欲が刺激されて、まあまあの量が入っていたような気がしますがもっと食べたい、、と思いながら容器の蓋を閉めたことを覚えております。その後、アレまた食べたい、と友人にエメラダさんを繋いでもらってその後は無事エメラダ中毒になるわけです。私の行動圏内に間借りのお店があったり宅配をしてくれたり、なんならnormで販売をしてくれたり、エメラダカレーをこんな頻度で頬張ることのできるこの時期は振り返るときっと私の食史においてきっと儚く貴重でありがたい時期になるのだろうと、食べてるそばから既に寂しい気持ちになります。それでもエメラダさんがちゃんとカレーで安定した収入を得て、カレーで食べていける環境を作ってもらわないことには、頻繁にどころか一生食べれなくなってしまう可能性だってあるのです。人間国宝というものがありますが、その人にしか作り出せないものがあって、その人が死ねばその料理も死ぬと思います。エメラダ王国存続のため、これからも我々中毒者に彼らのカレーを供給し続けて頂くため!なんとしてもクラファンに成功し、店舗契約を結び!実店舗をオープンして頂きたいです!!!一度食べたらどうせまた食べたくなるので、まだ食べたことない人もとりあえず、食事券あたりは何セットあっても困らないと思います!!なんなら少しお得で、手数料もあるのにエメラダさん大丈夫なの?と心配してるくらいです。遠方の方は絶対に冷凍ビリヤニです。ビリヤニって冷凍しても意外と香りが飛ばなくて、その上食べたい時にすぐエメラダできるので、幸福度高いです。この推薦文を書いていたらエメりたくなったので温めているところです。
余談ですが、ストーリーだけ見ていると悲観的なヤバめな人に見える(かもしれない)エメラダさんですが、実は結構明るいし、誰にでも優しくて、超気遣いのできるおしゃべり兄さんです。normでも居合わせたお客さんとよく盛り上がっていて、最初は怪訝そうにエメラダさんと会話を始めた人も、しばらくするとすっかり仲良くなって、という様子を何度も見ました。子供を見る目も異様に優しいです。彼の優しさはクラファンの文章中や、実は強く見えるストーリーの投稿文にも表れていると思いますが。彼ら兄弟のような優しく才能ある人々がきちんと報われる世界になるといいですねぇ
【ヨダレカレー】
エメラダ。それはパンドラの箱。チェンソーマンでいうなら闇の悪魔。これから実店舗が出来上がれば数年先には現存のカレー業界の潮目をいい意味で変えてしまう存在です。それほど重要なキーマンになると言いきれます。
エメラダさんのカレーを初めて食べたのは2019年の冬。食べてカレー屋さんを辞めたくなったお店のひとつです。恐ろしくマッチョで攻撃的で鮮烈なカレーだったのを鮮明に覚えています。それは食べて打ちのめされ脳汁覚醒した官能的な食体験でした。そうなるの徹底的で多角的な考えから生まれる命を削る程ストイックな手間のかけ方と丁寧かつ大胆な調理から産まれています。食事をする目的は人それぞれだと思いますが、食事への敬意と意識が高く、尚、飢えている方に是非食べて頂きたいです。刺さってしまえば抜けない楔のような料理がエメラダです。不思議なご縁があり、カレー作りに悩んでいた時期に、自分で知らなかったカレーの深い真理や哲学、構造的なことを沢山教わり、エメラダの御兄弟の協力のおかげで救われた恩人でもあります。今ご支援頂いてる方、これからご支援頂く方、先々でついてきてよかったと必ず思わせてくれる確かな実力を持っています。是非ご支援の程よろしくお願いします!
【キャリカーズトーキョー】
氏家さんとの初めての出会いは知り合いの雑誌編集さんの紹介でした。こちらが提供するお酒の感想や編集さんとのやり取りが側からみると癖強めのストレート(?)の投げ合いなのに嫌な感じじゃなかった事を憶えています。
当初お酒はあまり好きじゃ無いのかとも思っていたのですが実はクラフトビールのお店で働いていた事もあったりで急にクラシックなクラフトビールの話を振られてビックリする事もあったり、カレー業界におけるアルコールの立ち位置を考えていたり。
一見気難しそうにも見えるのですがそんな事もなく、氏家さんの話は感覚では無く根底に理論があるのでファーストインプレッションで受け取り難い話もしっかり理解させてくれる優しさがあり、周りが感覚で喋る事を言語化して伝える言葉の強さを感じます。
それは造るものにも表れていて、カレーもビリヤニも一口食べて美味しい事は分かるけど何故美味しいのか考えると只々スパイスの話以上に成分への理解や理論、それ以外のインプットがクロスオーバーするエメラダ味。自分はカレーマニアでもなんでも無いですがまた食べたいなと思わせてくれる魅力や魔力が其処にはありました。
お酒に関してもアロマやフレーバーだけでなくお酒の重心にまで考えが行く人間はお酒業界の人でも中々少ないので、日々試行錯誤しながら理論と感覚を合わせてスパイスや食材と向き合っているんだなと。
エメラダ何時(eats)としてキャリカーズにテイクアウトして貰う時も、日々変わるお酒に対して同じフードでも来てもらう度に前回との違いを擦り合わせながら食べ物の種類ではなく同じ料理で擦り合わせる深度の深いペアリングはお店というベースを持つ事でより精度も高いモノになる楽しみな未来しか見えません(僕も協力できる事はなんでも!笑)
コロナを経てお店の在り方も変わったと思いますが、自分も酒屋を開く前の店のない所在なさや実体のない苦しさを知っています。
今、僕は店に守ってもらっているから、いろいろやれる。店を持たずに出張料理人という選択をする人はハートが強いなと思いますが、ハートでやれる事以上に自分のやりたい事を具現化するとするならば氏家さんと話すたびやはり自分を100%以上表現できる店という基地を持ったほうがいいなと感じます。
飲食店の魅力はこのバーチャルな時代に人間の本能に関わる部分にこそ実体がないと響かないからこそだと思っています。それはカレーでもお酒でも。数値化できないからこそ面白くて魅力がある。今回のクラウドファンディングでそんな楽しいお店が増える事を切に願います。
キャリカーズトーキョー店主
白石達磨
2020年5月、数多の酒を呑み倒し倒されてきた店主白石の独断と偏見から選ばれたクラフトビール、ナチュラルワイン、お燗映えする日本酒という醸造酒縛りの偏りに偏ったラインナップでおくる、コロナ真っ只中に東京は神田に爆誕した365日リアル年中無休のハイブリッド酒サロン(普通の酒屋さんです)。2023年には千歳船橋に2号店WESTもあぺると。現在も出張御燗番として色々なイベントにお邪魔虫!100升持っていきお店のフードに合わせながら燗酒の魅力を伝える白石100升組手をライフワークとして開催中🍶
実店舗があれば安心して食べに行ける。旅行の計画も立てられる。うん。