自己紹介
こんにちは。グリーンハウスフォーオール代表のヨシです。2020年から、中東のレバノンでオーガニック菜園を各家庭に作る活動を始めました。地域の人々と交流するうちに、学校に通えてない多くの子どもたちに出会いました。ほとんどが、テント暮らしのシリア難民の子どもたちでした。「せめて読み書きだけでも出来るようになってほしい」。そんな思いから、4歳から16歳までの子どもたちのための学校を設立しました。これが「グリーンハウス学校」の始まりです。
最初は数人だった生徒も、今では毎年80人近くに増えました。今までに750人の子どもたちが、アラビア語のほか、英語や算数などを学んできました。常時4人の先生と保育・心理の専門家2人、欧米からきたボランティア数人が子どもたちを見守りながら、教育を届けています。シリアとレバノンは、歴史的・社会的に友好的な関係とはいえません。そんなシリアとレバノンの子どもたちが、私たちの学校では机を並べて一緒に勉強しているのです。休憩時間に、持ってきたサンドイッチをシェアしたり、彼らが仲良さそうに遊んでいる姿はほほえましいなと思います。彼らが共に学んで遊ぶ私たちの学校は今、地域コミュニティの拠点の一つになりつつあります。
「グリーンハウス学校」では、子どもたちが人間として成長できるような、安全で快適な空間を提供することが重要であると考えています。欧米からのボランティアを迎え入れ、自尊心やレジリエンス(困難に倒れてもむくむくと再び起き上がる力)、エンパシー(相手の立場になって考えや感情を想像する力)を鍛えるソーシャルスキルとアートのクラスを開いています。トラウマケアを行える教師を養成するニューヨークのNGO「The Education for All Coalition (EFAC)」とも連携しています。教師とボランティアは、常に生徒の気持ちを傾聴し、一緒に考えるスキルを磨きながら、彼らの健やかな成長と、地域社会の豊かさを実現していきたいと考えています。私は、全ての子どもたちが、自分の気持ちに蓋をしないで自由に出せればいいなと思います。それは私自身が6年ほど、児童相談所で勤務した経験から出る願いです。私たちの学校では、生徒が素直に自分の思いを語れるよう、心理の専門家を常駐させています。子どもたちの心がほぐれてくると、次第に学びに集中するようになります。不思議に思う心、知ることの楽しさや、好奇心を満たす喜びなど、「グリーンハウス学校」で学んだことが子らの生きる力になってほしいといつも願っています。
このプロジェクトで実現したいこと
「グリーンハウス学校」では、4クラスの教室と図書館を運営してきました。しかし、経済危機のために、今まで使っていた場所を追い出され、何の設備もないところで、子どもたちは今、勉強しています。プロジェクトが実現すれば、新しい場所を借りて、今年の秋からも80人以上の子どもたちが「グリーンハウス学校」に通って、豊かな教育を受けることができます。そして、素晴らしい経験を持つ先生と心理の専門家が、これからも子どもたちに無償で教育を提供することができます。もし資金が十分に集まれば、給食を子どもたちに提供したいと考えています。
プロジェクト立ち上げの背景
レバノンは、文字通り「忘れられた場所」です。一人当たり及び1km³当たりの難民受け入れ数が世界で最も多い国といわれています。2011年以降、約600万人の人口に対して、約150~200万人のシリア難民を受け入れてきました。2021年春、世界銀行は「レバノンの経済や財政の危機は、19世紀中期以降、世界で最も深刻なレベルにある」と発表しました。通貨の価値は約80%以上も下落し、経済、政治、金融、社会、燃料、水、電力、人口の集中など、複合的な危機に瀕しています。ベイルート大爆発や、コロナ禍での度重なるロックダウンから立ち直れず、世界的なガソリン高騰と物価高が追い打ちをかけ、市民の生活維持は非常に困難なままです。
