はじめに
私達iGEM Grand Tokyo は日本代表の高校生チームとして合成生物学の国際大会iGEM 2024に出場します。同世代の中でも「尖った」高校生達で、世界に新たな価値をもたらす研究をし、最優秀チームに贈られるGrand-Prizeを目指しています。
合成生物学とは
合成生物学とは細胞内で働くタンパク質やDNAをロボットの部品のように捉え、微生物の遺伝子を組み替えることで様々な機能を持つ細胞を人工的に作り出す研究分野です。微生物を特定の物質に反応させるようにしたり、物質を産出させることにより、現在人々が直面している様々な社会問題への新たな解決策を模索していくことができます。例えば、糖尿病治療に用いられる「インスリン」など、多くのタンパク質医薬品の製造を可能にしています。
iGEMとは
iGEM (the internationally Genetically Engineered Machine competition)は合成生物学の世界大会です。参加チームは自由に解決したいテーマを選び、その研究及び社会的インパクトを検証する活動に取り組みます。大会では高校生・大学生・大学院生を含めた3つの部門があり、毎年 11 月に行われるコンテストにて約6000 人の参加者とともに成果を発表します。
昨年は我々と同じ日本の高校生連合チームが参加し、総合優勝、並びに三つの特別賞を受賞し様々なメディアで取り上げられるなど、大きな反響を呼びました!そのうちの複数人をアドバイザーとして加えた新体制チームiGEM Grand Tokyoは、昨年の快挙を越え、より一層世界を動かしていくような成果を生み出していくことを目指しています。
▽▽▽iGEM公式ページ▽▽▽
iGEM Grand Tokyoとは?
東京を中心に全国から集まったiGEM 2024へ出場するチームです。SNSを通じて集まった、個性あふれる高校1〜3年生13人と昨年の最優秀賞を獲得したJapan-Unitedなどからのアドバイザー5人で構成されています。ほとんどのメンバーが
・東京大学や千葉大学、国立情報学研究所で研究を行う「GSCプログラム」
・New York Science Academyでの研究等、国際的なプロジェクト
・Standford大学主催の起業プログラム
で活躍しており、それぞれが専門とする得意分野を極めた高校生たちが集まっています。互いの強みは違えど、全員が「世界一」を獲得するという共通の目標を持ち、それぞれの個性を活かしながら活動しています。
私達の目標
メンバーそれぞれの専門・得意分野は違えど、私たち全員の目標はここにあります!
それぞれの個性を活かしつつ合成生物学に対する理解を養うことで、将来科学の前線に立ち、世界を創っていくような人材へ成長することを志します。
納豆を研究テーマに世界に新たな価値をもたらす研究をおこない、私たちの目標はIGEMのチームの中で最も栄誉のある賞「グランドプライズ」を獲得することです。
研究テーマ
日本を代表する伝統的食品「納豆」。我々の活動は納豆の抗菌作用について研究するだけでなく、納豆の魅力を世界に発信する点でも優れています!納豆の未知な可能性を模索し、広めていくことを目指します。
我々が着目するのは日本の伝統的な食材である「納豆」の可能性です。納豆から抽出したペプチド(成分)には、以下のようなさまざまな効果が示唆されています。
①食中毒予防効果、防腐剤としての利用(サスティナブルな食品保存料としての応用)
②高血圧予防効果
③アレルギー抑制効果、アトピー治療としての利用
④プロバイオティクス効果、腸内環境を良好に整える効果
Grand Tokyoでは、今様々な先生方とご相談させていただきながら研究計画を立てています。
我々は合成生物学を利用して納豆のペプチドを生産する手法を確立し、納豆のポテンシャルを最大限引き出しつつ世界に日本の食文化を広めることに貢献していきたいです。
活動のスケジュール
大まかな活動は以下のようになっております。
3~4月:資金調達+基礎知識・技術の底上げ
膨大な参加費用や、渡航に必要な資金をクラウドファンディングや、企業へのアプローチにより集めさせて頂きます。また実験を開始するまでの期間、合成生物学に対する知識を上げるため練習実験や、過去のプロジェクトの輪読会を他のチームとの合同で行うなど、基礎知識・技術の底上げを行います。
4~7月:関連企業へのインタビュー、合成生物学の教育活動等アウトリーチ活動
「HumanPractice」と呼ばれる活動において、大学の先生方や関連企業にお話を伺い、フィードバックを得てこのプロジェクトと社会の関わりを調べたり、社会実装を想定した際に影響を及ぼすと考えられる人達に、意見を伺うなど、社会との関わりを調べます。
また、教育活動として、中高生に向けた遺伝子組み換えの実験教室を開く事や、小学生に合成生物学についてワークショップを開く事も予定しています。
7~9月:本実験
研究指導官にもなって頂いている立教大学の末次正幸教授のご協力により研究室をお借りし、プロジェクトの実験を進めます。その他にも「dry実験」とも呼ばれるモデルの構築や、ソフトウェアの開発を行います。
9~10月:追加実験、ウェブサイトの作成
全ての活動を記録し大会審査に出すためのサイトを制作します。他にもプレゼンテーション練習などを行い10月23〜26日にパリで行われる、本大会(Jamboree)に向けての活動を中心に行います。
※Jamboreeとは、各チームが行ってきたプロジェクトをプレゼンする場であり、ここでチームが審査されます。2024年度はパリで開催予定です。
資金の使い道
皆様からご支援いただいたお金は以下のような用途で使わせていただきます。
以下、実際のiGEMウェブサイトのUSD表記の費用を日本円に換算しています。(3/20時点のレート)
