【宣伝企画会議をしました】
○さいしょに
宣伝企画会議への参加権。リターンのひとつです。
いわゆる劇団会議というものに参加出来るよ、というもので、「気になってる劇団の会議に参加出来る」って公募やイベントでもない限りお客様はタッチ出来ない案件だなー、と思って今回やってみました。
といっても、普段のキヲテラエの劇団会議ってグループLINEなんですよね。それぞれ家も遠いしなかなか集まれる暇ないし、ダラダラ話すくらいなら時間あるときにペイッて投稿した方が早く話がまとまったりします。
誰かが思い付いたことや今やりたいことをLINEに投げて、それをみんなで形にしていくというか。劇団ツイキャス「キヲテラジオ」なんかはそれですね、発案者が藤真廉で。
それで、今回は支援者の方をお招きするので諸々の事情からさすがにオンラインは難しかろうと、スペースを借りて直接会議しました。
○こんなことを話しました
・目標動員数とこれまでの動員分析
・現状の宣伝方法の分析
・宣伝ターゲットはどこか(フリートーク)
・演劇公演の商品評価とは(フリートーク)
・同時期の他の公演の分析(フリートーク)
僕はマーケティング専攻の人間なので、公演をどうやって宣伝していくのか、という方法論に関してはいつも劇団内でやってます。
しかしながら、分析、というものには多角的な視点が必要になります。特に、「劇団(内部)としてはこういう思惑でやったことが、お客様(外部)には上手く届いていない」という状態のとき。
「なんで上手くいかなかったんだろう」の原因は、次の課題です。こうすればよかったああすればよかった、このまま続ければ結果が出る、というような、あらゆる意見を受け止めるとこがスタートになります。
初回の宣伝企画会議である今回は、
そもそも【宣伝】ってどういうことなんだろう。
というところから見つめ直しました。
以下、議事録。
・「宣伝」と「喧伝」の違い
宣伝……商品の内容を伝え、購買へと促すもの
喧伝……広く言い渡すこと。購買への繋がりは考慮していない
→喧伝はかえって顧客離れに繋がる恐れがあるので、宣伝となり得る広報を心掛ける。
・顧客評価とは
顧客はいつ商品を評価するか。
実は、購買後ではなく購買前の段階で決定される。
演劇や映画、小説などは観てから内容が分かるものだが、中身が分かる前に購買(予約)をさせるもの。従って、購買を決定する(チケットを予約する)段階で既に顧客による商品評価は始まっている。
→つまり、公演情報を流す宣伝そのものが公演の評価対象となる可能性が大きい。このことを強く意識すべき。
・顧客評価における商品特性とは
顧客は、以下の5つの要素で主観的に商品(公演)を評価している。
①デザイン……機能特性。商品の使い易さ。コンセプト(主題)の分かりやすさ
②技術・開発要素……技術特性。商品の機能。直接的な品質。
③ブランド……品質を保証するもの。良くも悪くも、長期的な実績から形成される。
④パッケージ……商品の使い道を示すもの。商品と直接関連が無くても成立する。
⑤価格……商品価値の数値化
怪奇月蝕キヲテラエによる「同情するなら金を積め」という作品は、どのような商品特性を持った公演になるのか。
多角的な意見を元に分析し、その長所と短所を洗い出す
→短所を補うような宣伝企画をするべきか、長所を伸ばすような宣伝企画をするべきか。
→次回の会議にて案出し及びプランニングを実行する。
・顧客の商品評価における状況要因とは
顧客が商品(公演)を購買・評価する際、以下の5つの要素がその決断に影響を及ぼす(プラス、マイナス共に)
①物理的環境……劇場の空間、立地条件など
②社会的環境……周囲の環境、クチコミなど
③時間……シーズン、時事的、時間帯など
④課題……顧客が個人的に抱えている必然性
⑤選考要因……商品への期待値
→顧客の抱える条件によって、作品の良し悪しとは別に評価内容が変わる可能性がある
(ex)体調が悪いので長時間の観劇に耐えられず、観劇を断念する
→これらの要因に配慮し、可能な限り観てもらうための戦略を練る
(ex)
椅子を良いものにする、上演時間をコンパクトに、エレベーターのある劇場を選ぶ……など
○まとめ
主にこんなことを分析しました。
具体的な劇団名を挙げながら、ここの団体のやり方が上手かった、この宣伝はどうだった、「面白いから観てください」というフレーズは果たして効果的なのか、などと色んなことを話しました。
支援者の方のご意見を取り入れることで、現状の我々が見えていない箇所、氣を配れていない部分を開拓することが出来ています。主催側ですが、実例を交えて他者と話すことで私自身もとても勉強になります。
次回会議は7月上旬を予定しております。
あなたのご意見が実際に宣伝に使用されるかもしれません。ご興味あればご支援宜しくお願い致します!