そんなレバノンの厳しい状況から、「グリーンハウス学校」も大きな打撃を受けています。今まで何とか続けてきた学校ですが、このままでは今年の秋に学校を閉校しなければいけない状況になってしまいました。しかし、子どもたちの笑顔を思うと、何としても教育を受け続けてほしく、思い切って日本で初めてのクラウドファンディングに挑戦することにしました。
現在の準備状況
現地の子どもたちのこと、教育のこと、伝えたいことがたくさんあります。今回のプロジェクトにあわせて一時帰国し、できるだけ多くの人に、私たちの活動のことを知っていただけるような活動を行っています。
リターンについて
子どもたちが、アートクラスで描いた絵やお礼のビデオを皆様にお送りいたします。また、プロジェクトが成功した場合には、報告イベント(オンライン)を実施し、現地から感謝の言葉と成果をお伝えすることを計画します。スケジュール
目標金額:300万円
<月額>
先生へのお給与(6人): 160,000 円
学校施設のレンタル費: 64,000 円
光熱費:12,000円
施設の修理費 :4,800円
給食費: 24,000円
教材費・文具品: 16,000円
月額計:280,800円
年間 計 3,369,600円
※足りない分については自費でまかないます。
●スケジュール
2024年7月7日 クラファンスタート
9月23日 クラファン終了
9月23日 「グリーンハウス学校」開始
12月上旬 報告会(オンライン)実施
12月下旬〜 リターン品発送
最後に
なぜ、私がレバノンでこの活動を続けているのか。
それは、教育が希望になる場所だからです。2011年のシリア危機から13年以上たちましたが、未だに、多くのシリア難民が仮設テントで暮らしています。難民として日常的に不当な扱いを受け、賃金支払いも足元を見られ、先の見えないキャンプ生活で心身ともに疲れ切っているシリア人にとって、「教育」とは、まさに「暗闇を照らす希望の灯り」なのです。
私の大好きな光景があります。放課後、子どもたちを迎えに来た親に対して、生徒たちはその日に板書したノートや、アート作品を見せます。そんな子どもはとっても誇らしく自慢げ。そんな我が子の成長ぶりに、親の頬はゆるみます。教育は、子ども達の未来の可能性を広げていくだけでなく、保護者や家族、さらにはコミュニティにとっての希望でもあることを感じるのです。
最新の活動報告
もっと見る多大なご寄付を頂きまして、本当にありがとうございました。
2024/10/17 00:24皆さまには、多大なご寄付を頂きまして、本当にありがとうございました。また、そればかりか、ご家族やご友人にお声掛け下さった方もいたかと存じます。改めて、お礼を申し上げます。9月より順次、皆様のご寄付を学校活動に活用させて頂いていますが、戦争のために、学校は一時的に閉鎖しており、できる活動を子どもたちや避難民の方に行っています。 レバノンは悲しいことに、今、戦下にあります。毎日、頻繁に爆撃の音を聞きます。ズシンと腹に響く低音が聞こえ、遅れて窓がミシッときしむと、建物がずずずーと音を立てる振動がくる。それがほぼ同時に来るくらいに近いと、本当にびくってします。ドローンも頻繁に飛びます。10月4日には、近所の日曜マーケット脇がドローンで攻撃されました。それ以来、農作業中も飛来音が聞こえるたび、木陰に隠れる習慣になっています。祖父母から聞いた防空壕に逃げ隠れる話が脳裏をよぎります。爆撃により、レバノン全土で120万人以上の人々が避難しています。 レバノンの人たちの自助支援の素早さには目を見張ります。2019年に始まった経済危機、2020年に港で起こったベイルート爆発などで、人々は互いに支えあう力を蓄えてきました。力を注いだ多くの人々が国外に出てしまったと、レバノンの活力を悲観する話も聞きますが、変わらない心意気は今回の危機でも見られます。 その一つでもある避難所ですが、各地の学校施設が開放され、その数を日に日に増やしているものの、十分でありません。私たちの村の公園にも、避難所に入りきれない家族が野宿しています。これらの避難民の方々に、先ずは状況を聞き、火を使わないで食べられる食料を渡しています。菜園への通り道でもあり、帰りがけにトマトやピーマン、ナス、とうがらしなどを配ったり、子どもたちにリンゴやプラムを渡しています。