プロジェクトの実行者について
私は東日本大震災以来、津波災害対策について研究を続け、種々の課題を改善する災害対策を企画提案中です。東日本大震災の復興策の教訓を踏まえたより被災者に寄り添った復興策を企画提案したいと挑戦しています。このプロジェクトは、各都道府県の災害対策課や関連メーカー、全国の工務店に企画提案し、大災害への事前準備策としての啓蒙活動を行うもので、私が事業に直接参加するものではありません。能登半島地震の石川県へも全国からの支援活動を結集し、コンテナ物流システムを活用して年度内に1万戸の新築住宅を建設する企画提案をする予定。
このプロジェクトで実現したいこと
1) 東日本大震災における復興策では、30兆円を超える復興予算の大部分を街の安全対策のために巨大堤防や地面の嵩上げ、住宅の高台移転等に投入したために、7年後も仮設住宅から出られない元住民や、街の外の移転先で子供たちが別な学校で学び、働き盛りの元住民が別な職場に定着するなどして、復興工事が完成した頃は街の住民が半減し、利用目的の無い住宅地や空地がたくさん放置されている寂しい環境になっている。さらに、災害危険地区を指定して住宅建設を禁止することで故郷を復活させようとする被災者の足かせとなっている。ならば同じ危険な環境で、大津波がまじかに予測されている東南海地方の沿岸地区も災害危険地区に指定して住宅移転や住民退去を勧告すべきだと言える。災害危険区域の指定は解除すべきであり、津波避難タワーを建設して安全を確保できたら、その周辺での家屋新築を許可すべきである。そうすれば、無人の荒地となっているかつての故郷に移住する元住民の人達も現れ、故郷復活への希望がでてくる。 これら東日本大震災における復興策の失敗を教訓として、被災者の生活復活と町内コミュニティの結束維持を第一目標とした復興策を提案します。
プロジェクト立ち上げの背景
1] 東日本大震災の復興策の教訓。
被災地の安全対策を第一目標として巨大堤防を建設し、土地の嵩上げや高台移転、災害危険区域の設定等に32兆円の復興予算の大部分を投入したが、完成した街には利用目的の無い空地が広がり、住んでいた住民は転居して過疎化が加速している。被災者が第一に求めることは、かつての街の生活であり、失われた故郷の復活だと考えています。
2] 能登半島被災地では、多くの方々が家や職場を失い、長期間にわたり不自由な仮設所生活を強いられています。 特に、高齢者の人達は自宅再建の意欲すら失い、若い人達は職場を失って被災地の過疎化が急速に進み、故郷が消失しようとしている地域もあります。被災者が故郷に戻り、再び被災前の生活を復活させることができる災害対策が求められています。
3] スケジュール
(1) 立体コンテナ格納庫型津波避難タワー建設計画。
50の都道府県毎における津波危険地域の各地に立体コンテナ格納庫型津波避難タワーを建設し、県内駅の1/4を目標にして駅中避難ビルを建設する。
各々の津波避難タワーにカプセル型個室ベッド100個を内蔵したコンテナと、仮設住宅100戸分のコンテナを備蓄する。さらに、県内1/4の駅に駅中・コンテナ格納庫型避難所ビルを建設し、鉄道やフェリー、トラック等によるコンテナ貨物物流システムと連結する。
大災害が発生したら、コンテナ貨物物流システムを利用して被災地に近い県の駅中避難所ビルや避難タワー各々から、カプセル型個室ベッド100個、仮設住宅100戸分のコンテナを被災地に向けて発送する。被災地の隣県からの走行時間は2時間以内で届くので、被災した数時間後には駅中避難ビルや避難タワー40棟から4000個の個室型カプセルベットが被災地へ届けられる。さらに、数日以内に津波避難タワー100棟から1万戸分のコンテナが発送される。被災地の津波避難タワー各々に100戸ずつ、1ケ月以内に合計1万戸の仮設住宅を開設する。仮設住宅の用地確保や建設工事、上下水道、電線等の工事が不要なので早急な開設が可能となる。
