山椒栽培衰退を憂いて脱サラした農家が山椒の魅力を知ってもらうプロジェクトに挑戦!
皆さんこんにちは。有機JAS認証を目指しぶどう山椒栽培をしている篠畑農園の篠畑です。僕は現在32歳で6年前まで大阪でサラリーマンをしていましたが、地元有田川町の山椒栽培が高齢化で存続の危機にあると知って自分に何かできることは無いかと思い、会社を辞めて地元にUターン移住しました。
農家として作るだけでなく、たくさんの人にもっと魅力が伝えられなければこのまま町の産業が失われかねないと考えて今回のプロジェクトに挑戦しました。
ぶどう山椒とは
ここ有田川町で栽培されているのはぶどう山椒という品種です。
江戸時代に有田川町清水地域にて突然変異で生まれ、現代まで大切に引き継がれていました。
このぶどう山椒は他の品種に比べ房が大きくぶどうのように実ることからその名前が付き、よりフレッシュな柑橘系の爽やかな香りがすることが特徴です。
生では佃煮などにしても大きくふくよかな食感が楽しめ、乾燥では粉等にしてその香りで料理をより引き立たせてくれます。
そんな山椒の魅力を知ってもらうスパイスを開発!
今回「山椒が苦手だった山椒農家が作った山椒が好きになる山椒スパイス」をテーマに開発したのが【後がけ山薫るスパイス】です。
実は生産者の僕も山椒は苦手でした。でも本場の山椒に出会って山椒が好きになり、今では山椒が無いと食卓がさみしいと思えるほどになりました。
しかし苦手なものをいきなり食べるのはハードルが高いのでまずはこのスパイスから少しでも山椒の魅力に気付いてもらえると嬉しいです。
この山椒スパイスは山椒の風味を感じながらも痺れすぎず、どんな料理にも合わせてもらうことができます。
※パッケージは変更になります。
こんな使い方がおすすめ
この山椒スパイスは塩やガーリック、オニオン、粉末味噌などでしっかり味付けしつつ、山椒が引き立つようにジンジャー、カルダモンなど爽やかなスパイスをミックスしています。焼いた鶏肉・豚肉・牛肉に合うのはもちろんの事、野菜にオリーブオイルとこのスパイスで立派なサラダになります。
特に焼鳥をイメージすると分かりやすいですが、鶏肉との相性は抜群!
そして山椒は「和」のスパイスであることからなんと刺身につけても美味しいんです。ぶりやサーモン等脂身の多い魚には特に美味しいです。
この1本があれば食卓がさらに豊かになる事間違いありません!
卵かけご飯にも!
意外な組み合わせですが卵かけご飯が最高においしいです!
是非試してみてください♪
■今回お届けするリターン紹介
- ①山椒スパイス - 上で紹介したものです。
- ②篠畑農園のぶどう山椒 - 乾燥後厳格に管理した粉や粒の山椒。本来の色と香りをお楽しみください。
- ③山椒クラフトビール – 和歌山のフルーツを本格ビールに変える【ブルーウッドブリュワリー】さん協力。
- ④山椒ジビエソーセージ - ドイツの国家資格「ゲゼレ」を取得された【メツゲライサカモト】さん協力。
- ⑤山椒オーナー – 日本初?!山椒の木のオーナーになりませんか。これであなたも山椒農家?!
和歌山のフルーツを本格ビールに変える【ブルーウッドブリュワリー】さんが醸造する山椒クラフトビール!
【ブルーウッドブリュワリー】さんは同じ有田川町にあるクラフトビール屋さんです。
長年家業である酒屋を営んできましたが「自分の考案した商品を売りたい。地元に愛されるビールを造りたい。」という思いから製造を始められました。
工場で厳選した麦やホップを使って一から手作りした本格クラフトビールを醸造されており、ビールの美味しさを柱にそのまま食べてもおいしいフルーツたちをたっぷり使って、フルーツの香りや、味わいを生かしたものに仕上げています。
「※20歳未満の者による飲酒は法令で禁止されています。20歳未満の方はこのリターンを選択できません。」
通信販売酒類小売業免許を有する有限会社アオキヤ(ブルーウッドブリュワリー)というお店から直送します。
(通知書文書番号:湯浅法第35)
【ブルーウッドブリュワリー】さんからの応援メッセージ
篠畑さんとは独立前の雇われ山椒農家時代に出会いました。
僕も食の宝庫和歌山の素材を使ってビールを作っているので、都会に出ていった若者がその山椒を守る為に和歌山の山奥へ帰ってきたと知ったときは感心しました。
いつも大きな目標を掲げていましたがそれを着実に実行していく姿に感銘を受け、クラウドファンディングで山椒ビールをやりたいと声をかけて頂いた時は是非協力したいと思いました。
一緒に和歌山の山椒を盛り上げていきましょう!!
