お礼の言葉
アンサンブル部顧問の山田です。この度は、皆様からたくさんのご支援を賜り誠にありがとうございました。
皆様のおかげで演奏に使用する打楽器を学校から岐阜市の会場までトラックで運ぶことができるようになりました。本当にありがとうございました。心から感謝申し上げます。
皆様に想像して欲しいのです。見えにくい状態、見えない状態で本番ステージに上がった時の緊張を。スポットライト、満席のコンサートホール、空調の流れだけを感じる静かな空間、熊本から来た盲学校の生徒たちはどんな演奏するの? しかし、目の前にある楽器は初めて演奏する楽器。本校の生徒はそのとき思うのです。楽器の打叩面との距離は、楽器の材質は、高さは、大きさは、どのくらいの力で叩けばいいの? 自分がイメーする音を出すために必要な視覚情報が少ないのです。
晴眼者(せいがんしゃ:視覚に障害のない人)は目の前にある楽器がどのような状態の楽器であるのか、材質、大きさ、高さ、重さ、メーカーなど、その楽器に対しての情報を集めて自分がどのくらいの加減で叩けば、自分のイメージする音と響きに近づけることができるのか、ということを瞬時に判断し対応することができます。日頃から楽器の演奏に慣れている晴眼者にとってはそれほど難しいことではありませんが、見えにくい、見えない生徒にとってはとても難しいことなのです。
いつも自分が使ってる楽器をどうしてもホールまで運ばなければならない理由がここにあったのです。この度、皆様のお陰で生徒がいつも使っている楽器を会場まで運ぶことが可能になりました。本当に感謝の気持ちで一杯です。ありがとうございました。
私たちは8月4日(日)、岐阜市の長良川国際会議場ホールで念願のステージ演奏を叶えることができます。自分たちの精一杯の演奏を感謝の気持ちを込めて全国の皆様にお届けしたいと思います。私たちの音楽を、私たちの響きを、皆様の心に届くように精一杯の演奏をします。
作曲をしてくださった冨田先生にはご多様の中に、私たちに特別レッスンの機会を与えてくださいました。冨田先生の豊かな音楽性に直接触れることができ、生徒たちにとっても深く大きな学びとなりました。この場をお借りしてあらためて御礼申し上げます。
生徒たちは今、成長の途上にいます。心を寄せてくださった皆様の思いに応えるように、無我夢中で練習に励む生徒の姿があります。学校生活、学業、部活動、友達、寄宿舎、さまざまな場面でうまくいく時もあればそうでない時もあります。しかし、生徒たちは全国総文出場という大きな目標を持ち、互いに声を掛け合いながら日々の学校生活をすごしてきました。私たち顧問は、穏やかに成長する生徒たちの姿を肌で感じ、ともに音楽活動ができる喜びを感じながら毎日を送っています。これからも生徒たちと力を合わせて頑張っていきたいと思います。
一人一人の子どもが音楽に出会い、自分の課題と向き合い、無我夢中になり本気で頑張った証を岐阜の地で確かめてきたいと思います。