喜んでくれます。少しでも助けになればです。朝晩の冷え込みも出てきました。寒くないかを尋ね、毛布も渡し始めています。チームメンバーは機転を効かせ、赤ちゃん用の粉ミルクが必要と言われれば配布をしたり、野宿する家族へは衛生面を心配して衛生用品を配ったり、手を怪我している母親に感染しないような薬を渡したりしています。 それから、生徒たちの安否確認も続けています。こんな状況になったため、シリアに戻る家族がいたり、しばらく家を空けている家族などもいるためです。難民キャンプを訪れると、見慣れない子どもに出くわします。聞けば、爆撃の激しいレバノン南部やバールベックから逃げてきたと言います。聞き取り調査をしてみると、多くの生徒の家族が、小さな間取りのテントに、時には二家族もの親戚を受け入れています。 私たちは早速、自分たちで収穫した野菜や果物を配りました。また、米やレンズ豆、ブルガル、パスタ、チーズ、オリーブオイル、クッキングオイルなどを届けました。今後、お茶や砂糖などの嗜好品も順次配っていきます。家庭消費の全てを賄いきれませんが、少しでも助けになればと思っています。 また、空き時間にドライフルーツ作りに励んでいます。レーズン、青りんご、プラム、イチゴ、いちじくなど。甘酸っぱい感じに仕上がり、すごく美味しいです!それらを子どもたちに配ります。 今、子どもたちは、学校に行くことができない状況にあります。爆撃初日、教育庁から学校閉鎖の通達が ありました。それが1日、週末まで、3週間、今月末までと日に日に延びています。キャンプを訪ねると、学校はいつ開くの?と子らは毎回聞いてきます。勉強したいと言います。また、爆撃の音に怯えて寝られないとも聞きます。大人でも恐ろしいです。そこで、かっちりした学びではなく、もし気持ちが緊張によって少し硬くなっているなら、それを少しだけその時だけでも解せるような遊びサークルをキャンプで始めました。まずは2箇所で開始しました。 子どもたちのニーズに応えたいと思って、ファン・アクティビティをやってみましたが、避難してきた新しい子らも楽しそうでした。コミュニティに溶け込む一つのきっかけになったのではないでしょうか。また、筆記用具を使う機会は家ではあまりないと聞きます。一生懸命に課題を仕上げた子らが、先生たちに努力を褒められる顔が誇らしそうでした。子どもたちのためにも一過性で終わらせたくないのですが、周囲の緊迫感次第です。1日でも先が見えなく、1週間後はその時の状況と社会の切迫さ次第です。終わりに、私たちのドライフルーツを配りました。普段はスナック菓子やキャンディを食べる彼らが好むかは、少し様子を見ています。 毎日の爆撃は続いていますが、私の家と学校付近は未だ攻撃されていません。その状況が続くなら、生徒の安否確認の後にも、子どもたちや避難者の方々への支援を続けます。現在は緊急支援フェーズ。食料のほか、衣類や靴、赤ん坊のミルク、衛生用品、医療品、女性用のパッドなどを必要により提供しています。また、ご報告いたします。 もっと見る
Youtubeにて、私の活動についてライブ対談いたしました。
2024/08/28 06:06世界一周されている飯塚直輝さんのYou tube チャンネル「Naoと世界を旅する教室」にて、ライブ対談させていただきました。Naoさん、本当にありがとうございました。レバノン南部は、激しい攻撃に晒されていますが、グリーンフォーオール学校の子どもたちは、無事で学校に通学してくれています。後、一ヶ月もありませんが、どうかご支援の程、よろしくお願いいたします。 もっと見る
無邪気に遊ぶ子どもたち(NPO法人グリーンハウスフォーオール)
2024/07/28 05:34レバノンの内陸部、NPO法人グリーンハウスフォーオールが運営する学校の校庭ではしゃいで遊ぶ子どもたち。以前、80人以上いた子どもたちですが、今夏は経済危機のため、通える子どもの数はかなり減っています。応援をよろしくお願いいたします。 もっと見る
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