本場ドイツの職人の国家資格「ゲゼレ」を取得された【メツゲライサカモト】さんが作ったソーセージ!
【メツゲライサカモト】さんは自身で実際に獲物を見て捌くところから、加工まですべて行い、いただいたお肉は余すことなく利用することを心がけているジビエと手作りハムソーセージのお店です。阪本さんはドイツで食肉加工の修行をし、職人の国家資格である「ゲゼレ」を取得して帰国。地域おこし協力隊員として活動された後、ジビエ専門のお肉屋さんとして独立されました。
そんな坂本さんが今回ジビエ独特の臭いを抑えつつその旨味は最大限に引き出した山椒ジビエソーセージを作ってくれる予定です!
イノシシの生ソーセージか、鹿肉とチェダーチーズのソーセージのどちらが山椒とより合うか現在試作中です!
【メツゲライサカモト】さんからの応援メッセージ
篠畑さんとの出会いは3年前に「有害捕獲された獣が埋められるのがかわいそうだから何とか有効活用してほしい」と電話を受けたのがきっかけでした。
僕自身頂いた命を無駄にすることなく有効活用する想いでこのジビエをやっているので、篠畑さんが近所や自身の畑を守るために捕獲した獣たちの命を無駄にすることなく流通させることができる流れができたことに感謝しています。
いつも山椒の復活について熱く語る篠畑さんがこの企画をやると聞いた時は喜んで協力したいと思いました。
応援しています!皆さんも是非篠畑さんにお力添えください!
日本初?!山椒オーナー制度
篠畑農園が今年植えた苗1本が伐採されるまでの約20年間オーナーになる権利です。
4年目以降収穫される山椒を乾燥して1次加工(軽い種抜きと枝取)まで行いアルミパックに詰めたものを毎年ご自宅にお送りします。※1
当園の高品質な山椒は飲食店のオーナー様がご自身の料理に使うだけでなく、小分けして販売するのにも最適かと思います。
木によって樹勢が違いますので不公平感が無いようオーナー木全ての収量の平均で皆さん同じ量をお届けします。
20年目の収穫が終わった時点で伐採し、翌年その枝ですり粉木を作ってお送りします。※2
山椒は非常に枯れやすい木ですので、万が一途中で枯れた場合同年に植えた別の木に振り替えます。
4年目に乾燥1次加工後重量で約100g、10年目に約850gお届けの予定です。20年目まで維持できた場合加工後重量で合計約8.9Kgお届けできる見込みです。※3
収穫体験もして頂けますが、繁忙期の為調整が難しくご自身の木を収穫できない場合がございます。
また、オーナー様のお名前を現在作成中のホームページに記載します。
ご希望のお名前やURL等ございましたらご記入ください。
(※1)2、3年目は収穫量が極めて少ないためこちらで処理させて頂きます。
加工を行う為お届けは8月後半から9月頃になる予定です。
(※2)本来山椒は30年程度栽培できますが、当園は有機JASの取得を目指した栽培をしており有機栽培の寿命が分からない為20年より短くなる可能性もあります。最低保証年数は15年です。
(※3)有機栽培における収穫量のデータが無いためあくまで目標になります。「大幅な」増減もあり得ます事ご了承ください。
■プロジェクトの目的
『ぶどう山椒を未来に繋ぐ』これが最終目的です。
これを達成する為に2つのサブ目的があります。
①山椒の良さを知ってもらう、山椒に触れてもらう事
誰もが山椒を好きになれば消費量が増えて相場の暴落を防ぐことができ、過去に起こった相場崩壊に起因する産地の崩壊を防ぐことができます。
また産地弱体化後に起こる生産者不足による相場の暴騰も防ぐことができ、適正価格で安定供給できればもっと沢山の方に山椒を楽しんでもらえると考えています。
②篠畑農園の活動を知ってもらい産地に興味を持ってもらう事
相場が崩壊して産地としても存続の危機にあった所で僕が何をしてこれからどうするのか多くの人に知ってもらうことで産地を認知してもらって少しでも興味を持ってもらい、未来の山椒農家や移住希望者が少しでも増えてくれたら嬉しいと思っています。
■プロジェクトを起こすまで
地元産業のぶどう山椒栽培が存続の危機!?
