【 はじめに・ごあいさつ 】
はじめまして。
イラストレーター・消しゴムハンコクリエーター「とこあとこ」こと、江口智子と申します。
福岡県福岡市出身です。20数年前、須古に嫁ぎ、3人の子育てをしながら、フリーでイラストを描いたり、消しゴムを彫ったり、イベントに出たりとクリエーターとして活動してきました。一方で管理栄養士として町の子どもたちの健診事業で栄養指導をしたり、高校で栄養学を教えたりと、自分が何屋さんなのかわからないような生活を楽しんで送ってまいりました。
また、2016年からは白石町に住む気の合う女性たちと「さくらむすび」という団体を立ち上げ、勝手に白石町をPRする活動をはじめました。住んでいるとなかなか気づかない町の魅力を再発見し、改めてこの町が好きになっていきました。
2021年に須古地区地域づくり協議会が発足、子ども部会長に就任し、子どもたちが企画運営するお祭り【子どもくんち】を立ち上げたりなど、ますます地域にどっぷり関わる生活をしています。
【 須古寿司ってなんだ? 】
500年以上前、白石町須古地区の領主は、領内の農民のことをとても大事にし、米の品質改良にも尽力しておりました。そんな領主に感謝し、領民たちが献上したのが「須古寿し」だと言われています。
「もろぶた」と呼ばれる木箱に酢飯を詰め、四角形に切り目を入れます。四角の真ん中に奈良漬、しいたけ、にんじん、ごぼう、錦糸卵をこんもりのせ、四隅にむつごろうや紅ショウガ、三つ葉やキュウリなどの緑のものを盛り付けます。
須古寿しの1枚1枚は須古城から見える田んぼ、切り目はあぜ道、真ん中の錦糸卵は田んぼに映る月や菜の花などを表しているとも言われています。
郷土料理の研究をしている先生に聞いたところでは、須古寿しは木べらですくって食べる「すくい寿し」といわれるもので、全国でも3か所しか残っていないお寿司だそうです。
しかし、令和4年に須古小の児童が夏休みの自由研究で地域住民に須古寿司に関するアンケートをとったところ、須古に住みながらも須古寿しを食べたことがない人が38%、家で須古寿しを作らない家庭が76%と、未来へ引き継いでいくことが困難な状況になってきていることがわかりました。
【 須古寿しとの出会い 】
20数年前、福岡市からここ白石町須古地区に嫁いだときに、義母から「須古寿しを頼んだよ」と言われ、お寿司大好きな私は大喜びしました。しかし、届けられたお寿司は私の知っているお寿司ではありません。
目の前にある赤い木箱。これはなんだ?そして、このへらみたいなものはなんなんだ?ふたを開けるとちらし寿司のような、なんだか見たこともないものが並んでいます。でもすごくきれい。整然と並んだごはんと具材たち。
初めて見た時の驚きは忘れられません。
これ、どうやって食べるの?と思っていたら義母が木べらですくってお皿に盛り付けてくれました。盛り付ける用の木べらだったんですね。
お皿の上に盛り付けられた須古寿し。初めましての瞬間です。ところで何がのっているの?
「この黒いのは何ですか?」「むつごろうばい」・・・「え?」から始まり、紅ショウガ、卵、しいたけ、にんじん・・・ん?この一番下に入っているのはなんだろう?・・・「奈良漬ばい」・・・「え?(再び)」
家のお隣が須古寿しの仕出し屋さんだったもので、家で作る必要はなく、義兄たちが帰ってくるときや、お客様が来るときなど、人が集まるときにはお隣に頼んでました。なので須古寿しの作り方を義母から習うこともなく、10年ほどたちました。そして娘が小学5年生になったとき、小学校で須古寿しの親子料理教室がありました。親子で須古寿しを作るのです。
子どもが5年生になると、小学校で地元の婦人会の方々が須古寿しの作り方を教えてくれます。子どもだけでなく、親子で参加です。須古出身ではないお嫁さんにとってなんてありがたいことでしょう。そこで私は初めて須古寿しを作りました。
3人子どもがいるので、須古小学校での須古寿し作りも3回経験しました。その後、中学校で教えていた方が亡くなり、管理栄養士の私に中学校での実習の依頼が来るようになりました。(中学校は家庭科で郷土料理の授業があるようです)
最近ではテレビの取材も役場を通して私に来るようになり、松岡修造さんの「くいしん坊!万歳」などにも出演させていただきました。
【 須古寿司を食べられるお店を作りたい 】
以前、親戚のおば(佐賀県在住)から「須古寿し食べてみたいんだけど、どこに行ったら食べられるの?」と聞かれ困ったことがありました。須古寿しを食べられるお店がないからです。仕出し屋さんも1軒になってしまいました。
須古には「縫の池」や「須古城跡」「歌垣公園」など魅力的な地域資源があるものの、気軽に立ち寄れる店舗等がなく、人が訪れても地域にお金が落ちる仕組みがありません。お店を作り、このような魅力的な地域資源をつなぎ、周遊の小さな拠点となることで、訪れた人たちが地域に経済効果をもたらすことができたらいいな。
500年の歴史がある須古寿しをもっと多くの人に食べてもらいたいなと思うようになっていきました。
【 町のサードプレイスに 】
この地区には、気軽に食事やお茶ができるお店が1軒もありません。
