いよいよ最終の活動報告になります。三輪代表からのメッセージで締めたいと思います。文中に出てくる福西さんというのは今日まで活動報告を上げてきたわたしのことです。いやあ、大変だった。でもみなさんのおかげで何とか最後まで来ました。わたしからもみなさまにお礼申し上げます。ありがとうございました!では、三輪代表のメッセージです。「ありがとうございました。まだまだ続きます」皆さんこんにちは。三輪途道です。2ヶ月に渡りクラウド・ファンディングにご協力いただき、誠にありがとうございました。福西さん、おつかれさまでした。私もまめにブログを上げたいと思っていたのですが、ブラインドタッチをいまだにマスターしておらず、介助のおばちゃんのお尻を叩きつつキーボードを打ってもらうために、やっとこさのブログになってしまい、申し訳ありませんでした。先日からお伝えしています通り、このクラウド・ファンディングは、われわれ一般社団法人メノキのホームページに移行し、「勧進88-みんなとつながる上毛かるたと一般社団法人メノキの活動協賛」としてまだまだ県内を行脚して参る所存です。われわれのメノキの活動は、「インクルーシブアート研究」として、障害者の方が美術・美術館を楽しむために必要な、アテンドおよび鑑賞するための様々な工夫を研究していくことがひとつ。そして「触察研究」として、今回の上毛かるたを含め、見えない人が手で触れることで事物を理解することができるように研究を重ねていく活動が柱となっております。言うまでもなく、派手な活動ではありませんので広く皆さんに知ってもらうためには時間がかかると覚悟しております。助成金頼りのところも正直ありますが、活動を続けていくためには自力操業の手段や積極的に企業に協賛を呼びかけていく作業をつづけていかなくてはならないということを肝に銘じております。今回のみんなでつながる上毛かるたですが、紙媒体の立体コピーとUV印刷を駆使した普及版の研究もしていきたいと思っております。とりあえずは、木彫をベースとした半立体のレリーフ型の触察のカルタから始めた今回の活動は、今年の夏の、点字図書館を中心としたまゆだまネットによる視覚障害者の世界を知ってもらうためのイベント、まゆだまネットフェスタまでに一区切りをつける予定です。しかし、そこで終わりにするつもりはありません。多分もう一年かけて、普及版の紙媒体になった「みんなとつながる上毛かるた」を皆さんにお見せできるようになるのではという予感がします。まあ、期待しないで待っていてください。ではでは皆さん、引き続き一般社団法人メノキへのご支援をよろしくお願いいたします。福西さん、頑張ってね。皆さんありがとうございました。
触察 の付いた活動報告
いよいよ残り10日となりました。このキャンプファイヤーさん以外でも直接銀行口座に振り込んでいただいているものと合わせて、現在50%近いところまでは来ました。残り半分、どうかみなさんのお力で、100%に到達できますよう、お願いいたします。「このみんなとつながる上毛かるた」がテーマにしている触察ということは、日本ではまだあまり知名度がありませんが、新しい芸術の鑑賞の仕方や、対話のあり方や、感覚を共有することなど、さまざまな可能性を持っています。少しずつ日本でもさまざま取り組みが出てきています。→イタリアの美術館から着想 遺物に触って古代を体感、視覚障害者が楽しめる企画展→”触”って ”察”する 3D模型で視覚障害者を支援 福岡現在、三輪代表が参加している館林美術館のこともつい先日朝日新聞で触察の取り組みとして紹介されています。→美術作品に触って鑑賞、広がる「触察」 目で見るより感じる立体感今回のこの「みんなとつながる上毛かるた」のプロジェクトのユニークなところは、こういった先進的な取り組みを、群馬県のローカルな文化資源である上毛かるたと結びつけているところです。残り少ない日数になりましたが、どうかご支援、またお知り合いの方たちなどへの情報共有、SNSなどでの情報拡散、ぜひよろしくお願いいたします。https://x.com/issya_MENOKI/status/1759734115098890704?s=20https://www.facebook.com/issyaMENOKI/posts/pfbid02nkKBjFTVN1LNVA36ckbxjNPndYTj9PtV1pVuGrx6xK1ucL8C1f3KiUnGjB4seYXl