進学を機に大阪に出て就職していた僕は、和歌山の特産品を扱う仕事をした際にぶどう山椒栽培が存続の危機にあることを知りました。生産者の平均年齢は約80歳、畑は老木ばかりで改植も進んでいない、後継者もおらず辞めていく人が多く放棄される畑がたくさんある、山椒だけでは食べていけないから年金をもらいながらやるしかない、等聞いてるだけで産業として存続の危機にあることは明白でした。
Uターン移住して新規就農
地元の為に何かできないかと考えた僕は、それなりに給料をもらっていた会社をやめて地元に戻る決意をしました。最初の3年は生産者さんの下で雇って頂きそこを引き継ぐつもりで働きました。その間にもたくさんの近隣の生産者さんにも話を伺いに行って栽培技術の習得に務めました。
その3年間でも離農される方が多く車で山道を走るとついこの前まで管理されていた畑が放棄され、山椒栽培が産業としてどんどん衰退していく様子がひしひしと伝わってきました。
見えてきた課題
産地に入って3年間でたくさんの課題が見えてきました。
まずは自分自身が知らなかったように、ぶどう山椒の本当の魅力を伝えきれていない事。
産地で見る山椒はきれいな緑色なのに管理が難しい為消費者に届くまでに色も香りも飛んでしまう事がほとんどです。この山椒本来の色と香りが知られていないのは大きな損失だと思います。
そして大変な畑作業を効率化できていない事。
畑をやったことが無かった僕からすると大変で辛い事が多く、とても若い後継者は育たないと思いました。
同時にこれを続けて現代まで山椒を繋いできた先人の努力に感服しました。
産地の課題を解消したい!
他にもたくさんの課題がありましたが、その中でも特に大きな問題は新規就農者として土地やお金を持っていない人が山椒農家として新規就農した実績がない事だと感じました。
お手本になる人がいなければ当然不安で、新規就農者がこの土地での山椒栽培は選ばないと感じた僕は何とか自分がそのモデルケースなれないかと考えるようになり山椒農家として独立する事を決めました。
耕作放棄地の解消から植付
最初にやったのは土地の確保です。山椒栽培に適した耕作放棄地が見つかったので、所有者さんを探して僕の想いをぶつけると快く貸してくださいました。
まずは草刈から。背丈以上に生い茂る草や直径50cm以上ある雑木を全て刈って伐採しました。
その後効率的な栽培を行えるよう園内道を設置する為ユンボの免許を取得し、自分で園内道を設置しました。
約半年かけてきれいな畑にして初年度に100本の苗木を植え付けました。
急な山椒畑の引継
実は当初は山椒の価格が低く農地の改良をする僕をみて「あんなに投資してどうするんだ」等と言われる事もありました。
そんな中でもずっと僕のことを褒めて応援してくれる近所の生産者さんがいました。
僕はその方が好きでよく家に遊びに行ったりしていたのですが、70歳という若さである日急に亡くなってしまいました。
とても悲しくしばらく何もする気にならなかったのですが、このままではその方に顔向けできないと思い今まで以上に頑張ろうと奮起して、その方の畑も管理させていただく事になりました。
補助金を活用して加工場を設置
収穫が始まると販売する事も考えなければなりません。
課題であるお客さんの元へ劣化したものが届いてしまう事、相場の上下に左右されて経営が安定できない事を解決する為には加工場を作る以外道は無いと判断して、補助金と借金で借りている倉庫をリフォームして加工場を建設しました。
初めての借金で不安もありましたが山椒を後世につなげる為と思っての一大決心でした。
現在この加工場で粉山椒など軽微な加工品を製造しています。
カネカサンスパイス様と協力
業務用スパイス最大手であるカネカサンスパイス様も山椒の現状に危機感を持たれており、なんとかこの山椒を後世に繋げたいという思いがあったところ僕の活動を知ってくださり紀陽銀行様仲介の下、産地の支援をしてくださる事になりました。
山椒の収穫は細かく膨大な数の房を採る作業で大変なものですが、生産者の高齢化とともに採り手さんも高齢化により引退される方が多く、採り手の確保が課題となっています。
そこでカネカサンスパイス様は収穫期に社員の皆さんを連れて収穫の支援も行ってくれています。
さらに園地拡大
当初の計画通り今年さらに耕作放棄地を開墾して200本の苗木を植えました。
この畑はもともと棚田で細かい段が約15枚あり、排水性も悪く効率的な栽培には向かない畑でした。
そこで地元の方にお願いして10tダンプ約100車分の客土と整地、排水管の設置の土木工事を行ってもらい、約15枚から3枚の広い畑にすることができました。
この畑の一部はカネカサンスパイス様との実験農園としてこれから様々な取り組みがなされると思います。
これからの展望
現在山椒を使ったおつまみや別の調味料の開発を進めています。
これからはもっとたくさんの方に山椒の魅力を知って頂き、是非粉や粒の山椒も楽しめるくらい好きになってもらい、地域の生産者も高い意欲で山椒栽培に携われるようになればいいなと思っています。
篠畑農園としての目標は2つあり、『若手山椒農家のロールモデルになる』『有機栽培で日本一のぶどう山椒農家になる』です。
その為に今後約4町の耕作放棄地を開墾して山椒畑に生まれ変わらせる予定です!
