2024/08/16 14:00
9月21日から23日
ヒグマ春夫によるプロジェクトパフォーマンス
「映像と農具で奏でる光のページェント」
9月23日
シンポジウム「土方巽のダイバーシティ」
パネリスト:山川冬樹・ヒグマ春夫・曽我傑
50年前、土方巽が発表した「疱瘡譚」は、らい病に侵された瀕死の男や田舎女郎、下僕の男たちの群舞、大きなかつらをかぶり髭を蓄えた男と女が一体になった遊女などが次々と登場し、ごぜ歌や津軽三味線、バイレロの旋律に乗って踊る作品です。
この作品は不思議な懐かしさと、これまで見たこともない斬新さに満ちており、アートシアター新宿文化の周りは連日長蛇の列に囲まれたと言います。
登場人物も音楽も多様で、表現方法も和洋折衷、古今東西の芸能が盛り込まれており、観る者を飽きさせません。
「ダイバーシティ」という言葉は最近の流行語のように使われていますが、土方巽は50年前にダイバーシティの集大成のような作品を発表していたのです。
全ての人や生き物に対する土方巽の偏見のなさは、私たちの想像をはるかに超えて深く、広いものがあります。
9月23日に旧松倉家住宅で開催される「シンポジウムー土方巽のダイバーシティ」では、現代美術の騎手として著名な秋田公立美術大学准教授の山川冬樹氏、長年「大地の芸術祭」「中之島芸術祭」などのビッグイベントで活躍してきた映像美術のパイオニアであるヒグマ春夫氏、そして土方巽の舞台をはじめ、数多くのダンスや舞踏、演劇の舞台の演出や音響照明に携わってきた曽我傑氏が、土方巽の創作の根底に潜む思想について掘り下げます。