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・キックオフ、イベントレポート(24年8月)
https://grit-project.org/info/817/
・前回ブースト会議、イベントレポート(24年9月)
https://grit-project.org/info/838/
・クリエータ紹介
https://grit-project.org/info/809/
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会場は、豊橋駅東口直結のイノベーションスペース、MUSASHI Innovation Lab CLUEを使用させていただきました。豊橋市に本社を構える武蔵精密工業株式会社が運営するこの施設は、スタイリッシュでありながら、伝統とこだわりが詰まった居心地の良い空間でした。
9月のブースト会議以来にリアルで再会したクリエイターの皆さん。お揃いのTシャツを身にまとい、いよいよ八合目会議スタートです。
冒頭では、12月の「DEMO DAY」に向けた目標と今回の八合目会議で達成すべき目的を再確認しました。
八合目会議では各クリエイターのプロトタイプとこれまで練ってきたアイデア・プランの発表とブラッシュアップを行います。2日間しっかりとメンタリングを重ねてDEMO DAYへの道筋をつけていきます。
続いて、MUSASHI Innovation Lab CLUEを運営する武蔵精密工業株式会社の又賀様よりご挨拶をいただきました。
又賀様は趣味が山登りということで「山登りは八合目が一番キツイ。でもそこを越えると違う景色が見えてくる。ぜひ頑張ってください」と激励の言葉をいただきました。開始から熱い展開です。
その後CLUEのコミュニティマネージャーの前田様より施設のご紹介がありました。前田様からも「応援したい気持ちがいっぱいです!」と熱いメッセージをいただきました。
いよいよ本編、統括PM奥田さんから「チャンスを意識できる人になるために」と題してオープニングトークをしていただきました。
・人によって見えているチャンスの数は違う。
・チャンスは世の中にあふれているが、自分の身近にあるとは限らない。
・チャンスを共有してもらうには自分の興味・関心・能力の公開が重要
・あまり人に教えたくないチャンスを教えてもらえる関係性を作る
など、イノベーターとしてチャンスを掴むために大切な要素をお話いただきました。
続いては、今回ゲストメンターを務めていただくbgrass株式会社 代表取締役CEO 咸 多栄さん(だむはさん)のセッションです。
だむはさんは、Forbes Women InTech 30(テクノロジー領域で未来を創造する30人の女性)に選出されたこともある、起業家・エンジニアです。
これまでの業績だけでなく、パーソナリティやコンプレックスなどの自己開示的なご紹介をいただきつつ、「自分が選んだ道を正解にする」ということをセッションのゴールに話を進めていただきました。
・ルールなんていくらでも変えられる。やれないことなんてない。
・小さい成功を重ねて自己肯定感は自分であげる。他人に決めさせない。
・行動しなかったら、成功体験は積み上がらない
など、今回集まっているクリエイターを心の底から勇気づけるようなお話をいただきました。
もう一人のゲストメンター、合同会社若狭企画の若狭 正生さんにもメッセージをいただきました。
若狭さんは自らを「無駄なものを作る人」と呼び、Web系のプログラマ、コンサルタント、PoCハードウェアエンジニアをはじめ、コミュニティイベント主催、アイディア発想のモデレータ、ハッカソン運営など多岐にわたる活動をされています。
・プログラミングはあくまでもツール
・やりたいことのために必要であればプログラミングをする
・足りないものがあれば技術を勉強して隙間を埋める
・自分だけでは限界がある。メンバーがいなくても仲間がいれば助け合える。
など、多種多様かつユニークな作品、プロダクトを多く世に送り出してきた若狭さんらしい言葉が沢山飛び出しました。
昨年のGRIT卒業生(アルムナイ)からはメッセージと差し入れをいただきました。
[写真(スクリーンショットが入る予定)]
初日のハイライトはゲストメンターを交えた公開メンタリングです。クリエイター全員がそれぞれの現在地をプレゼンし、ゲストメンターのだむはさん、若狭さんが質問やコメントを投げかけました。PMからの補足説明や、会場のCLUEの方からのご発言もありました。
1人目は、フィリピンの古着屋のオペレーションに焦点を当てたデータ分析アプリを提案しているりこちゃんです。
メンターからは、パートナーがフィリピン人で、実際に現地で課題調査も行っている行動力もあり、課題が明確だというコメントがありました。
一方で、完全マニュアルなオペレーションにデジタルを入れることの難易度があり、そこをどうスムーズに受け入れてもらえるか、テクノロジーの使い方にもいろいろやりようがありそうだという言及もありました。
続いてはつっきーです。生理用品を手軽に手に入れることができるサービスアイデアの発表をしました。生理用品の課題感について強い想いを感じました。
類似サービスとの差別化、ユーザー側がそれを選ぶ理由をもっと深く考える必要性に関する指摘がメンターからありつつ、すでにプロトタイプを作って実証実験を進めている行動力は素晴らしいというコメントもありました。
