はじめまして!
公益財団法人 鎮守の森のプロジェクト です。
当団体は東日本大震災をきっかけに、
元首相の細川護熙(理事長)と植物生態学者の宮脇昭博士(副理事長・令和3年7月逝去)によって2012年に設立されました。
しかし、大震災から13年の歳月が経った今、
人々の記憶から薄まりつつある災害への危機感と共に、活動支援においても、年々減少傾向の状況にあります。
私たちは地球環境の維持、改善や後世につなぐ子どもたちの未来のためにも、今後も引き続き、植樹活動を続けていきたい。
そのような想いを込め、今回あらためて当財団の活動内容やその想いをこのプロジェクトでお伝えし、
共感・ご賛同いただける方々からの温かいご支援をいただければと強く願っております。
2011年3月11日、東日本大震災が発生しました。
忘れもしないあの時のショックは、多くの人の記憶に強く刻まれる出来事になりました。
地震発生後に起きた大津波によって、コンクリートの堤防や海岸沿いに植えられていた松林は根こそぎ倒れて内陸側に流され、
家々を破壊する凶器にもなり、被災を受けた地域は大きな被害を受けました。
しかし被災したエリアの中でも、津波による被害が最小限に済んだ場所があったのです。
岩手県大槌町にある天照御祖神社でした。
植物生態学者の宮脇昭博士が植生調査を行ったところ、津波による被害を防いでいたのは、
その神社を囲む古来の森だったことが判りました。
深く根を張った木々が防災林として津波の勢いを和らげ、大きな役割を果たしていたのです。
一方で、関東大震災や阪神淡路大震災の発生時にも、大火により周囲の建物が燃えるなか、
被害を食い止め、防災林として大きな役割を果たした森がありました。
人工物には寿命があり、年数と共にいつか必ず壊れます。
一方で、古くから存在する森は何百年、何千年と残り続けるだけでなく、自然災害からも人々のいのちを守ることがわかりました。
災害の多いこの国に生きていく私たちは、この貴重な知恵と自然の叡智を後世に伝え残さなくてはなりません。
鎮守の森のプロジェクトではこの震災からの教訓を生かし、
宮脇博士が考案した「宮脇方式」の植樹方法によって、毎年多くのボランティアの方々と一緒に森づくりを進めています。
宮脇博士は、小さな子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで、誰もが古来の森への再生を可能なものにするため、
森づくりの手順をわかりやすくした「宮脇方式」を考案しました。
地域に残る鎮守の森から、その土地本来の樹種を調査選定し、誰でも植えられる数十種類の小さな苗を作ります。
そして植樹からメンテナンスまで誰でも取り組める方法を考案しました。
宮脇方式によって植樹された木は、植物間の生存競争によって、通常の植樹よりも速く成長し、災害への備えとなります。
様々な生物と共存する多様性のある森が、わずか20~30年ほどでつくられます。
鎮守の森のプロジェクトでは、この「災害からいのちを守る天然の森づくり」を可能な限り継続して広めていきたいと考え、
毎年多くのボランティアの方々と日本各地で活動しています。
この活動を通して、参加者一人ひとりの環境に対する意識を高めるきっかけにもなり、国連が掲げるSDGsの目標達成にも寄与します。
多層構造の森が盾となり、津波の威力を弱めて水位を低下させることで、地域の被害を最小限に防ぎます。
周囲に住む人々が逃げられる避難時間を稼ぐことができるのです。
また、常緑広葉樹の特徴である、地中に真っ直ぐ深く張った根は津波のエネルギーで倒れることなく、
引き波時には漂流する家財や車などを受け止め、沖へ流されるのを食い止めます。
水分を多く含む常緑広葉樹は、火災時に延焼を防ぐ役割をします。
関東大震災や阪神淡路大震災時には、避難場所の周囲に常緑広葉樹があったかどうかが、多くのいのちを守る境目になりました。
複数の樹種から成り立つ森は、根が真っ直ぐ深く張り、緑の表面積が広いことから、
台風や豪雨でも倒れにくく、土砂崩れの防止にもつながります。
このように、古来の森は自然災害から多くのいのちを守ります。
それだけでなく、古来の森が育つ周りには動植物などたくさんのいのちを育み、田畑や海、川へ豊富なミネラルをもたらします。
植樹からの3年間は苗木の成長に光合成を必要とするため、周囲の雑草抜きなどの手入れは必要ですが、
その後の育生は自然のままで、いっさいメンテナンスを必要としません。
自然の摂理を生かした天然更新によって100年、1000年と続く古来の森になるのです。
鎮守の森のプロジェクトでは、地震による津波や火災、豪雨による土砂災害(表層崩壊)からいのちを守る古来の森を、今後も日本全国につくり続けたいと考えています。
