ご支援いただいた皆様へ松沢漆工房の松沢です。能登半島地震により休講が続いていた輪島漆芸技術研修所が10月から再開することに伴い、今野風花さんが9月中旬に輪島に戻ることになりました。皆様からのご支援のおかげで、4月から花巻市での漆の修業と仕事を継続することができました。岩手日報の記事掲載で今野さんのことを知った陸前高田市役所の方から、東日本大震災津波により流出した文化財「旧吉田家住宅」の復旧工事を手伝って欲しいと依頼をいただき、内装の木戸の漆塗り作業に携わっていただきました。今野さんにとってこのような大きなものの漆塗りは初めてでもあり、また、同じ気仙地域の出身として地元の文化財修理に関わることができたことは得難い経験ですとおっしゃっていました。吉田家住宅はまだ復旧工事中ですが、完成の際にはぜひ今野さんの手掛けた漆塗りをご覧いただきたく存じます。あらためまして、皆様にはお心のこもったご支援をいただき、厚く御礼を申し上げます。岩手と能登での大災害を乗り越え、漆芸という共通点で2つの地域をつなぐ今野さんの活動をこれからもご支援いただければ幸いです。