みなさま、はじめまして。
プロジェクトにご興味いただいて誠にありがとうございます。
精神疾患をお持ちの方に、美容室へ行かずとも、美容院クオリティのヘアカットを届けたい、そういう想いを持って、このプロジェクトを立ち上げました。
わたしたちのこれまでの活動、そしてこれからについて、長くなりますが説明させていただきたいと思います。そして、ご賛同いただけましたら、ぜひご協力の程、宜しくお願いいたします。
皆様はじめまして。大阪で美容師をしております坪井昭憲と申します。
当ページに訪れていただきありがとうございます。
私は現在、大阪府旭区にありますcadeau(カドー)
そして大阪府高槻市にありますH i t o(ヒト)
この両店を兼任しております。
現在に至るまでは3店舗でのサロン経験、また派遣美容師として仕事をしてきました。
現場でのカットはもちろんですが、撮影やヘアショー、コンテスト等にも取り組んできました。
2015年 LOOP in west ヘアショー出演
2016年 第12回ホットヘアデザインコンテスト優秀賞受賞
2016年 スーパービューティー2016関西代表選出
今から約5年程前、ある出会いをキッカケに三家クリニックさんとのお付き合いをスタートさせて頂きました。
クリニックへの訪問のカットは2〜3ヶ月に一度。
ご希望の髪型を聞いて、提案させて頂き、髪の毛を切らせて頂く。
普段の自分のサロンワークと変わりはありませんが、『ヘアカットも治療の1つなので』そう三家クリニックさんから言って頂きました。
自分も何かの役に立てている事を実感できた瞬間でした。
これからも微力ながら継続して貢献できるよう、またもっと多くの人に体験して頂きたいと思いも込めてこのプロジェクトを立ち上げました。
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大阪寝屋川にあります、医療法人三家クリニックで作業療法士をしております櫛田理彩と申します。
わたしの仕事は、精神疾患の方へのリハビリテーションです。
三家クリニックは、寝屋川市で44年目になる多機能型精神科診療所です。アウトリーチをはじめ、チームとして協働しています。もしご興味がありましたらぜひホームページをご覧ください。
その中で、坪井と共同で、2019年から現在まで、出張美容院として、2~3ヶ月に1度、当院の一部屋を使い、患者さまへドライヘアカットをボランティア価格で提供してきました。
が、昨今、物価上昇の影響もあり、そもそもの開催が難しくなってきてしまいました。そこで、クラウドファンディングで寄付をお願いし、可能なら定期的な開催ができないか、と考えた次第です。
精神疾患は、誰でもかかる病気です。特に、社交不安障害、不安障害、パニック障害などの病気は、どこかへ行くことや、誰かと会うこと、話すことについて、強い恐怖や不安、緊張を覚えてしまいます。また、周囲からの刺激にも敏感で、ひどく疲れてしまったりもします。
今回のプロジェクトで言えば、「髪を切る」というふだん定期的に行なっている当たり前の行為だけを取っても、たくさんの障壁があり、大きなハードルとなってしまうのです。
以前取り組みを学会にて発表した際、美容院へ行きにくい理由についての返答は以下でした。
・新しいところはとても緊張するので
・緊張するから
・予約が面倒。他の人や美容師さんの会話など気になるから
・時間が限られている。値段も高く設定されている
・雰囲気が入りにくい
・色々お金がかかる(トリートメントをしなさいと勧誘され断れない)
そんな患者さまへ提供していたのが出張美容院です。
これまで、2019年から2023年まで、延べ70名が利用されました。1時間1席、予約制で、ゆったりとした空間、丁寧なカウンセリングを心がけています。スタッフはわたしたち2名です。
たくさんのうれしいコメントをいただいています。
〈みなさまからの声〉(アンケートより)
•病気で外に出ることが難しいので気の知れたスタッフさんと一緒なのは心強かったです
•その後の手入れが楽になった
•他の人を気にすることなく、洗髪など面倒なことをされなくてもいいので
•低価格で満足できる髪型にしてもらえる
•最初のカウンセリングからしっかりしてくれるので、くせ毛の私には本当に助かります
•的確
•初めてなのに緊張することなくお話が出来ました
同じ病気の方達と一緒なので気楽にお話ができて嬉しかったです
•丁寧に対応して下さって良かった
•こちらが困っていることを分かってくれて、すぐ反映していただけること
•色々な提案をしてくださって満足している。 スタイリングの方法なども丁寧に教えてくれる
•普通によく喋れた
•カットした後の自分でできる用に教えてくれるからうれしい
