4月20日に、春祭りが行われました。
例年の春祭りは、毎年人形を作り、飾りつけた酒垂神社と対岸の白山神社の大きな曳山に子どもたちを乗せ、木遣歌に合わせて、たくさんの人で引っ張りながら町中を練り歩くものです。
酒垂神社と白山神社の御神輿も町を御幸し、たがいの神社で神事を行います。
今年の春祭りは、「ちょんこ山祭り」として、縮小した規模で行われました。
「ちょんこ」とは「小さい」という意味です。その名の通り小さな曳山を、子ども達が引いて町を練り歩く、今までにない行事になりました。
神事を社殿で行い、有志による炊き出しや、屋台の出店もあり、規模は小さいながらもちゃんと「祭り」で、心なしか町も浮き足立っていました。
まだ道はガタガタで、崩れた家もそのまま。まだまだ100%で祭りをできる環境ではありません。ですが、遊び場所や運動場所も減ってしまった子ども達が楽しそうにしていましたし、大人たちにも笑顔があり、辛い状況下にあっても頑張って文化を続けていくことの意義だと感じました。
過去の震災から学べることがたくさんあります。祭りのある地域の復興は早いと言われています。
完全開催でなくても祭りを続け、できることから一歩づつ日常に近づけていくことが、能登らしい復興の足取りなのではないかと思っています。