ゆいちゃんは、表面的な観光ではなく、現地の人やコトとしっかり繋がることができるツアーサービスのアイデアを提案しました。
メンターからは、現地の人と触れ合いたいみたいなニーズに対応する体験の提供は良いというコメントの一方で、ツアー会社はいっぱいある。どういう課題にフォーカスするのか、という指摘もありました。
次は芸術系学生の貧困問題に着目した、学生が企業にデザイン思考研修を提供するアイデアを持っているたなさくです。
やりたいことがすごい明確で分かりやすい。熱量がすごい。との評価がメンターからあった一方で、学生が研修提供に時間が割かれると学問と制作の時間が削られるという側面をどう考えるかというコメントもありました。
続いてはきゃろが、金継ぎをデジタルで再現することで「自己の欠片と向き合い、再構築することで自己を受け入れる」ことができるプロダクトのアイデアを発表しました。
画面上でモックアップのデモもありました。メンターからは万人に理解されなくて良い。10人中2,3人がすごいと思うくらいで良い。完成を楽しみにしているなどのコメントがありました。
最後は、心の健康をサポートするビンゴ形式の目標管理アプリを提案するみなりちゃんです。
メンターからは、自分に自信を持ってほしい。自分をしょうもないと言わないでほしい。自分からネガティブなことを言う必要はない。という心強いエールがありました。
クリエイターの想いのこもったプレゼンに、ゲストメンターの方々も全力以上で応えていただき、熱量が最高にあがってきました。
本日の本編最後は各クリエイターが担当PMと今夜の作業内容について話し合いました。その結果決まった方向性や夜にどのメンターからメンタリングを受けたいかをクリエータから発表しました。
一旦ここで集合写真!!
夕食後は、ブースト会議に引き続き、夜のメンタリングタイムが始まります。翌日のピッチやDEMO DAYに向けて、まだまだ熱量がすごいです。
2日目は名古屋に移動です。会場はWeWork グローバルゲート名古屋。前日とはまた違う柔らかな雰囲気の会場です。
本編に入る前に若狭さんのテックレクチャーがありました。前日深夜までの作業にもかかわらず、すでに熱量があがっています。
残念ながら欠席となってしまった愛知県の松山様に代わり、先月10月にオープンした名古屋鶴舞にある日本最大級のオープンイノベーション拠点「STATION Ai」について、STATION Aiのスタッフでもあるクリエイターのみなりちゃんに分かりやすく紹介をしていただきました。
2日目からは、ゲストメンターとして新たに、合同会社Embrio創業者 周 静芳さん、一般社団法人Dots to Code代表理事 石戸谷 由梨さんが加わります。
このお二人に、昨日からのゲストメンター、だむはさんを加えて「女性エンジニアの必要性とキャリア」と題してパネルディスカッションを行いました。
石戸谷さんからは、Dots to Code立ち上げの背景として、ハッカソンの参加者は8割9割男性という状況のなかで、女性がそこに入り込む難易度をあげました。これを受けてだむはさんは、女性エンジニアは経験が浅いとみられがちななかで、Dots to Codeに参加する女性エンジニアのレベルの高さを紹介いただきました。
その他、経験の重ね方として、
・大事なのは小さな実績の積み重ね。少なくても自分が開発したものにユーザーが付く。それが自信や起業につながる。
・ユーザーがいるいないに関わらず、プロダクトをちゃんと作り切る経験は重要。
リーダーとしてのチームの作り方について
・どうやったら相手の成長の糧として仕事を渡せるか。
・一方でチームのビジョンや利益も大事(株式会社として)。
・事実ベースでしっかりものを言うことも重要。
キャリアとプライベートのバランスについて
・進路決定において、ライフイベントはアドオンの事情。もともと考えていた方向性に進めるかどうか。
・パートナーのジェンダー感覚は教育できる。
など、多岐にわたって学びの深いディスカッションとなりました。
続いて、2日目一本目のクリエイターピッチです。前日にあった大量のフィードバック受けて深夜まで一生懸命ブラッシュアップしたピッチ資料とともに挑みます。一転皆さん緊張の面持ち。
資料の内容が大幅に変わったクリエイターもちらほら。前日をはるかに上回る熱量をメンターたちにぶつけます。
周さん、石戸谷さんを中心に、新たな視点から鋭いコメントが飛び交います。
昼食のあとは、メンター/ゲストメンターとの1on1セッションです。計5人のメンターと10分ずつ集中的にメンタリングをリレーします。クリエイターもメンターも本気です。
いよいよ八号目会議のハイライト、八合目最終発表です。この二日間だけでも、アイデアが非常に洗練されたり、ブレゼンが見違えるように良くなったりと、大きな変化をそれぞれ見せてくれました。クリエイターの表情にも自信があふれるようになってきました。
最後は事務局からの課題発表です。12月14日、15日のDEMO DAYに向けた準備内容や、プレゼンに必要な要素などをお伝えしました。
2日間頑張った皆さんと集合写真。良い笑顔です。
本編終了後、クリエイター、ゲストメンター、PM、事務局、関係者で最後の名古屋の夜を楽しみました。最後まで途切れなかった熱量を胸に、最後まで駆け抜けてまいります。