上記でおわかりの通り、困難を知りつつ、丁寧なカウンセリングを行ない、満足のいく技術を提供する坪井、そして配慮しながら環境を整える櫛田と役割分担しながら、みなさまが安心して利用していることがわかるかと思います。
なぜ美容院クオリティのヘアカットが必要なのでしょうか。
コストがかかる美容院のヘアカットになぜこだわるのか疑問に思われるかもしれません。
ひとつは、選択の自由のためです。
ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)とQOL(Quality of Life:生活の質)の中間に位置するWDL(Way of daily living:日常生活の方法)という概念があります。
日常生活の方法、つまり生活のスタイルが、個々の価値観やQOLに密接に関わってきます。人それぞれ、もちろん違うのが当たり前です。
でも、病気によって、本当に自分がしたいことができないのは、とてもつらいことです。ですが、環境を整えれば可能になるのです。本当は、社会全体でそれを実現してほしいですが・・・わたしたちは、今できることをやっていきます。
美容院へ行けない理由のない、安心の場で、気軽に自分のスタイルに合ったヘアカットをしてほしい。それだけなのです。
以下に着衣行動の階層を紹介させてください。
〈着衣行動の階層〉
①寒さを防いだりするための道具の段階
②身体をけがから防ぐための道具の段階
③他人の目を意識し、流行やファッションを追う段階
④他人から認められたり、褒められたりするための道具となる段階
⑤個性的に手作りの衣装など、自己実現の手段として用いられる段階
神山進,中島義明(編):人間行動学講座Ⅰまとう- 被服行動の心理学,朝倉書店,1996
ヘアスタイルとしてみれば、①清潔を保つだけから②見だしなみを整えはじめ③「似合っているよ」と褒められ④自分らしい髪型へ・・・と階層が進んでいくのではないかと考えます。
わたしたちは、環境を整え、出張美容院をすることで、自己実現できるまでの段階を支援していきたいと思っています。
“自尊心が回復するにつれ対人交流も広がり、衣服にも個性が表現される。逆に素敵な衣服が周囲から賞賛を受けて自尊心を高めることもあり、自尊心の回復に対する衣服の果たす役割は大きい。”
姉崎正:精神障害がある人のたちの着る・装うことの障害とアプローチ,山根 寛(編):着る・装うことの障害とアプローチ (作業療法ルネッサンス-ひとと生活障害- (3)),三輪書店,2006,p114-128
髪型にも、その人そのものが現れます。丁寧なカウンセリングと技術によって、満足するクオリティの髪型を提供することができれば、自尊心が回復していき、それによって対人交流も広がり、少しでも病気が楽になっていければと思っています。
坪井の人件費となります。(交通費、技術代、ヘア道具等物品代込)
ひとまず1年、6月スタートとして3ヶ月に1度の頻度で計5回行なう予定です。坪井の本来サロンにいる場合の1日の売り上げの約1/2の5万円を1回分と換算しました。そうすると1回で10名前後の方のカットが可能となり、のべ50名のカットが無料で行なうことができます!
集まった資金に応じて訪問カットの回数を決めます。多く集まれば集まるほど頻度が増えます!
今後はお声が掛かりましたら全国各地、様々なところで出張美容院をしていければと思っております・・・!
カウンセリングと技術を少しでも体験してほしい!と思い、大阪市千林大宮にある美容院cadeau(カドー)でのカットご招待をさせていただきます。
〇ヘアカットご招待 5000円
〇ヘアカット+トリートメントご招待 10000円
〇ヘアカット+トリートメント+マシュールカットご招待 10000円
※マシュールカットとは… 特許取得シザーを使い、根元から毛先までにフォルムを作り出す「インナーフォルムアート」という技術を施すためのカットです。
また、手書きのお礼状を添えて、ご自宅で使用できるオリジナルヘアケア用品の返礼品もご用意しました。それぞれ限定5名様です。
〇オリジナルホームケアトリートメント(300g) 13000円
〇オリジナルシャンプー&トリートメント(各280ml) 20000円
返礼品不要でしたら、お気持ちに合わせた金額をお選びいただけます。
〇お礼メッセージ(松) 3000円
〇お礼メッセージ(竹) 5000円
〇お礼メッセージ(梅) 8000円
2024年4月 クラウドファンディング終了予定
順次お礼メッセージ送付
ヘアカットご招待受付
2024年6月 出張美容院 1回目
2024年8月 出張美容院 2回目
2024年10月 出張美容院 3回目
2024年12月 出張美容院 4回目
2025年2月 出張美容院 5回目
※多くのご支援いただけましたら出張美容院の回数を増やしていきます!
