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<静岡新聞>朝刊掲載(10月26日)
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はじめまして、長澤瓦商店の長澤玲奈です!
1999年、静岡清水で瓦屋の娘として生まれ、幼い頃から瓦葺き師である父の背中を見て、瓦に対する情熱と憧れを抱いて成長しました。瓦が衰退していく現代で、私に何かできることがないかと考えた結果、瓦の魅力を詰め込んだ新しい瓦小物を作ろうと決めました。
瓦のことをより学ぶために、瓦の産地である愛知県で鬼瓦師に弟子入り。鬼瓦の修行を積んだ、瓦が大好きな鬼瓦職人「鬼玲」として活動しています。この度、そうした活動をより多くの方に知っていただくため、そして瓦を絶やさず未来に繋げるためにワークショップと小物販売、瓦の歴史が学べる店舗をオープンしました!
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目次
1:ご挨拶
2:清水瓦の歴史
3:私たちの夢
4:新店舗について
5:瓦小物
6:瓦ワークショップ
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長澤瓦商店は祖父が静岡県静岡市の清水で創業して半世紀の歴史を持ちます。
もともとは瓦屋根施工会社として、始まりました。
住まいを風雨から守り、暮らしの安心をつくる屋根工事を行って参りました。
住宅はもちろん、神社や仏閣などその工事は多岐にわたります。
漆喰補修、ドローンを使った屋根の健康点検など、屋根と長く付き合うためのサービスも充実させております。
私の父は瓦を施工する職人(瓦葺き師)で、2代目になります。父も瓦葺き師として愛知県で修行を積み、静岡県知事賞受賞、静岡県かわらぶき最優秀賞など様々な賞を受賞する実績を持ちます。
父は瓦に誇りをもっており、私にその魅力をよく語ってくれました。瓦というのは日本の気候に適した屋根材であり、通気性・吸湿性・吸水性・保温性・防音性・塗装のいらない長期的に家を守ってくれる屋根材です。
皆さんは瓦が一体、どれほどの歴史を持つか知っていますか?
実は約1400年の歴史があります!
飛鳥時代に百済から4人の瓦博士が渡来し仏教の布教と共に瓦を普及させたことが、現代まで続く瓦の歴史の始まりです。
しかし、その瓦の歴史の深さや魅力がまったく知られておらず、瓦屋根を使用した家は年々減少傾向にあります。
今や瓦は、古めかしく重たい屋根材として扱われつつあります。
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実は、私たちの地元、清水でも巴川を中心に瓦製造が盛んだったという過去があります。清水は日本でも有数の瓦産地であり、作られた瓦は「清水瓦」として名を馳せました。清水瓦の造られていた巴川周辺は豊富な水源によって、瓦に適した豊かな土壌に恵まれていました。この地で育まれた清水瓦の歴史は、徳川家康による駿府城建設時に集められた瓦職人が清水を気に入り、移り住んだことから始まります。
しかし、他地域での瓦の大量生産・工業化に押されていた折に、1974年7月7日に発生した‘‘七夕豪雨‘‘による巴川氾濫で甚大な被害を受けました。
その結果、多くの窯元たちが窯を失い次々廃業。
今や清水では一軒も窯が残っていません。
そして現在、清水瓦だけでなく瓦そのものの存在が薄れてしまっています。
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瓦衰退がささやかれる今の時代になぜ新店舗、瓦の窯を建てたか?
それは、瓦の文化を未来に繋げていくためです。
先人が守り続けてきた、景色、思いを未来につなげていきたいと常に思い、その方法を探ってきました。
静岡に住む、清水に住む方たちでさえも、清水瓦のことを知っている人がどれほど残っているでしょう。
多くの人が誇りを持って繋いできた清水瓦という地域産業が、消え、名前さえ知られなくなっています。
そして今や、清水瓦だけでなく瓦そのものが失われつつあります。
多くの職人が時代と共に衰退していく瓦の現状を憂いているのに諦めていました。
しかし、私たち長澤瓦商店は「身近であるはずの瓦がこのまま途絶えてしまうのは寂しい」その想いで瓦に馴染みの薄い人達にも興味を持ってもらえるような活動をしようと決意しました。
瓦の魅力を広め、日本にもう一度瓦屋根の風景を取り戻すのが私たちの夢です。
そして、もう一つの夢は清水でもう一度瓦を焼く事です!
実は創業者である祖父の実家も清水で瓦を焼く職人の一人でした。
祖父が誇りを持って話す清水瓦を、もう一度復刻させたい。当時の人たちの熱い想いを感じていただきたい、そのために清水瓦の復刻プロジェクトに取り組んできました。
2020年から取り組み始めて4年、ありがたいことに多くのメディアから取材を受け、瓦の魅力を発信することができています。
そして今年の9月に窯を建て、新店舗をオープンさせます!
富士山を眺める、静岡清水の巴川のほとりに経つ工房は、かつて清水瓦が焼かれていた光景とおなじです。
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新店舗では、私の「瓦大好き!」な想いがいっぱい詰まっています!
