【クラファン32日目】カウントダウン残8日!!
ネクストゴールまであと、ひと押しを何卒!
今日は、7月に訪れた神奈川県の端っこ、
真鶴町『美の基準』について。
30年前の1993年、世の中はバブル全盛期。
日本製品が席巻し、貿易赤字となった米国からの政治的圧力で、
「リゾート法」なる土地開発法が制定され、内需拡大を政府が強要。
マンション建設の波が、東京から程近い真鶴に押し寄せてきました。
真鶴は地形的に水が不足しており、
マンション乱立による生活用水不足は、
なんとしても避けねばならぬ事態でした。
しかし開発許可の権限は県にあり、
一地方自治体で阻止できるものではありません。
であれば、まちづくり条例を掲げ、
この町の在るべき姿を明示し、
【合法だが不当】な開発への線引きを示そう…と
構想されたのが、『美の基準』でした。
69のキーワードが詰まった『美の基準』。
それは「真鶴らしさ」の作法を明文化したもの。
普通の町がその町に合った町をつくる。
それは自治の根幹ではないのか?
まちごとの基本的な権利ではないのか?
この問題提起が『美の基準』です。
あれから30年。
社会情勢は真逆となり、
膨張から収縮へ。
空き家や空き地が目立ち、
まちなみ存続どころか
町そのものの存続も
危ぶまれる状況です。
『貴船まつり』は国の重要無形民俗文化財。
『美の基準』のキーワードの中に
「コミュニティ」というものがあります。
『美の基準』(真鶴町HPより)
まちなみの美しさは、
暮らしの中から生まれる。
生活=幸せな時間の蓄積が
まちなみを形成するというものです。
まるで『京極湯』とは
別次元の話に聞こえましたか?
銭湯のあるまちなみが
なぜ美しいと感じるのか?
銭湯を中心とした
人々の営みが垣間見えるからです。
市井の交流が
湯屋の内外で広がっている。
豊岡も
膨張から収縮に
明らかなベクトルを示しています。
7万人都市から
やがて5万人へと
人口が目減りしてゆく時、
一体何を根幹に
この町は営みを
存続させていくのか?
『家史』に描かれている
昭和⇒平成の風俗は、
高度成長期からバブル崩壊、
そして失われた30年の
この日本の歩みそのものです。
私たちが敗戦後の復興から
80年間に何を失い続けてきたのか。
その盲点を白日に晒す
一助となるのではないか?
そんな気がしてなりません。
『美の基準』と『京極湯』
これからの時代を問う
キーワードです。
bozzo