ファッション療法を行なった方が、「雲が押し流れると同時に太陽が輝き、再び私が自分自身と感じるようになった」と話されました。髪型で印象って変わりますよね。気分が落ち込んでいても、髪を切って、いい感じの自分になったとき、うれしいし、なんだかわくわくしていいことが起こりそうな・・・そういった変化が起こります。とてもすてきなことだと思います。
わたしたちのプロジェクトで、そういった思いを持ってくださる方をひとりでも多く増やしていきたいと考えています。
ここまでお読みいただきありがとうございました。応援、よろしくお願いいたします!
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、額に応じてプロジェクトは遂行いたします。
最新の活動報告
もっと見る【第二回訪問】精神疾患の方にヘアカットを届ける取り組み
2024/11/05 18:3211/5(火)クラウドファンディング後2回目となる訪問カットへ行かせて頂きました。前回のカットが初めてで今回が2回目の方やヘアドネーションの方など、この日は計8名の方をカットさせて頂きました。やっぱり他の美容院にはなかなか行けない…と私の訪問を待って下さった方の声を頂くとエネルギーをいただきます!前回のカットから約5ヶ月経過していましたので、皆様耐えに耐え訪問を待って下さっていました。ありがとうございます!バッサリ切るのは切られる側も切る側も気持ちがいいものです。気分も晴れやか、カット後の利用者さん同士の雑談も盛り上がっていたように感じました。今回の訪問では『おまかせで』の声も多かったです。そして実際サロンでの『おまかせで』のオーダーも頂く事があります。この言葉の中には色々な想いがあります。信頼して頂いての本当のおまかせや、どう伝えていいかわからなくてのおまかせ、美容師さんの説明がイマイチわからずめんどくさくなってのおまかせなどなど…どんな想いであってもこの言葉に甘んじず、カウンセリングで最後の仕上がりのイメージ共有は必要で、カット進行中の不安を少しでも取り除く事も我々美容師の仕事の1つ。仕上がりのヘアスタイルはもちろん大事なのですが、そこに向かうまでの過程も含めてトータルでまた切ってもらいたいと思って頂けるよう努めて参りたいと思います。サロンで会う方、クリニックで会う方、次回もどうぞよろしくお願いいたします。次回は年明け1〜2月くらいの訪問を計画しております。その際はまた活動内容をこちらの【活動報告】にて報告させて頂きたく思います。よろしくお願いいたします。坪井 もっと見る
【第1回訪問】精神疾患の方にヘアカットを届ける取り組み
2024/06/18 14:396/17(月)クラウドファンディング後初の訪問カットへ行かせて頂きました。何度かカットさせて頂いた方、初めましての方、この日は計5名の方をカットさせて頂きました。私の訪問を待ってくださっていて何ヶ月もずっと待っていたとお声を頂きすごく嬉しかったです。『美容室が苦手』これはクリニックでカットさせて頂く方達とのお話に限らず、日常のお客様や友人との会話からもよくお聞きするワードです。・どんな空間かどんな人か分からず不安・仕事の事や今日の予定などプライベートな事を聞かれたくない・美容師さんの勢いに負け、自分の事を話せないなど、苦手に感じるポイントは人それぞれですよね。美容師さんもいい空気を作りたいと必死になりますが、それが逆効果の場合もあります。まだまだ勉強ですね。普段は美容室で言えないお悩みを聞けたり、来てくれて助かる、来てくれないと困ると感謝のお声を頂けたり、私もエネルギーを頂いた一日となりました。今年〜来年にかけて後3〜4回の訪問を予定しております。その際はまた活動内容をこちらの【活動報告】にて報告させて頂きたく思います。よろしくお願いいたします。坪井 もっと見る
【クラウドファンディング終了しました】応援やご支援本当にありがとうございました。
2024/05/21 14:14クラウドファンディングが終了いたしました。結果は未達成ではございましたが、33名の方からのご支援で215,000円が集まりました。本当に本当にありがとうございました。82%と100%には到達しませんでしたが、皆様からのご支援、実際のサロンワークでのお声かけ、またこのクラウドファンディングを通じてこういった活動をしている事を知って頂けた事にも大変感謝でございます。初回のクリニックへの訪問カットは6月を予定しております。今回はこのクラウドファンディングといった形でしたが、必要としてくださる方がいる限り今後もクリニックへの訪問カットの活動は続けていきます。髪の毛を切る事が少しでも誰かの何かのキッカケになれば幸いです。初めてのクラウドファンディングでしたが、たくさんの方からのご支援、応援、本当にありがとうございました!坪井 もっと見る
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