農家になって一番驚いたことは、 畑に捨てられてしまう、もったいない「畑のロス」でした。
家庭や小売の食品ロスは注目が集まる一方で、
まだ政府も集計できていない「畑のロス」があります。
出荷規格に合わず、規格外品で流通させることもできない
ほんまの「畑に捨てられる作物」を助けたくて
このプロジェクトは2022年からスタートしました。
畑のロスは生産を続ける以上、なくならないものだと感じます。
だからこそ、一過性や一部の人が行うのではなく
多くの人に長く手に取っていただける形を模索しました。
それは、
一つの農家だけが取り組むのではなく複数の農家が協力することで。
農家だけでなく、皆さんと一緒に参加型になるように。
誰も見向きもしなかった「畑のロス」に
楽しく参加いただけるプロジェクトを目指して用意しました。
僕たち『アップサイクリスト』の仲間になってくれたら嬉しいです。
“もったいない” を ”もっとない”に。
のうかのしゅくだいインタビュームービー
出荷規格にも、加工用規格にも満たない畑に放棄される「畑のロス」問題に向き合うブランドとして立ち上げました。
僕たち農家は、土づくり・生産・おいしさなど、さまざまな場面で人と環境、作物に向き合ってきました。しかし、自分たちが作った大切な作物の「最後」とまだ向き合えていないのではないかと問題定義を行い、皆さんと一緒に課題解決を模索する共生型ブランドな点が特徴です。
わたしたちは2022年から、和歌山県紀の川市の行政プロジェクトを通じて、農家とクリエイターが共創で最初の製品を模索してまいりました。そして2023年2月11日には、和歌山県紀の川市の加工商品開発コンテストにて優秀賞を受賞いたしました。
私たちは、このプロジェクトを行う過程で多くの悩みがありました。まだ食べられる、けれど加工するのには安全性が難しい。私が本当に救いたいのは、何なのか、何度もチームで話し合った結果、食べるだけが、作物を活かすことではないことに気づきました。
その気づきから、作物に新しい価値をつくる アップサイクルに出会い、様々なプロダクトを模索しました。畑のロスはなくなることはない、だからこそ、消費循環のある生活に根付いたものに...と検証を重ねた結果、果物から紙を作る技術に出会いました。
ペーパーレス化が叫ばれる中ですが、紙はプラスチックの代替品として需要の伸びている素材です。しかし、現在、紙は原材料不足。需要の伸びに反して、作れないという課題があるのです。
そこで、紙を構成する繊維として「作物の繊維」を活用することで、紙の課題も作物の課題も解決する方法に出会いました。それが、『もったいない畑のくだものでつくった一筆箋』のはじまりでした。
<いただいた応援コメントご紹介>
私たちは、一筆箋ブランドを目指すわけではありません。
終わることのない「畑のロス」に向き合うために、一筆箋から始まりノートやポストカードなどのアイテム展開を検討しています。将来的には、パンフレットや名刺、包装紙など、農家が使用する紙製品の数%を作物で作る循環を作りたいと思っています。
そのために、このプロジェクトを多くの方に知っていただくためには、人と人を繋いで広がりを作ることのできる手紙という形からスタートすることがよいと判断しました。
普段の感謝や挨拶など、あなたの気持ちと、このプロジェクトの気持ちを一緒に送っていただけたら嬉しいです。
本プロジェクトの構想に至った背景について、少しお話しさせてください。
私は、120年続くまつばら農園 6代目 松原好佑(まつばらこうすけ)です。主に柿や柑橘などの果物を中心に玉ねぎやとうもろこしの野菜も栽培する小さな農園です。
元々、大学卒業後は住宅会社にて営業をさせてもらっておりましたが、2015年より実家の農業を継ぎ、晴れて農家になりました。しかし、そこで目にしたのは大切に育てた作物の畑での廃棄でした。流通途中で腐っていまいそうなものや変形、傷などの出荷規格に合わないものが畑で捨てられていたのです。作物が捨てられる様子を見て、畑のロス問題に目を向けることになりました。すると、まつばら農園だけが畑で捨てているのではなく、周りの農園すべてで同じことが起こっていたのです。紀の川市は果物大国で果物の生産量が多いからこそ、畑での廃棄も多いことを知りました。ちなみにまつばら農園では毎年約2tの作物が畑で廃棄されています(メインの柿だけで約1.5t)。一年間大切に育てた宝物だからこそ、収穫時に畑で捨てていることが悔しくて悲しかったです。なんとかしないといけない!!『のうかのしゅくだい』を感じた瞬間でした。
まつばら農園で廃棄していたものの中で、美味しいのにただ見た目が悪い果物についてはSNSや直売所、飲食店さんを通じて販売することでほんの少しですが廃棄を抑えることができましたが、それでもまだまだ廃棄はなくなりませんし、他園さんのものにも当然手が付けられませんでした。そこで私は紀の川市の中心にBIRDCALL FIELD (バードコール フィールド)という八百屋&カフェの運営を始めました。まつばら農園の作物だけでなく他園さんの農産物の販売と加工を行ない日持ちしない物や見た目が悪い作物の消費に努めております。ですが、力不足もあり、それでもまだまだ廃棄は続きます。
そして、今回紀の川市の行政プロジェクトを通じて、この課題を数あるひとつの答えとして2022年より取り組み始めました。アップサイクリストである中山さん、松嶋さんの2名にもご賛同いただき、それぞれ栽培されている農産物をご提供いただきました。
