2024/06/15 23:00

今月の8日(土)、シェルターの代表のジワさんが逮捕されてしまいました。幸いにして11日(火)に釈放されました。この件についてご説明いたします。

シェルターの家賃はレストランの利益で賄っていますが、先日来の長雨、洪水で体調を崩す難民、病気を持ったままシェルターに転がり込んでくる難民が多数いて、医療費がかさんでしまいました。代表のジワさんも痔瘻を患っており、しばしば高熱を出して入院しています。

その穴埋めのために、ケニアの銀行、Equity Bankのキャッシングを使っていました。年利は年利25%、負債総額は38万3940シリング(1シリング≒1.2円)です。

融資担当の支店長と契約書、法律に基づいた話し合いを行い、クラファンが成功し、医療費が減ったら、レストランの利益から少しずつ返済するということで話がまとまった、とばかり思っていました。

ところが、先方さんは納得していなかったのか、難民という不安定な地位に付け込んだのか、彼を詐欺罪で訴えました。それで病院にいるときに逮捕されてしまいました。なお、ケニア人ならこのようなことで逮捕されることはないそうです。

シェルターを運営するFHIのスタッフでケニア人のフランクさんを通じて警察や銀行と交渉を行いました。それでまずは10日(月)の午前9時(日本時間で午後3時)までに20万シリングを支払うことで訴えを取り下げるとの約束を取り付けました。

皆さんからカンパ用個人口座にカンパをいただき、9日(日)の夜に25万円(20万5000シリング)を送金しました。通常は数分から数十分で到着するのですが、額が大きかったせいかまる一日かかってしまい、11日(火)の早朝にようやく到着しました。

そして、以下の条件で釈放されました。

(1)警察に罰金として1万1500シリングを払う。(根拠不明)

(2)7月15日までにローンの残りの20万シリングを返済する。

ジワさんは獄中で休めばいいのに、自分が第三国定住した後に残されるLGBT難民の生活を支えるために組織の永続性を持たせようと、役割分担やその教育(経理、パソコン、行政との交渉)について構想をねっていたそうです…

LGBT難民が逮捕されることはそんな珍しいことではありません。特にモーゼスさんは難民の権利保護のためにデモやハンスト、集会を度々開いていたせいで何度も逮捕されています。一方のジワさんは、ともかくケニア政府との摩擦を避ける手法を使い、今まで逮捕されることもなかったので、とてもショックを受けました。しかし、おおごとになるまでに対処できてよかったです。これもひとえに皆様のおかげです。本当にありがとうございます。

先週はこれ以外にも様々なニュースがありました。

◯シェルターを運営するFHIが難民自助NGOとしてケニア政府から正式に認定されました。

◯定員オーバーでシェルターに入れず、クラファン達成後に小屋を建設して住んでもらうことになっていた難民が一時的に住んでいた家が近隣住民から襲われました。15日(土)早朝に荷物を取りに行ったのですが、役場により家が封印されていて中に入れず荷物を取り出すこともできなかったそうです。解決方法はわかりません。

◯15日に開催された名古屋レインボープライドに参加して、アフリカ出身のLGBT難民(若干ぼやかしています)にお会いしました。日本で無事難民認定を得たとのことで、抱き合って喜びしばらく話し込みました。


15日22時の時点で、現在のクラウドファンディングに135人の方から96万6000円のご支援を頂いています。残りは15日、30万4000円、達成率は76%です。ファーストゴールが達成できれば、引き続きセカンドゴールに進もうと考えています。引き続きのお力添えのこと、よろしくお願い申し上げます。なお、クラウドファンディングは別のサイトで行っております。「ケニアに住むLGBT難民に医療と住居を届けたい」で検索してみてください。