みなさん、おはようございます!今日の高知新聞に、私たちの農園復活の記事が掲載されました。本当にありがたいことですし、すぐにでも新聞を買いに走って喜びを噛みしめたい……。でも、今はとてもそんな気になれません。なぜなら、明日火曜日の昼頃から深夜にかけて、台風6号がここ三原村に最接近する予報となっているからです。幸いなことに中心部は太平洋上をかすめるため、暴風の心配はなさそうです。しかし、恐れているのは「雨」。18時から23時頃までの約5時間。この間、30〜最大45ミリという猛烈な雨が、息つく暇もなく降り続く予報なのです。今回、最大の問題は、この最も激しい嵐が「完全に暗くなってから」襲いかかってくるということ。大自然の猛威が吹き荒れる真っ暗闇の中では、どれほど心配でも、見回りに行くことすら許されません!ただ、嵐が過ぎ去るのを祈って待つことしかできないのです。正直に打ち明けます。私にとって「台風」は、言葉にできないほどの恐怖です。立て続けに襲った台風によって、私は手塩にかけて育てた農場の全てを失いました。大自然の圧倒的な暴力の前に、為す術もなく崩れ落ちたあの光景。それ以来、私の中で深いトラウマとして刻まれ、天気予報で台風の進路を見るたびに足がすくむような感覚に襲われます。実は、不安で昨夜も眠れぬ夜を過ごしました。しかし、これまでただ怯えていたわけではありません。失意の底から旧芳井小学校の跡地で再びつるはしを握り、開拓を続けてきたこの7年間。あの日負ったトラウマに打ち勝つため、そして二度と同じ悲劇を繰り返さないために、必死で備えを進めてきました。あの猛烈な防風から農園を守るため。木々を丁寧に手入れし、森全体を「防風林」として整備してきました。あの猛烈な豪雨から大地を守るため。先人の遺してくださった排水溝を、泥まみれになりながら何ヶ月もかけてつるはしで掘り起こし、水の逃げ道を確保してきました。あの大量の水が鶏舎に流れ込まないようにするため。先人の「いにしえの道」そのものを、大きな排水施設として蘇らせてきました。けれど、暗闇の中で続く猛烈な豪雨という大自然の力を前に、「これで絶対に大丈夫」とは言い切れません!眠れぬ夜、何度も自問自答を繰り返しました。5月19日に迎えたばかりの300羽の子どもたちが、真っ暗な中で一晩中続く地響きのような雨風に怯え、パニックになってしまわないか?──いや、大丈夫なはずだ! 万が一の事態になっても、自ら寝床(とまり木)に上がるようにしっかりレッスンしてきたじゃないか。水理計算と格闘しながら繋ぎきった2キロの命の水脈が、夜の闇に紛れた濁流に飲み込まれないか?──大丈夫なはずだ! 山の神様と先人たちの導きの通りにやってきたじゃないか。朽ちた梁からなんとか修復したあの小さな飼料小屋が、浸水で大切な飼料を濡らしてしまわないか?──大丈夫なはずだ! 校舎裏の橋も撤去し、暗渠排水管も設置して万全を期してきたじゃないか。そう自分に強く言い聞かせても、やはり不安で、今も胸が押し潰されそうになります。どんな時も信じ、支え続けてくれた妻。共に奔走してくれた、かけがえのない仲間たち。これまでずっと支えてくださったみなさん。すべて想いが詰まったこの「しゅりの森自然農園」を、絶対に失うわけにはいきません!トラウマに震える自分を奮い立たせ、7年間の開拓のすべてを懸けて。「絶対に死守」します!今日、月曜日の夜明けと共に、出来る限りの最終準備をやり尽くします。みなさん。明日火曜日の夜、暗闇と豪雨の中で嵐に耐えるしゅりの森へ。どうか、どうか、みなさんの「祈りのパワー」を送っていただけないでしょうか?人間の手でやれることをすべてやり尽くそうとする今、最後に私を支えてくれるのは、みなさんからの温かい想いだけです。みなさんからいただく祈りのパワーが、恐怖に立ち向かうための最大の原動力になります。絶対に守り抜いて、また笑顔で「無事でした!」と、かならずご報告します。同じように台風の進路にあたるみなさんも、どうか今日のうちに安全な備えを済ませ、命を守る行動を第一になさってくださいね!それでは気合いを入れて、行ってきます!