大会に参加するためには、大会参加費、Grand Jamboree登録費、研究費、渡航費など多くの資金が必要です。
我々は目標を大きく3つに分け、クラウドファンディングを行わせていただきます。
[第一目標]
大会初期登録費:約90万円 ←今はここのために支援を募集させていただいています。
もし、第一目標を超えたご支援をいただけた場合は以下の用途に使わせていただきます。
[第二目標]
研究試薬+パリ大会参加費用: 計175万円
[最終目標]
(メンバー人数分の)パリ渡航+滞在費: 計316万円
リターンについて
もしご支援をいただけます場合には、感謝の気持ちを込めたリターンを何点かご用意させて頂きました。
・ステッカー
富士フィルム株式会社様のお力のもと、我々のチームロゴを入れたステッカーのリターンをご用意させていただきます。チームロゴは、デザインが大好きなメンバーが熟考して作成したものです。東京タワーと桜がモチーフにされております。
・大会報告動画
2-10月の高校生が全力で青春をかけて挑んだ大会の軌跡をまとめた報告動画(約20分)をお贈りします。チームが行った活動やパリ大会での裏話など、メンバーの視点からでしか見られない映像をお届けします。(イメージ図)
・メンバーによる感謝の通話
大会期間後(または期間中)、その結果報告と感謝をお伝えする場として30分程度お話させていただきます。パリに行った高校生が感じたことや成長したことについて、自由にご報告させていただきます。
・Tシャツへのお名前の記載
パリ大会、活動期間中にメンバーが着用する衣類にお名前を記載いたします。(イメージ画像のお名前の欄)
チームメンバーのご紹介
私達のチームのメンバーを一部ご紹介いたします。
PI(研究指導官)のご紹介
プロジェクト応援者さまからのメッセージ
Grand Tokyoのリーダーから皆様へ
初めまして、Grand Tokyoでリーダーを務めております、梶川詩織と申します。現在Grand Tokyoは10月の大会に向けメンバー全員が一丸となって、研究者の方との議論・イベント開催の準備など日々の活動に奮闘しています。
iGEMはアメリカの大会という事もあり、円安の影響を大きく受けています。しかし、世界で活躍することは、自分たちの糧となるだけでなく研究者を夢見る全て中高生に希望を届けることでもあると信じています。
私達は、家庭環境・財政状況に関わらず純粋に科学が大好きなメンバーで構成されています。
そういう想いから今回クラウドファンディングを実施することを決意しました。
クラウドファンディングでは資金面でのお願いをするばかりですが、資金・知識・技術面でのご支援も心からお待ちしております。
どうか共感していただける方がいらっしゃいましたらお力添えを宜しくお願い致します。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
また、プロジェクト内のメンバーが未成年であるためCAMPFIREの規約に則りプロジェクトオーナーは保護者です。
最新の活動報告
もっと見るVlogを作成しました!!
2024/09/03 23:17こちらの活動報告は支援者限定の公開です。
[身近なDNAを観察してみよう]中高生向けの実験教室を開催致しました
2024/06/30 22:47先日、株式会社リバネス(Leave a Nest)さん本社のラボをお借りし、中高生向けの実験教室を開催いたしました。iGEMの評価軸の一つである、合成生物学を広める活動、すなわちEducation活動の一環です。中学1年生から高校1年生までの参加者7人とGrand-Tokyoのメンバー7人が納豆菌とブロッコリーのDNA観察実験を行いました。参加者全員で納豆の扱いに苦戦しながらも、DNA抽出後PCRと電気泳動を無事行うことができました。昨年の高校生チームが開催していた実験教室のアットホームな雰囲気に惹かれて今年のiGEMに参加を決めたメンバーがいたため、私たちも参加者との距離が近くなるよう、和気あいあいとした雰囲気で開催することを意識しました。<参加メンバーの感想>梶川 詩織実験教室を開催することは参加者だけでなく主催者の学びにもなることを肌で体感しました。例えばピペットの扱い方や、限られた時間の中で参加者を誘導してテキパキと実験を進める経験を通じて夏に行う本実験の練習できたと思いますし、参加者の視点に立ちながら分かりやすい配布教材をつくる中で自分たちの理解不足があるところに気づくきっかけを作れたと思います。また、今回はアンケートを2回とりましたが、事前アンケートでは元々全員が「わからない」と答えていた電気泳動の仕組みが、事後アンケートでは各参加者が「理解できた」と回答していたことが非常に嬉しかったです。自分たちが時間をかけて準備した言葉で何かを伝えることができた、この経験を忘れることはないと思います。8月にも実験教室の開催を予定しているので、よりレベルアップした企画をお届けしていきたいです。この実験教室の開催にあたり、試薬の分与、器具の貸出にご協力してくださった指導教官の末次研究室様、場所を提供してくださったリバネス様に感謝申し上げます。 もっと見る
Note投稿を開始しました
2024/04/20 16:30こんにちは!iGEM Grand Tokyoです。先日、目標金額の50%を達成しました。支援してくださった皆様、本当にありがとうございます。また、Noteの投稿を始めました。チーム結成の経緯やメンバーそれぞれの経歴、iGEMに対する思いなどを書いています。ぜひ読んでみてください!https://note.com/igem_grand_tokyo もっと見る
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