『もったいない畑のくだものでつくった一筆箋』ができたからと言って、畑の廃棄はまだまだなくなりません。今後も紙でできたものや紙以外の製品にも取り組み、全国の畑の廃棄がほんの少しでも減れば思っております。ですので、ともにこの課題に取り組んでくださるアップサイクリストさんを募集しております。
どうかみなさま『のうかのしゅくだい』を手伝ってください。
和歌山県紀の川市の特産品である、柿、キウイ、いちじくからプロダクトをスタートしました。
ホンモノにこだわり、くだもの和紙は1500年の歴史を持つ和紙製造所(福井県越前市)の伝統工芸士の職人さんたちに製造いただいています。平滑が程よく、書き心地が良い仕上がりになっています。
illustration: 服部 あさ美
『もったいない畑のくだものでつくった一筆箋』
柿 (10枚入)
アップサイクリスト:まつばら農園 松原 好佑
柿の皮や果肉のやわらかなオレンジ色が残る優しい色合いです。
全体に満遍なく漉き混んでいるので、紙全体が少し茶色みががっています。
秋〜冬に、優しい気持ちを込めてお使いいただくのがおすすめです。
くだもの花言葉花言葉『恩恵・優しさ・自然美』
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『もったいない畑のくだものでつくった一筆箋』
キウイ (10枚入)
アップサイクリスト:四十八瀬紀の川ファミリー 中山 英樹
キウイの力強い果皮がゴロゴロと目立つ和紙の個性溢れる仕上がりです。
キウイの皮は繊維が強く、裏面を触ると皮凸凹を感じられます。
冬〜春に、新しいシーズンへの希望を込めてお使いいただくのがおすすめです。
くだもの花言葉花言葉『生命力・豊富』
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『もったいない畑のくだものでつくった一筆箋』
いちじく (10枚入)
アップサイクリスト:成 f a r m 松嶋 成俊
いちじくのやさしいピンク色の果肉と皮が丁寧に漉き込まれた、使いやすい仕上がりです。
果物がやわらかく繊維もやわらかいため果物がよく和紙に溶け込んでいます。
春〜夏の軽やかな季節に、楽しい気持ちを込めてお使いいただくのがおすすめです。
くだもの花言葉『実りある恋・裕福・子宝に恵まれる』
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○ 親しい方へのちょっとしたお返し
○ 感謝を伝えたいパートナーへ
○ お見舞い/お中元/お歳暮
○ 父の日、母の日、ギフト
○ お仕事のご挨拶
etc・・
デジタルでのやりとりがすっかり当たり前になってしまった現代だからこそ、
シンプルで心のこもった言葉が、くだもの和紙の風合いによって、やさしく丁寧な印象で伝えることができます。
ご支援いただいたリターンについては、3月中旬を目処に順次お届け予定です。
ご支援いただいた皆様には、進捗状況を随時報告し、プロジェクトの進行を共有していきます。今回の支援金は、以下の通り使用予定です。 本ブランドは、終わることのない「畑のロス」に向き合うために、一筆箋から始まりノートやポストカードなどのアイテム展開を検討しています。
将来的には、パンフレットや名刺、包装紙など、農家が使用する紙製品の数%を作物で作る循環を作りたいと思っています。
⚫︎農産物の保存のための設備導入 ⚫︎新商品開発 ⚫︎マーケティング活動
このプロジェクトでは、畑のロスに向き合い、農産物を無駄にせずに活用する取り組みを行っています。私たちの想いに共感いただき、ご支援いただけると大変嬉しいです。一筆箋のリターンを通じて、私たちの活動を広め、多くの皆様に畑のロスの問題を知っていただきたいと思っています。どうぞ、よろしくお願いいたします。
松原 好佑 / 発起人
まつばら農園6代目 / 株式会社BIRDCALL FIELD 代表
『食は人の心を豊かにする』がモットー。
食に救われ、大嫌いだった農業が楽しいことに。
農業の魅力・可能性を発掘発信していきます。
www.instagram.com/kosuke._.matsubara/?hl=ja
中山英樹 / たのしむ農家
四十八瀬紀ノ川ファミリー 代表
キウイや柿、ネーブルオレンジなどを生産。
いち農家として、かつ農家の枠を超え、常に先駆けたチャレンジを続けながら、
地域の活性化を目指しています。
www.instagram.com/amaboshi_fruits/
成 fa r m / 松嶋 成俊
naru farm代表
フルーツ王国紀の川市の地で、いちじくや旬に応じたフルーツを栽培。
自分達が手がけた作物をおいしいと言っていただける全ての人に感謝をしながら、
これからも農業に努めていきます。
上田 崇史 / アートディレクター
STAND INC.代表取締役
和歌山県紀の川市出身
クリエーティブの力で生まれ故郷の魅力を高めたい!
紀の川市の畑のロスの実情を目の当たりにして、
いてもたってもおられず参画。
小鉢 ひろか / 社会派料理コンサルタント
株式会社kobachi 代表取締役
廃棄予定の野菜3tを料理に変えた、通称「捨てない料理人」。
フードロス解決型商品開発を得意とする
松原さんの想いに心打たれました!
桃尾 郁 / photographer,videographer
和歌山県にて2021年に開業後、関西を中心に全国各地の地方を舞台に撮影・制作を行う。
どのような題材でも優しさや強さを汲み取り美しく写すことを大切にします。
この度は「のうかのしゅくだい」が掲げる想いに賛同し参加させていただきました。
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