宮脇方式の植樹方法を実践することで、100年、1000年先まで続く古来の森を生み出すことができ、
まさに持続可能な環境問題の改善に寄与することができます。
・被災した沿岸部や津波被害が危惧される地域に森の防潮堤を作る。
・鎮守の森は、何度も襲来する大津波から、未来のいのちを守ることができる。
・東日本大震災を見たり経験したりした私たちの世代が、未来に残すメッセージとなる。
東日本大震災で被害にあった海岸沿岸部に、次にやってくる津波に備えた森の防潮堤を作ります。
ボランティア参加者1500人約20,000本 植樹予定。植樹ボランティアの参加申込を受付中!(2024年6月8日まで)
地元で人気のあるゲストをお招きした開会式を予定。
✅2024年6月22日(確定)宮城県岩沼市育樹際2022年に植樹した区画の育樹祭(草抜きメンテナンス)ボランティア募集人数50名程度
✅2024年7月13日(確定)第3回宮脇昭記念植樹祭(福島県南相馬市)
「森の防潮堤」を提唱した植物生態学者の宮脇昭博士(2021年逝去)の命日に近い日を選び、宮脇先生の意志を受け継ぎ次の世代へと伝えるための記念日として、毎年植樹祭を執り行っています。ボランティア募集人数50〜100名程度約500〜1000本 植樹予定
2024年秋頃 三重県明和町植樹祭南海トラフ地震に備えた森の防潮堤づくり。既存の海岸防災林の松枯れ区画に、土地本来の常緑樹を植えています。
※自治体との交渉により来年以降に持ち越す場合もあります。
森づくりには多くの人手が必要です。
植樹祭の参加が新たな仲間作りのきっかけになることも!
大規模な植樹を継続するため、ボランティア登録も常に募集しています!
鎮守の森のプロジェクトでは、設立の2012年7月から2023年11月までに600,664本の苗木を、
63,880名の市民ボランティアと共に植え、災害からいのちを守る森づくりをしてまいりました。
2016年のプロジェクトには
10万本の木を植えるために12000人が集いました。
これが、鎮守の森のプロジェクトの一番大きな植樹祭です。
団体設立からこれまでのボランティア参加者総数はおよそ6万名を超えました。
そして現在も年間約2000名のボランティアが参加してくださっています。
ボランティア参加者の多くは、東日本大震災復興への思いをもっています。
宮城県の岩沼市(海岸部約10キロ)・・・完了
福島県の南相馬市・・・あと5年以上
三重県の明和町・・・進行中
✅どんぐり拾い(種子採取)
✅植樹代 1本およそ1000円〜
・土壌改良費
・苗木(発芽から3年ほどの苗木を使用)・資材費(わら、ロープ、竹杭)
・育樹費(植樹後3年間の草抜きメンテナンス)
✅植樹祭の開催費用
✅CAMPFIRE手数料(17%+税)
当財団へは公益財団法人であり、いただいたご寄付は寄付金控除の対象となります。
お送りする受領書(2000円〜)は、確定申告にご利用いただけます。
年間合計寄付金額が2000円を超える場合には、確定申告を行うことで 寄付金控除(税制上の優遇措置) の対象となります。
「所得控除」か「税額控除」いずれか有利な方を選択できます。
東日本大震災をきっかけに発足した当プロジェクトは、震災復興の歩みとともに活動し、
今後起こりうる南海トラフ地震など、津波が予想されている地域への森づくりを広げ、津波からいのちを守るアクションを継続していきたいと考えています。
災害の多いこの国に生きる私たちは、東日本大震災の教訓を忘れてはいけないーー。
あの出来事から学んだ自然との共生という貴重な知恵を生かすため、
この場をお借りし、あらためてその対策の一助となる方法があることを多くの方に知っていただけると嬉しいです。
少しでも私共の活動にご賛同をいただけましたら、温かなご支援を、何卒よろしくお願い申し上げます。
旧熊本藩主細川家第18代当主。
元首相。
1938年東京都生まれ。
朝日新聞記者を経て、参議院議員、熊本県知事、日本新党代表、衆議院議員、第79代内閣総理大臣を歴任。
横浜国立大学名誉教授 国際生態学センター名誉センター長
1928年岡山県生まれ。
広島文理大学卒業、ドイツ国立植生図研究所、横浜国立大学教授、国際生態学センター名誉センター長。
環境分野のノーベル賞といわれる「ブループラネット賞」受賞 (2006)
2021年7月16日逝去。
「4000万本の木を植えた男」という異名を持つ。
「その土地本来の樹種を混植・密植」をモットーに、国内外の1700ヵ所以上の地で植樹および植樹指導を行う。
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