この目標に向かってこれからも頑張っていきます!
支援金の使い道
- ・加工場内設備(大型冷凍庫)の購入費の一部
- 山椒は乾燥後の品質保持が一番の課題で、これから収量が増えていく中山椒の魅力をお届けするために最も必要な設備です。
- ・耕作放棄地の解消にかかる費用の一部
- 今後さらに園地を拡大していくため約4町の耕作放棄地を解消する予定です。
- ・リターン製造費
- 山椒の魅力を最大限まで引き出してくれるビールやソーセージの製造費に使用いたします。
- ・手数料
最後に
この取り組みで一番やりたい事。それはぶどう山椒を未来につなげる事です。
産地では様々な課題がありますが、それは微力ながら僕が頑張って解決してみせます。
皆さんには山椒を好きになってもらって篠畑農園だけでなく、有田川町、和歌山県全体の生産者を応援してもらえると嬉しいです!
皆さん!僕と共にぶどう山椒を未来に繋げていきましょう!!
P.S.
農園立ち上げ当初より僕を応援してくださった(故)柿原勉さんにこの場を借りて感謝申し上げます。
あなたの応援と遺してくださった畑のお陰で今の僕がいます。本当にありがとうございました。
また、見ず知らずの僕に快く畑を貸してくださった方々、土地の造成に協力してくださった方、高価な農機を貸してくださった方、道に迷って偶然会った僕に接木技術を教えてくれた方、日頃から応援してくれる地域の皆さん、書ききれないほど沢山の方に支えられています。本当にありがとうございます。
最新の活動報告
もっと見るリターン出荷準備中
2024/11/26 16:33皆さんこんばんは!お待たせしておりますリターンですが、現在出荷準備中です。明日以降順次発送していく予定ですので到着までもう少々お待ちください。そしてパッケージ変更のお知らせです。セットになっております粉山椒3gのパッケージは篠畑農園の小売り用の袋を使用する予定でしたが、実際に入れてみると内容量に対して袋が大きく使いにくいので袋を小さくしました。内容量に変わりはありません。持ち運びには便利になりましたので、持ち歩いて帰ってきたら冷凍庫に戻して保存といった使い方がおススメです。心を込めて発送準備をしておりますので到着まで今しばらくお待ちください。 もっと見る
残り1時間!
2024/10/31 22:43皆さんにご協力いただいておりますクラウドファンディングですが、残り1時間程となりました。本日はまた新たに開墾する畑の調査に行ってきました。やはり20年程放棄されている土地なので荒れ果てていますが、これを開墾して2026年には広大な山椒畑になる事を考えると既にワクワクしています!ここに植えた段階で公言しております日本一の山椒農家にはなれるはずです。あとはしっかり栽培して産地を守っていけば未来に繋がるはずです!さあ行こう!! もっと見る
残り3日!開拓する放棄地の紹介
2024/10/28 20:00こんばんは!篠畑農園の篠畑です。お騒がせしておりましたクラウドファンディングも残り3日となりました。ラストスパートで沢山のご支援を頂いており感謝感激です!さて、本日はこれから冬にかけて開拓する耕作放棄地のご紹介です!画像がその放棄地なのですが、その広さなんと約2町。言い換えると20反、20000㎡、6050坪、東京ドーム半分となります。現在抱えている畑を加えると約3.5町となり恐らく山椒農家として日本一の規模になるかと思います。本数でも他の生産者さん10件分程度かと思いますので産地としてそれなりに生産量は維持できるようになるのではと考えています。ただ、見ての通り荒れ果てておりますのでこれから大変な作業が待っています、、、苦手な重労働が控えておりビクビクしておりますが、山椒の未来のために頑張っていきたいと思います!!(ちなみに画像は一番きれいな場所を撮影しており他はさらにすごい事になってます、、、) もっと見る
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