この度、2回目のクラウドファンディングを行う「能登の古民家 TOGISO」です。
1月に実施したクラウドファンディングでは大変お世話になりました。能登半島地震により被災した古民家宿の再生を目的としたプロジェクトでしたが、皆さまから受け取った支援の他、金融機関から1,500万円の融資を受けて修繕・改修工事を進めた結果、TOGISOは何とか宿としての営業を再開することができました。スピード感を持って動くことができたのは皆さまからの温かい支援や励ましの言葉のおかげです。本当にありがとうございました。
「能登の古民家 TOGISO」は現在も輪島や門前など奥能登の復興支援に協力くださる方々の拠点として活用されています。震災で失ったものは沢山ありましたが、それでも前を向いて取り組めているのは皆さまのおかげです。
今後も能登全体の復興に向けて活動を継続していきます。
TOGISOのある赤崎集落でも日常を取り戻すために住民が一丸となって動いているのですが、復興のための片付けで大量の輪島塗の漆器が廃棄されている現状を目の当たりにしています。
蔵に保管されている漆器はおよそ100年ほど前の品が多く、昔の職人が仕上げた逸品です。今では大変貴重な国産漆が使われています。
これらが活用できる場がなく無造作に捨てられているため、なんとか有効活用できないものかと考えていました。
ただ有効活用するだけではなく、能登全体に広がりが生まれるような商品を考える必要がありました。
・輪島塗を広めることができ、既存のアーティストの作品と競合しないこと
・歴史と地域性を伝えられる物語があること
・甚大なダメージを受けた輪島塗の工房・職人に仕事を提供することができること
私も作家さんがつくった輪島塗のお椀を日常的に使っていますが、メンテナンスには少し気を使うため、それが愛着へと変わっている面もあります。蔵に保管されたままになっていた漆器は、食洗機で使えなかったりと現代の暮らしには少し合わない実情があり、毎日食器として使うには少し手間がかかってしまいます。
ランプシェードであれば基本的にはメンテナンス不要で、日々の暮らしのなかで身近に輪島塗を感じることができます。
輪島塗の職人さんに協力していただき複数のプロトタイプが完成しています。
能登半島地震の影響で工房や作業場が不安定な状況になっているため量産はできないのですが、生産体制を整えつつ商品化に向けて動いています。
蔵出しの輪島塗漆器を活用したランプシェードであれば、下記の3点を実現できます。
・能登らしい素材を活かせる
・素早く流通させられる
・希少価値が高い
元が高級漆器ですから質感も触感も優れています。光を透過しないのでスポットで光を当てることができ、色合いや雰囲気から和の空間にも馴染む商品となっています。
15,000円 = ありがとうメッセージ + 輪島塗ランプシェードセット(E17LED電球・真鍮削り出しソケット・1mのコード付き)
5,000円 = ありがとうメッセージ
3,000円 = ありがとうメッセージ
※およそ100年前の漆器のため機能には影響のない汚れや傷があるかもしれません。ご了承ください。
※リターンはお椀タイプをベースに考えていますが、予告なく変更の可能性があります。ご了承ください。
※灯具は国産品でPSEマークを取得済みです。
※輪島塗は紫外線に弱いです。極端に太陽光が当たる場所への設置はご遠慮ください。
2024年8月31日 クラウドファンディング終了
2024年9月〜10月 商品の制作
2024年11月〜 順次、リターン発送
資金の使い道
設備費:約200万円
人件費:約100万円
集めた支援金は商品開発のための人件費・原価の他、TOGISO運営や復興のための人件費、改修・設備費として活用させて頂きます。
志賀町の赤崎集落には1930年代に建てられた古民家が連なる美しい街並みが残されています。昭和初期に遠洋漁業で財を成した地域でしたが、火事で集落が消失してしまった過去があります。
消失した家々は一斉に建て替えが行われたため統一感を持ち、日本でも有数の美しさを誇る街並みとなっています。赤崎住民の日々の営みと努力の積み重ねで、80年以上経った今も変わらず当時の景観が維持されています。これほどまでに美しくリズミカルな街並みを国内で見たことはありません。
当時の家が当時のままに残る貴重な事例と考えています。
文化財として登録されている訳ではありませんが、景観条例に合わせた新建材で建てられた家は皆無です。宿場町のように観光目的で修復された家もありません。暮らしに根付いた家と文化が赤崎にはあります。
時は流れ、漁師だった方は船を降りました。船小屋は駐車場に転用されているため通りに停まっている車が少ないことも気に入っています。散歩をするだけでタイムスリップしたような気分になります。
しかし多くの地域と同様、高齢化と空き家の増加が深刻になってきています。私たちはTOGISOを起点として、この集落を次の世代に残していくことを目指しています。
プロジェクトに興味をお持ちくださってありがとうございます。
2017年にTOGISOになる物件に出会ってから今まで、赤崎集落の保全活動を行ってきました。文化財にも指定されず観光地でもないからこそ、素朴な能登の暮らしが昔のまま残っている稀有な場所だと考えました。「誰かがやらないと、この美しい景観が消滅してしまう」そう考えて活動してきました。
個人の活動のため亀のようなスピードではありますが、それでも確実に一歩ずつ未来へと駒を進め、東京で働いたお金を能登の集落維持のためにブッ込む生活を続けてきました。
毎日を楽しそうに暮らす赤崎集落のみなさまに、どれだけ力をいただいたことでしょう。勝てない自然に挑み、負けていない能登のみなさまに、どれだけ励まされたことでしょう。
今回のクラウドファンディングは能登の方々に諦めない姿を見ていただく機会とも考えています。震度7で被災しましたが志賀町赤崎では地盤が良かったため建物は倒壊せず、街並みも残っています。まだまだやれる、なんとかできる。修繕の次のステップとして自力での集落再生を目的に、いち早く復興に向けた狼煙をあげようという狙いもあります。
能登の冬は厳しい環境です。雪・風・寒さ。厳しい自然に負けない暮らしを続けてきた能登の方々だからこそ、春を待つ喜びも知っていると考えています。
ここ数年で近隣の空き家を数件譲っていただきました。当初の予定では、カフェ・パン屋・レストラン・立ち飲み屋、カラオケスナックなどに転用して、景観を維持しつつ歩いていける範囲で集落のみなさまも訪れた観光客も楽しめる街をつくっていく予定でしたが、想定外のできごとが起こってしまいました。
今後は近隣の空き家を修繕して支援基地として活用した後で、復興が落ち着いたタイミングで移住者の受け入れ先として整えたり、当初の計画のように自分好みのお店を誘致していこうと計画変更を考えているところです。
ちゃんとやりますので、応援よろしくお願いします!
