おはようございます。
今日は、八丈島の岩海苔漁を紹介します。岩海苔漁は、1月から4月初めまでの期間行います。そして、チサキと呼ばれている場所、八丈島は5つの地区があります。それぞれに割り当てられた地域があり、それを、チサキと呼んでいてそれぞれのチサキと呼ばれている地域の人しか、その場所で漁をしてはいけないと言う決まりごとがあります。伊勢海老漁もそうです。
私の地域は、大賀郷地区と言う地域で、八丈島の西側に面している地域です。
岩海苔は、寒い時期に岩に出来てきます。なので、その年の気温と水温に大きく左右され、できる年とできない年にかなり差が出ます。また、この岩海苔を取って商売にしている人も少なくなってきています。観光で来て食べる岩海苔は、ほぼ私がとっておろしている岩海苔と言っても過言じゃないのではないでしょうか、この岩海苔漁は、けっこう過酷な作業で、岩場の波がかぶる所に出来るので、八丈島のうねりの中、波の頃合いを見ながら潮の満ち引きを調べながらの作業となります。また、雨に弱く雨の時は作業は出来ません。雨に当たると岩海苔は色を変えて味も悪くなるためです。
また、チサキでもどこでも漁をしていい訳ではありません。チサキには、しるしが付いていてその印には、全て名前と番号が付いています。そのチサキを入札して採る事が出来る人を限定しています。その理由は、先程書きましたが、荒波の中での作業となっています。昔、自由に採らせていたのですが、事故が多くなり(早い者勝ちとなり荒波でも無理をして採る人が出た為)入札制度にしたとのことを聞いています。
この様な、岩場で採ります。波打ち際の岩が色が変わっている所が岩海苔が出来ている所です。なので、とても危険で私達も必ず一人では作業には行きません。仲間と一緒に行って、お互いの安全を確認しながら作業をしています。また、心掛けているのは、海に背を向けない事です。背を向けると波の状態が解らず波に落とされてしまいます。それは、死に直結してしまうので、常に海の状態を見ながらの作業となり、波の状態では何度もその場から逃げては戻っての繰り返しで作業をしています。また、私達は、落下しても大丈夫の様に必ずウエットスーツを着用して作業をしています。実際に何度か滑って落ちたり、波をかぶってしまったり、泳いで岩場を移動したりして岩海苔漁をしているので、ウエットスーツは必需品でもあります。八丈島は、ほとんどが岩礁で人が歩いていけない所もあり、そういう時に、カヌーを使って行って漁を行います。
なので、私達にとってカヌーには、先端にタイヤが付いていて、岩場に上陸できるように工夫しています。その為カヌーは、とても重要に仕事のパートナーとなっています。どうか皆様のお力をお借りしながらカヌーを復活させもうすぐ始まる岩海苔漁を迎えれればと思っています。
今朝の岩海苔漁については、この辺としてパート2岩海苔を採った後辺を次回に書いてみたいと思っています。
また、カヌーについてですが、現時点では、船体の80%ぐらいの改修が終わってきました。後は、エンジンの取り付け作業も進めています。もう少し進展があったら報告していきたいと思います。