今日も三輪代表からのメッセージです。今週末のバスツアーについてです。
2月12日「インクルバスツアー」
2月17日に群馬県立館林美術館で、見える人、見えない人、見えにくい人と一緒にワークショップを開催します。館林美術館は群馬でも東の端にあり、群馬県民でも少々足の不便な場所にありますので障害者の方々の足となるよう、大型バスを新前橋、高崎、伊勢崎を停留所として動かす「インクルバスツアー」を企画しました。このバスには一般の方も無料になっておりインクルーシブアートとしての試みでもあります。
去年から取り組んでいる文化庁委託授業において障害者の方が美術館で鑑賞するためのアテンドの研究をしてきましたが、大事なことに気づきました。レストランで例えるならばテーブルクロスをはり、お皿を並べ、フォークとスプーンを磨き、美味しい料理を用意してもお客様がいらっしゃらないとことは始まりません。それと同じく美術館に障害者の方が美術鑑賞に行きたいという気持ちを引き起こす努力が必要だと感じました。過去に視覚障害者に美術はいらないという時代が長くありましたに
で、急に美術館でいらっしゃい、いらっしゃいと叫んでも簡単に足を運んではくださらないと思います。ましてはほとんどの視覚障害者は同行援護という介助者をともなって美術館に行くのでお金がかかります。そうまでして美術館に行きたいという人はまだまだ圧倒的に少ないと思います。だからこそのインクルバスツアーなのです。美術館への階段を一歩昇るために0.5段の慣らし運転のようなものとしてインクルバスツアーをとらえて頂ければありがたいです。
今後インクルバスツアーは拡大していく可能性があります。芸術は美術館だけで鑑賞が行われるものではありません。博物館でもよし、社寺仏閣でも良し、演劇鑑賞でもよし、ゆるく障害者の方に文化活動を体験して頂きたいです。そこには私の個人的な思いも眠っています。家族だけで私を連れて旅行するよりも大勢の中に私のような人間を混ぜて頂き皆さんが変わりばんこで私の手を引いて頂ければお互いの新しい体験という付加価値もついて予想外の旅行になると思うのです。皆さんのご意見を伺いたいです。
まずは2月17日のバスツアーを決行したのち、ご報告をさせて頂きます。