山形県出身、新宿区在住。 2017年、インターネットで見つけた能登の古民家に一目惚れ。30年ほど空き家だった豪勢な家は継ぐ人がいなければ解体する流れだったため、赤崎の景観と文化を後世に残すために購入を決意。少しずつ手を加え、2020年に赤崎集落唯一の宿泊施設「能登の古民家宿 TOGISO 」として運営を開始。 以降の夏はTOGISOに滞在し、リモートで働きながら昼休みに海に潜って魚を突いて晩ごはんの調達をしていました。東京で働いて得た資本を能登の赤崎集落に投資し続けています。赤崎での仕事は自分がつくり、赤崎の価値は自分で築きたいと考えています。
<募集方式について>本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
もっと見る進捗の報告とありがとうのメッセージ。
2024/10/19 22:29ご支援者のみなさまへ。能登の古民家宿 TOGISOの佐藤です。今回は進捗の報告とありがとうのメッセージをお送りさせてください。まずは進捗の報告から。【1】クラウドファンディングのリターン対応順次、クラウドファンディングのリターン対応をさせていただいております。ランプシェードは加工が終わったロットからご支援をいただいた順番に発送を行っておりますので、到着をお待ちいただければ幸いです。11月の初旬には前倒しでお届けできると思います。【2】海沿いの納屋の改修10月初旬に石川高専のボランティア団体「風媒会」のメンバーと「被災地にクライマーを送る会」の方々、諏訪の大工・古澤さんの力を借りて、海沿いの納屋の改修を進めました。まだ工事途中ですが風情ある絶景スポットができましたので、訪れた際には日本海に沈む真っ赤な夕日をご覧ください。【3】北前船の船主の家・蔵の片付け震災後にこ゚縁をいただき、北前船の船主の家を譲っていただきました。およそ40年ほど手つかずだった蔵の片付けに着手しました。明治時代のお猪口など珍しいモノが出てきていますので、整理ができたら活用を考えていきたいです。【4】ボランティアハウスの活用TOGISO近くのボランティアハウスも拠点として使われ、少なからず能登の復興に役立っていると感じています。中にはクラウドファンディングの支援だけではなく、実際にボランティアハウスに滞在しながら災害ゴミの片付けなど協力をしてくださった方もいらっしゃいました。残念ながら震災前の日常を取り戻すことはできてはいないのですが、前を向いて進めているのは、みなさまからのご支援と応援のおかげだと実感しています。地震や豪雨の風化せぬよう、心の片隅で能登のことやこのプロジェクトのことを想ってくださるだけで涙が溢れそうになります。みなさまの気持ちが活動の原動力となっています。おかげさまでTOGISOは通常営業を行うことができておりますので、是非、能登の今を見に訪れてみてください。いつも応援して下さって、本当にありがとうございます。引き続き、よろしくお願い致します。 もっと見る
リターン発送開始のお知らせ
2024/10/09 08:45みなさま、お待たせしております。当初の予定では11月からのリターン発送を予定しておりましたが計画が前倒しでき、10月8日より輪島塗ランプシェードの発送を開始しております。職人から納品されましたらご支援をいただいた順に発送しておりますので、お時間をいただく方もいらっしゃると思いますが、どうぞご了承ください。届いた方は #輪島塗のある生活 のハッシュタグで写真を投稿してもらえると嬉しいです。第二弾のランプシェードも作成中でクラファンのサイトで購入予約できますので是非ご覧ください。https://camp-fire.jp/projects/794220/viewそれでは、引き続きよろしくお願いします。 もっと見る
クラウドファンディングが終了しました
2024/09/01 07:58クラウドファンディングが終了しました。みなさま、ご支援ありがとうございました。最終的に73名の方よりご支援を受け、903,500円が集まりました。人生初の商品開発となりましたが、多くの方に興味を持っていただけて嬉しく思います。支援金は商品の制作費としてだけではなく、ボランティアハウスやTOGISOの運営・修繕費用としても活用させていただきます。また、リターンでご提供予定の初期ロットについては既に製作に着手しておりますので、予定通り11月にはお手元に届けることができると思います。期待してお待ち下さいませ。TOGISOのカフェスペースに、お届けするランプシェードを展示・活用しています。お近くの方は是非ご覧になってください。さて、話題は変わりますが先日、海沿いの納屋をDIYで改造して夕日スポットをつくりました。日本海に沈む夕日をビールを飲みながら眺められる場所ができました。ちょっと遠いかもしれませんが、TOGISOにもお越しください。今の能登を見て、変わらない自然を見て、何かを感じていただければと思っています。この度はご支援ありがとうございました。みなさまの優しさが本当にありがたかったです。引き続き、明るい未来を見て進んでいきますので、応援よろしくお願い致します。能登の古民家宿 TOGISO 佐藤 正樹 もっと見る
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