なかなか、群馬県外の人に伝わりにくい、「みんなとつながる上毛かるた」の面白さや意味なのですが、先日、県外の方たちにご案内する機会がありました。みなさん、口々に、触ってみてはじめて、面白さがわかった、というふうにおっしゃっていました。そうなんですよ。なかなか文章と写真だけだと伝わらないんですよね。とはいえ、みなさんが楽しんでいらっしゃる様子がとてもいい感じだったので、許可をえて写真を掲載させていただきました。触れることで、何かのイメージをつかみとる-それは、結構あたまを使うのですが、普段使っているところと違う部分を使う感じで、それがなかなか新鮮な感覚なんです。このかるたは、視覚障害の人を助けるためのもの、と思っている方もいるかもしれませんが、実はそうではないんです。もちろん、視覚障害の人が楽しむことができる、ということは大きいのですが、触覚を通じてイメージを把握することの面白さ、新鮮さを多くの人に知ってもらう、ということが大きな目的なのです。その体験には、ちょっと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、新しい芸術の創作や鑑賞のあり方や、共生社会のためのいろんなヒントが詰まっているように思えるんです。いよいよクラウドファンディングの期間も残すところ2週間足らず。ぜひ、この新しい体験をご理解いただき、ご支援、また情報の拡散をよろしくお願いいたします。
昨日、群馬県立盲学校の寄宿舎で行われた、みんなとつながる上毛かるたの体験会を見学させてもらいました。昨日の活動報告で紹介させていただいた、多胡さんが主催している課外活動で、見えない生徒さん、見えにくい生徒さんと、先生たちが参加して、みんなとつながる上毛かるたを使って、ゲームをしたり、感想を言い合ったり、とても楽しい時間をみんなで過ごしました。印象的だったのは、生徒さんたちだけでなく、先生たちもとても楽しそうだったことです。触ることで何かを読み取り、それを言葉を交わしながら共有する。普段、見ることだけで理解しているつもりのことが、触ることを通じて、違う感覚での理解が立ち上がり始める・・・それは初めは、なかなかすぐに伝わらなかったり、わからなかったりするのですが、一緒に言葉を交わす人がそこにいると、お互いの感じ方を共有することで、未知の「理解の仕方」が少しずつ開けてくる。それはなかなか新鮮で、ちょっと不思議で楽しい感覚なんです。「上毛かるた」自体は、群馬の固有のものではありますが、「みんなとつながる上毛かるた」を通じて開けてくる「世界の手触り」を共有する体験は、視覚障害の人たちのことだけに限らず、多様な人が生きているこの社会にとって、とても大事な感覚だと思うんです。三輪代表は、触察はコミュニケーションなんだ、ということをよく言います。彼女が上毛かるたを立体にして視覚障害の人と健常者が一緒に遊べるものとして作ろうとした時、初めは、勝ちか負けか、すぐ情報が伝わるかそうでないか、という点を主に考えていたけれど、実は要点はそこではなくて、このかるたを通じて対話をすることこそが、大事なんだ、と気付いたそうです。群馬県外の人にとって、上毛かるたは未知のものかもしれません。でも、群馬県の人と触察を通じて対話する機会があったら、多分不思議な世界の奥行きが感じられてくるのではないでしょうか。なかなか、文章や写真だけでは伝わりにくいのですが、ぜひ、機会がありましたら、群馬県立館林美術館で実物に触っていただいて、そばにいる人と対話してみて欲しいのです。このプロジェクトの意味がわかっていただけるのではないかと思います。
映画「手でふれてみる世界」の岡野晃子監督からご支援と応援メッセージをいただきました!岡野監督には、先日の群馬県立館林美術館のヒューマンビーイング展の「手でふれてみる世界」上映にも来ていただき、三輪代表と楽しいトークもしていただき、さらにご支援と応援メッセージまで!本当に感謝の言葉が見つからないほど、ありがたく、勇気づけられます。2月11日の活動報告にも書きましたが、映画「手でふれてみる世界」は、われわれにとって、深い学びに満ちた映画で、見えない人・見えにくい人たちと芸術を通じて世界を共有するヒントに満ちていました。またトークでも、岡野監督と三輪代表によって語られる触察についてや、ユニバーサル・ツーリズムなどについても今後のメノキの活動に刺激になることばかりでした。その岡野晃子監督からのメッセージです。どうぞお読みください。------------------------群馬県民にとって身近な文化である「上毛かるた」。見える人、見えない人、すべての人がともに楽しめる改良版の制作と普及活動を行うというプロジェクトは、子どもの頃から、障害のある人もない人も共存するユニバーサルな社会に触れる、大切な活動です。群馬県民であり、自身も幼少期から「上毛かるた」に親しんできた彫刻家・三輪途道さんが土地の記憶と愛を込めて、改良版を制作しています。日々の暮らしのなかでその土地の文化に触れることを可能とする「上毛かるた」の普及が、社会の未来である子どもたちの健やかなアイデンティティを育むと信じ、応援します。岡野晃子(キュレーター・映画監督)-------------------------