3月18日、メイプルイン幕張の研修室において行われた休眠預金活用事業の成果報告会で、はこぶねを代表して発表してきました。(写真は副代表のスヨン)
「休眠預金活用事業」とは、10年以上取引のない預金(休眠預金)を、社会課題(子ども・若者支援がその一つ)の解決や民間公益活動の促進のために活用する制度をいいます。はこぶねは2021年6月から2024年1月までの3年間、この事業の実行団体でした。
2020年の冬、はこぶね事業に行き詰まっていた代表の大藪と私(スヨン)は、関わっている若者たちにたくさんの大人が友達になってくれたらいいね、という思いから、天から降ってきたように「オトモダチ作戦」という言葉が二人の頭に文字化されたのを覚えています。(この作戦に関する詳細は、はこぶねのホームページをご覧いただけると幸いです。https://hakobune201705.net/otomodati-mission)
2021年から3年間、はこぶねが実践してきた「オトモダチ作戦」は、ボランティアを集めて、児童養護施設にいる小学生を対象にした遊びを月1回行い、定期的な訪問でボランティアの名前・顔を覚えてもらうのが狙いです。そして彼らが中高生になって、児童養護施設の外で行われるイベント(例えばBBQ)に招くことができたら、今度は居場所に来てもらい、もっとたくさんの大人のボランティアと時間を過ごし、社会に出るための備えをするというものです。
この間、若者25人が述べ数591回はこぶねの居場所を利用しており、その大部分の若者は困った時に愚痴が言える、信頼できる「オトモダチ」がいる状態に至りました。彼らは「オトモダチ作戦」の一連の過程を経験した若者です。一方、いまだ数名は「オトモダチ」と言える相手を持っていません。この数名は、当団体と10代後半になってから知りあった若者であり、何らかの理由で居場所の利用回数も少ないことがわかっています。このことから、「オトモダチ作戦」の成果には、若者と知り合った時期が影響を及ぼしていること、また居場所はこの活動において重要な要素の一つであるということを再確認することができました。
助成金が終わって今は、地域の方々の支えによって居場所が与えられ、事業を続けることができています。「居場所のリフォームプロジェクト」と名打ったクラウドファンディングを通して、社会の課題を一緒に解決していこうと賛同してくださる方々の存在を確認できることは何よりの幸いです。活動報告を通して、何がどのように変わっていくのかを見届けていただきたく、引き続きご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。