2) 被災者自宅跡地に仮設住宅コンテナを移設して自宅生活を始める。
道路や自宅跡地の瓦礫撤去やライフラインが復旧した後に、津波避難タワーから仮設住宅コンテナを移設して、自宅生活を始める。従来は数百万で建設した仮設住宅を使用後に破棄していた。仮設住宅コンテナを内蔵させた木造家屋を建設することでそのムダを無くすことができる。
瓦礫撤去がすんだ所から順次新築家屋の建設を開始する。全国の工務店から最寄りの港に搬送されてきたプレカット材の柱や建築資材入りのコンテナを建設現場に運び、建て前状態まで早急に組み上げた状態にする。その後上下水道や電力が復旧したら、建て前状態の家屋の中の鴨居と敷居(プレカット加工すみ)に引き戸をセットすることで密閉室内を構成し、そこを仮設住宅として家族が居住を始める。
* 又、全国の工務店から派遣された大量の専門職人や役所スタッフ、ボランティアを被災地に集結させた際の宿泊所として駅中避難ビルの個室型ベッドを利用する。
3) 被災半年後に全壊・半壊した被災者の自宅跡地に1万戸の住宅を復興予算で新築する企画提案。
能登半島被災地において自宅が全壊・半壊した被災者へ家屋新築全額の助成金(約2000万)を支給する。1万戸を助成しても2000億であり、東日本大震災復興予算30兆円の1%にもならない。大災害の被災地では、大量の家屋を新築しようとしても資材調達や職人の調達が集中して非常に困難であり、1年以上の順番待ちは当たり前で、そのために復興の大きな妨げとなっていた。自宅跡地への新築は土地の確保が不要。
復興庁は被災地における各市町村の管理のもとに、全国1000の工務店に被災地における各々10戸(隣接した10戸)の家屋新築を発注することで、被災地での資材調達や職人の新規調達を必要とせず、各々の工務店の所在地にて資材調達や職人の確保を行い、各店の作業場所にて分割状態の家屋を新築し、複数のコンテナに搭載してコンテナ物流システムを利用して被災地に届けて組み立て建設する。
分割組立家屋工法の特徴は、間取りに合わせた鉄骨製の土台の上に、新築木造一般住宅をコンテナに収納可能なサイズ(4分割~8分割程度)に分割して各種の内装、外装を完成状態にする。家屋建設現場では、分割した完成状態の家屋をコンテナからクレーンで吊り上げて取り出し、現場の土台の上に鉄製土台を重ねて設置し、追加の土台石や支持部品で基礎を構築する。その上で、組み立て家屋の接合部を一致させてネジを締めて一体化するだけで完成した家屋となるごとく構成される。被災地の建設現場では新築家屋のための各種工事を殆どすることなく、上下水道管や電線に接続する工事だけで新築家屋を完成させる。
4) 被災地では、
* 被災者宅宅地の瓦礫撤去は、受注した工務店が雇用した現地作業員やボランティアが瓦礫を分別してダンボール箱やズダ袋に入れ、フォークリフト用パレットの上に数個ずつ乗せ、ビニールシートを被せて梱包した状態にて、自宅跡地の脇に仮置きする。
* 家屋土台部分の瓦礫撤去が出来次第、コンテナ物流システムを利用して、分割家屋入りコンテナを被災者の宅地に搬送し、クレーンで鉄製の土台を吊り上げて分割家屋を古い土台の上に積み重ね、接合部をネジ止めして組み立てることで新築家屋を完成させる。
* 分割家屋を降ろして空になったコンテナに瓦礫の入ったダンボールやズダ袋を積み込む。瓦礫を満載したコンテナは鉄道や海路によるコンテナ物流システムを利用して各地の工務店先に搬送された後、工務店が市内のゴミ処理場に連絡して処理してもらう。被災地の瓦礫撤去と処理を全国的に分散処理することで速やかな瓦礫撤去が可能となる。
