2024/01/10 06:00
前回、地元の水で仕込むと決めた。
と書きました。
それもまた、単にそうしようと思っただけでなく、
町の歴史に関わる深い理由があります。
山梨県富士川町の鰍沢地区にある
入町という場所があります。
そこで氷をつくり、
江戸時代、将軍にその氷を
献上していた、という記述が町の歴史を書いた
文献に残っています。
入町は山が目の前まで迫っていることから
(山梨県の突き出ている部分あたりです)
日照時間が短く、日陰になりがちです。
当然冬は寒い時間のほうが長いわけです。
一見ビハインドであるその立地を、
水がおいしいという強みを活かして、
氷をつくり、目の前にある富士川舟運で
駿河湾まで運び、積み替えられて
将軍に献上されました。
山梨県は今でも水処で、
ミネラルウォーターの生産量が日本一。
その中でも、歴史的な背景があるのが、
この富士川町の水なのです。
たしかに、実家の水道水は今でも
かなりおいしいです。
※写真はこの入町付近から少し出た場所に昔あった料亭などのあと。
(今はもうありません)