都会のようにちょっと1杯お酒を飲める場所も、お酒を飲みながらスポーツ観戦ができる場所ももちろんありません。これまでは、田舎だから仕方ないよねって思っていました。しかし今では「田舎だからできない!」ではなく、「田舎でもできる、田舎だからこそできる」ということを考え、挑戦したいと思っています。
地元の人たちがぷらっと来て、食事やお茶しながら、お酒を飲みながら、これからの須古のことをみんなで話し合えるサードプレイス。
〈 ここにきたら誰かがいて、いろんな話をしていくうちに地域が活性化していく 〉
理想かもしれませんが、そんなお店を作るために小屋として使っていた古い家を増改築し、「とこのとこ」を開業することにしました。
「とこのとこ」という屋号は「とこのとこ」と書いて「とこんとこ」と読みます。みなさんが「とこさん(私のことです)とこにごはん食べに行こうよ。」「とこさんとこ行こう」って気軽に言ってもらえるようにつけました。
【 メニューについて 】
◎ 須古寿し重 須古寿し(1人前)と汁物、漬物 1000円
◎ 須古寿しランチ 須古寿し(1人前)とメイン、副菜、汁物、漬物、果物のセット 2000円
◎ 日替わりランチプレート 地元の新鮮野菜を使ったワンプレートランチ 1000円
◎ おやつセット カフェタイムのみ おやつとお茶のセット 700円
◎ 晩酌セット(金・土のみ) 地元野菜のおつまみとお酒のセット 1500円
本来須古寿しは「もろぶた」とよばれる木箱に作られ、1枚のもろぶたに9~21枚(もろぶたのサイズによって枚数が変わります)の寿しが入っているものなのですが、そもそも大人数で食べることが前提となっており、少人数で食べることにはむいていません。そこで、今回一人用の木箱を開発し、一人でも木べらですくって食べられるようにしました。
箱から直接食べるのではなく、木べらですくって皿に盛って食べるという須古寿しならではの食べ方を楽しんでいただけると思います。
【 現在の準備状況 】
「とこのとこ」のオープンは3月下旬を予定しております。1月には試食会、プレオープン、3月末にオープンできるよう、9月から小屋の増改築が始まったところです。
店舗住所:佐賀県杵島郡白石町大字堤624‐1
店舗TEL:090-3413-3245
オープン予定日:R6.3.27(水)
一人用のもろぶたも完成しました。
これから建物の内装、インテリア、食材の発注先の検討、メニューの開発などをしていく予定です。
リターンについて
〈 3,000円 〉
① 応援ありがとうございます!
感謝を込めてとこあとこオリジナルポストカード1枚をお送りします。
② イラストレーターとこあとこデザインの手ぬぐい1枚をお送りします。
手ぬぐいサイズ:35cm×90cm 色:赤のみ 素材:綿
柄A:オリジナル須古寿しキャラクター手ぬぐい①1枚
柄B:オリジナル須古寿しキャラクター手ぬぐい②(佐賀弁バージョン)1枚
〈 5,000円 〉
① 応援ありがとうございます!
感謝を込めてとこあとこオリジナルポストカード3枚をお送りします。
② 須古寿しランチ券1枚
須古寿しランチの1回無料券(有効期限:店舗オープン日R6.3.27より2年間)をお送りします。
〈 10,000円 〉
① 応援ありがとうございます!
感謝を込めてとこあとこオリジナルポストカード5枚をお送りします。
② オリジナル手ぬぐい1枚+須古寿しランチ券1枚(有効期限:店舗オープン日R6.3.27より2年間)
イラストレーターとこあとこデザインの手ぬぐい1枚と須古寿しランチ券1枚をお送りします。
手ぬぐいサイズ:35cm×90cm 色:赤のみ 素材:綿
柄A:オリジナル須古寿しキャラクター1枚
柄B:オリジナル須古寿しキャラクター佐賀弁バージョン1枚
資金の使い道
支援金は店舗の内装やインテリア等に使わせていただきます。
内装・インテリア等:約200万円
手数料(17%+税):約34万円
最後に
小さな小さな町に500年間伝わる須古寿し。昔から、この地区に住む人々が家族のいろいろなイベントの度に食べてきたことでしょう。我が家でも娘が生まれて親戚がお祝いに来てくれた時に食べたなあ・・・とか、今は亡き祖母のお誕生日に持っていって「誕生日ケーキみたいね」と喜んでもらえたなあ・・・とか須古寿しにはたくさんの思い出があります。このままでは途絶えてしまいそうな郷土料理「須古寿し」をぜひ未来へつなぎたい。店舗の増改築には多大な費用がかかります。「須古寿しが食べられる店舗を作りたい!地域の人々が寄り合える場を作りたい!」という思いはあるものの、決断するにはとても勇気がいりました。幸い、家族や地元の人々にも応援してもらい、やっとスタートラインに立つことができました。内装やインテリア等、来てくださった方々が居心地がいい空間を作るにはまだまだ資金が必要です。皆様の支援、どうぞよろしくお願いいたします。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
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