
~300羽に「生命の水」を届ける挑戦~
みなさん おはようございます!
静寂な森の中、見守ってくれるかのような堂々とした御神木を通り過ぎると、
ふっと視界がぱあっと拓けました。
そこに見えたのは、泥だらけになりながら自らの手で切り拓いた開拓地。
そして、間もなく300羽の新しい命(鶏さんたち)を迎える、鶏舎の姿です。

ここへたどり着くまでの道のりを思うと、胸に込み上げてくるものがありました。
山の神さま、そして先人の方々が長い年月をかけて守り抜いてこられた山に籠り、
その奥深くにある水源の取水槽から、GPSを片手に正確な標高差を測り、
立ちはだかる岩や木の根をいくつもいくつも丁寧に迂回しながら、
何日も何日も生命の水をつなぐ配管作業を続けてきました。
その距離、ここまで1.5km!
途方もない作業でしたが、鶏舎の姿が見えた瞬間、
思わず大声で「ただいま〜!!」と叫んでしまいました(笑)。
足元には、先人の方々が労苦を惜しまず築いてこられた、見事な石垣の排水溝。
御神木から鶏舎を通り過ぎるまでのこの区間は、
ほぼフラットで、勾配差がありません。
まるで先人たちが「ここは少し休んでいきなさい」と
道を整えて待っていてくださったかのようです。

そんな目に見えないサポートへの感謝の気持ちを胸に、
パイプを一本一本、祈るように丁寧につないでいきました。
しかし、ホッとしたのも束の間。
鶏舎を通り過ぎ、いにしえの道を利用して
最終目的地である貯水タンクへ向かうためには、
配管を90度に曲げなければなりません。

さあ、ここからが本当の勝負。
いにしえの道へと駆け上がる「最後の難関」。
なんと標高差12メートルの急勾配が待ち受けています!
ここでの配管作業は、絶対に失敗が許されません。
少しでも計算を間違えれば、摩擦係数によって水の流れがピタリと止まってしまう。
あるいは、エアロック(管の中に空気が溜まる現象)を誘発し、
一滴の水も上がってこない事態に陥ります。
そうなれば、ここまでの1.5kmの血と汗と涙の結晶が、すべて水の泡……。
何より、待っている300羽の小さな命に水を届けることができなくなってしまいます。
プレッシャーは計り知れませんが、絶対に諦めるわけにはいきません!!
ここまで私を支えてくれた山の神さまの力、先人の方々のお知恵、
そして応援してくださるみなさんの顔を思い浮かべて、
この最後の難関を必ず突破してみせます!
新しい命に「鎮守の雫」を届けるその瞬間まで!
どうかもう少しだけ、見守っていてください!