5) 従来、復興工事の遅れから何年も仮設住宅に住み、自宅再建の見込みも無くて失意のまますごしていた被災者の方々に、半年後には自宅が新築されて住むことが出来るという希望は大きな支えとなり、故郷をすてて移転しようとする人達を引き留めて過疎化を防ぐことができる。巨大な防潮堤や町全体の土地の嵩上げ、高台移転等に復興予算の大半を使うよりも、被災者の宅地に新居を無償で再建することを最優先とした復興策に改める必要がある。各戸に2000万の助成金を支給しても1万戸で2000億であり、東日本災害の復興予算32兆円のごく一部でしかない。
6)駅校内に建設するコンテナ格納庫とコンテナ扱い所として機能する駅中避難ビル。
7) 被災者宅の跡地に骨組みだけの木造家型仮設住宅を建て、住民の早期復帰を実現する。
8)「建て前」の祝い事をする状態の柱だけの家屋の内側に、プレカット加工の際に鴨居と敷居を付けておいて、そこに引き戸をセットして密閉室内とする仮設住宅。
9) 輪島市朝市通りの復興策(商店街の復興策)
10) 衰退した日本林業の復興策。
復興庁と林野庁は、大災害被災地の復興策に必要なプレカット材1万戸分の備蓄とコンテナ仮設住宅1万戸の木材独占提供とを森林組合と契約し、全国20の森林組合各々に購入額の半分を前払いする。1戸でプレカット柱は約100本、1本2万で200万が1万戸で200億。コンテナ仮設住宅は全国1000の工務店に発注されるが、木材は20の森林組合から提供される。各々の森林組合にプレカット材5億とコンテナ仮設住宅用木材5億、合計約10億が発注され半額の5億が前払いされる。受注した森林組合は製材所に製材を発注し、プレカット加工工場に加工を発注。工務店にコンテナ仮設住宅の木材を提供する。完成した製品を津波避難タワーや駅中避難ビルに納入して備蓄し、残りの半額5億を受け取り支払いをすませる。森林業者はプレカット加工材の製造販売者であり、樹木の生産者だけではなくなる。
その1: プレカット材備蓄1万戸。
その2: コンテナ仮設住宅備蓄1万戸用木材の提供。
その3: コンテナ・カプセルベッド個室も1万戸備蓄。
* 備蓄する津波避難タワー
リターンについて
この企画提案に賛同して頂いて応援して頂けるお気持ちへの感謝として、 コミュニティ[津波アカデミィー]の1年間の会員資格が得られます。 コミュニティ[津波アカデミィー]に入会されたメンバーには本件に関わる出願中の特許出願書の全文を公開し、特許が成立した際には通常実施権を契約できます。石川県をはじめ全国の各県や市町村における災害対策課やコンテナハウスメーカー、工務店等の参加を期待します。
最後に
復興予算(東日本大震災では32兆円)の第一目標を被災者の住宅再建補助金(2000万程度)と森林組合を介して建築資材を無償で提供する。土地の嵩上げや巨大堤防、高台移転等を二の次にした復興策を提案する。 東日本大震災では、上記の復興策を優先したために、工事完成が10年を超えて長引き、長い仮設住宅生活や避難先での学校生活等の事情によって元住民の移住が進み、人口が大幅に減少して過疎化が続いている。安全な街づくりを第一とするならば、同じ危険にさらされている東南海地方の津波浸水想定地域も災害危険区域に指定して、家屋の新築を禁止し、住民の移転勧告をすべきである。安全な街づくりは必要ではあるが、住民のいなくなったエリアに巨大堤防を建設してもムダとしか言えない。避難タワーによって安全を確保したうえで、被災者の住宅再建、街の復活、職場の復活を計ることの方を優先すべきである。
このプロジェクトを通じて、被災された方々が一日も早く普通の生活を取り戻せるよう、全力で支援していきます。皆様のご支援が、被災者の方々にとって大きな希望となります。どうか、この活動にご賛同いただき、ご支援をお願いいたします。
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