瓦小物の販売を行い、また常設でお客さまとお話ししながら、瓦の作り方を学べるワークショップを開催しています。
普段触ることのない瓦を、身近に感じていただきたいという気持ちもあって新店舗をオープンさせました。
お客様に言われるのは「こんな近くで瓦を初めてみた、こんな手触りだったんだ!」ということ。
「瓦について考えてみたがことなかった」といわれることがよくあります。
なので、まずは瓦にたくさん触れて歴史を知れる場所を作りました。
私たちにできることは、瓦を身近に感じてもらうこと。
それが瓦を未来に繋げることだと信じています!
みなさんにもぜひご支援いただき、瓦の魅力を感じていただきたいです!
瓦が古くから続いてきたのには理由があります。
瓦の性能ばかり伝えても、実際に手に取って使わないとその良さはわかりませんよね。
みなさんに使ってもらいながら目で見て、瓦の良さを感じてもらえるようにしたのが長澤瓦商店の商品です。
瓦アクセサリーを作り始めた時は、まだ瓦の活かし方が分かっていなくて、瓦をあえて使う理由がなかったり、瓦がない方がいいんじゃないかと悩む時期もありました。
しかし、瓦の形ばかりにこだわらず瓦の持つ性能を活かした「瓦を屋根材としてではなく素材として捉える」。そして、いぶし銀を活かすことを考えて出来上がったのが瓦小物です。
瓦特有のいぶし銀は他の焼き物にはない、瓦独自の深みのある色合いです。使い込むほどに黒く、深みのある色合いへと変化する様子を私たちは「育てる」と言っています。瓦小物には、アクセサリーやインテリア雑貨、アロマストーンなどがありますがそのどれもが「育てる」ことによって自分だけの瓦小物になります。
瓦の持つ吸湿性、吸水性に着目して、アロマオイルを最大限に生かして楽しむことができるアロマストーンです。香りの変化や色の変化を楽しみ、香りの持続時間を育てることができます。また瓦のマットな質感といぶし銀の落ち着いた輝きは、あらゆる場所に溶け込みます。
代表商品「菊」は鬼瓦に使われる伝統的な菊の造形・彫り方を採用しました。
瓦がもつ「吸水性」を活かし香水をつけて香らせることができるピアス・イヤリング。
直接肌につけず、体温の影響を受けないため香りの変質を避けることが出来ます。
小さな瓦パーツから香るので他人に迷惑をかけず、自分だけが大好きな香りを楽しむことが出来ます。
ヘアゴムは瓦の表面をあえて荒く仕上げ、表情を出しました。
唯一無二の虹のような色合いは、焼成時にできる焼きムラを活かして出来るものです。
屋根瓦と同じく使い込むほどに照りが出て、より深みのある味わい深い黒色になっていく瓦をお楽しみください。
瓦は雨風から建物を守るため、守護の象徴として各地域でまつられています。
この瓦の「守りの意味」を尊重し、暮らしの中で使いやすいトレイをつくりました。
キャッシュトレイや一輪挿しのステージとしてお使いください。
和の印象を引き継ぎ、造形は「屋根瓦のライン」から着想を得ています。
印象を引き継ぎつつも、主な住処となる、洋の空間にもフィットしてお使いいただけます。
トレイはひとつひとつ、手作業で作られておりヘラで丁寧に磨き上げることで作り上げています。
裏面は指で模様をつけることで、工業的な製品ではなく人の手作業で作られた温かみを演出しています。
瓦が何からできているか、瓦の歴史を知りながら瓦粘土に触れてみましょう!
粘土から瓦を作り、自分だけの瓦を作るワークショップを定期的に開催してます。
季節によって、行うワークショップは異なります。
瓦の成り立ちや、その作り方について楽しみながら学んでほしいと思い、作りました。
どの開催内容も、お客さま自身のオリジナリティがあふれ、お子様からご年配の方まで新しい発見や自分だけの創造性を込めて作れます。
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所要時間:1時間半~2時間
金 額:2800円~5400円
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ここまでお読みいただきありがとうございました!!
瓦という歴史をもった屋根材、文化をこのまま絶やさないために試行錯誤しながら頑張ってます!
瓦の知識や、瓦への興味を少しでも持っていただけたら瓦を未来へ繋げることに貢献できているのかな、と思います。
瓦とは知れば知るほど、歴史があり、ただの屋根材の域を超えたものです。
瓦に親子で魅入られて、ついには瓦のお店もオープンしちゃいました!
ぜひ店舗に遊びにきてください!
場所:静岡県静岡市清水区能島160-3
営業時間:火曜日 10時00分~16時00分
水曜日 10時00分~16時00分
木曜日 10時00分~16時00分
金曜日 10時00分~16時00分
土曜日 10時00分~16時00分
日曜日 定休日
月曜日 定休日
最新の活動報告
もっと見る[御礼]目標金額達成!
2024/10/08 18:42みなさまのおかげで目標金額である30万円を達成することができました!私たちの活動への応援と思い、誠に感謝いたします!!みなさまありがとうございます!もちろん、まだまだご支援は受け付けております。瓦の魅力、歴史を後世に残すために今後も頑張っていきます! もっと見る
ご支援いただきありがとうございます!
2024/10/04 11:08長澤瓦商店の鬼師、長澤玲奈です!さっそくご支援してくださる方もおり、嬉しく思っています。清水瓦の復刻、瓦を未来に残す、という想いに共感していただけた方もいて励みになります。今後とも応援よろしくお願いいたします! もっと見る
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