劇場は上の階までたくさんのお客さんで席がギッシリ!熱気ムンムン!で幕が あがりました!
ご来場いただいたお客さま、ありがとうございました。
舞台写真が届いたので物語と共にお届けします。
2024年、伝説の物語の幕があがる…
オープニングムービー
葛飾北斎の絵を手にしたケンタは奇妙な老人に出逢う…
ケンタの視界は一変し、その姿は幽鬼たちと共に消えた。『おいで、闇の世界へ。おいで、百鬼の世界へ。』〜紅蜘蛛の声がいざなう…
江戸の町にある貧乏長屋に住む絵師・時太郎。そして彼の描く絵を好むお鈴。ふとしたきっかけで時太郎が描いた一枚の美人画に異変が…
同じ長屋に住む美しき易者・お凛。彼女は人外の力を持ち、式神を使役する。…しかし旗本の三男坊・数馬はすでに魔に取り込まれていた。
お凛はその力で時太郎の描いた美人画に命が宿ったことを知る…
濃い靄の中、魑魅魍魎たちが女の亡骸を引き摺る…雨の葬送…
数馬を呼ぶ儚く美しい声。それは百鬼箱の主・紅葉であった…
紅葉の復活・・・闇の幕開け。
お凛の命令で飛び込む式神・爪牙。数馬を守り悪鬼たちと戦う。
時は神田明神祭、紅葉と出逢う時太郎。その後、時太郎の才能に嫉妬した兄弟子たちに腕を折られてしまう。
お凛のそばに 慈しむように寄り添う龍神…
池のほとりに咲く美しい彼岸花。龍神の舞、時を忘れるような美しい光景…
自信を無くした時太郎に絵を描くよう促すお凛。だが時太郎は鱗が怖くて筆を握れない…
お凛の背にある美しい鱗。龍神に育てられたお凛は時太郎を導く。『時さんの思い描く絵を描くんだ!』と…。そして北斎の守り神・天部を語る。
お凛は時太郎に“葛飾北斎”の名を与える。奮起する時太郎。この先の悲しい運命をまだ彼は知らない…
百鬼の主・紅葉の根城。側近である青女房や羅刹鬼、魑魅魍魎たちが蠢く。囚われの数馬。
紅葉は邪魔な力を持つお凛を抹殺しようとする。それを止めようとした数馬は悪鬼たちに貪り喰われてしまう…
魔童たちに翻弄されるお鈴、紅葉に連れ去られる。
紅葉たちの襲撃により燃える江戸の町。突然、紅蜘蛛がお凛に会いに来る。
お鈴を探す北斎に伸びる魔の手。お凛の健闘虚しく北斎は羅刹鬼の刃により死んでしまう。
将軍を虜にした紅葉は懇願する。『お凛は魔物です。あの女を火炙りにしてくださいませ!』
囚われたお凛は炎の中で叫ぶ。『必ずお前たちを打ち砕く光が生まれる!覚えておくがいい!』と。お凛は北斎を想いながら絶命してしまう…
~目覚めると荒れ果てた東京の地。ケンタはお凛の死と己の運命を知る。99代目北斎はケンタに過去の北斎たちが継承して来た筆を渡す。『お前の手で紅葉を封印しろ!』
お鈴は儀式の贄として囲まれていた。飛び込んで来た北斎。『紅葉っ、お凛さんの仇だっ!』
絶体絶命の北斎。彼を庇った紅蜘蛛は瀕死の状態でお凛から預かっていた札を北斎に渡す。『天部の名を呼べ、早くっ!』
天から舞い降りた守り神・天部。激しい戦いの幕が切って落とされる。
真実を知った青女房は紅葉を裏切り、お鈴を逃がす。
天部の持つ封印の巻物。魑魅魍魎たちは弾かれ、その身は砕かれた。
残すは紅葉ただ一人。己で生んだ絵は己で始末をつける、そう決めた北斎は紅葉の絵を描いていく。苦しみ悶える紅葉。
天部の止めと共に絵を切り裂く北斎。紅葉の絶叫が響き渡る・・・紅葉封印。
『帰ろう…二人で。お凛さんが住んでいたあの長屋に二人で帰ろう…』
六十年後の神田明神祭。成長したお鈴は子供や男たちにとても好かれているよう…
九十歳の北斎に真実を告げるお鈴。『・・・私は紅葉の娘』母の仇を取る為に北斎の飲む酒に彼岸花の毒を入れていたのだ。
全てを知っていた北斎は血を吐きながら、お凛の絵に最後の筆を入れる。『金色の鱗が光に映えて…あぁ、綺麗だなぁ…』
北斎、絶命。お凛の愛した彼岸花が 幻影のお凛の微笑みと共に満開に開く。~暗転
エンディングロールの中、現代装束に身を包んだお鈴が妖しく微笑む。『その箱、開けてみる?』・・・遠くで百鬼箱の開く音が響き渡る。~そう、北斎は永遠に生きているのだ・・・
エンディングロール~終演
see you again...